私法学専攻においては,現代社会の求める現実的な課題に対処し,問題解決のための方策を立てることができるような法律学の研究者および専門的職業人の養成に主眼を置き,幅広い視野と豊かな応用力を培うことによって,いわゆる「行学一如」の達成をめざしている。
修士課程においては,広い視野に立ち,かつまた精深な学識を身に付け,専攻分野における研究能力または高度の専門性を有する職業に必要な高い能力を養うことが教育の目的とされており,また博士後期課程においては,法律学に関する専攻分野について自立的な研究活動が可能な,あるいはその他の高度に専門的な業務に従事するのに必要な,高いレベルの研究能力,および基礎となる豊かな学識を養うことが,その目的として設定されている。
そのため,本専攻では多彩な講義科目を用意すると同時に,高度の研究指導(演習)を重視したカリキュラムを採用している。具体的には,契約法や物権法,不法行為法,家族法などからなる民法,会社法,手形・小切手法,保険法などからなる商法,近年における労働関係をめぐる社会構造の変化への対応を中心とする労働法や,私人間の生活関係に関する紛争を解決するための裁判手続を扱う民事訴訟法等の授業科目が設けられている。
また入学時に,各々の研究科目・研究テーマの選定に合わせて,修士論文作成等の指導を受ける教員が決定され,主としてマンツーマン方式により,きめ細かな指導が行われている。その結果,現在にいたるまでに多くの専任教員や非常勤講師などの研究者あるいは税理士等の専門的職業人を輩出している。
なお,院生の論文集として『私法学研究』が1975年以来発行されており,院生の研鑽の場として,利用されている。