2002.05.20
〜26へ話すことは上手な聞き手になること
人が何かを話してきたとき、わたしたちはどうそれをうけとめて次に繋げていくようにするかを表にしてみたものが下記の図である。
いつ When |
どこ Where |
だれ Who |
たずねる |
とき【時】 |
ところ【所】 |
ひと【人】 |
なに What |
どうする |
なぜ Why |
質疑 |
もの【物】 |
のべ【述】 |
よし【由】 |
どのようにHow |
だから Because |
どれ Which |
応答 |
すべ【術】 |
ことわり【断】 |
えらび【選】 |
真ん中の「述」のところには、動詞や形容詞が来ると考えたとき、それをどのように組み立て、相手に巧く尋ねるかがポイントである。
たとえば、話者が提示した情報内容を
「ちいさな子どもが通りの向うにある空き地で遊んでいるヨ」
という情報会話があったものと想定したとき、聞き手であるあなたはその相手の本意がどこにあるのかをまずは見抜かねばなりません。
1、「
2、「空き地って
どこのことなの?」3、「
誰って言ったけ?」4、「
(遊びって)何をしているの?」5、「
どうしてそんな遊びが気になるの?」6、「
どうしたらいいのかなぁ……」7、「それじゃあ、
どうしようか?」8、「遊び方として
どれが一番いいのかなぁ……」と最も関心事の高いと思われる項目を見据えた上でたずねていくことになります。
そこで、相手の情報の論点を確認していくのです。
「児童この空き地に入るべからず!」の看板記載が主眼目だったとしましょう。
この内容を子どもたちが本質的に理会できるのだろうか?
まず、十中八九は、何も気づかないで終わってしまうでしょう。これでは看板は全く機能してないのです。
むしろ、絵や図で書いてあった方がその意思が巧く伝わります。だれもがここは危ないという一種の共同意識が働き出すのです。
さあ、五月二十六日の今日は、それぞれが「1分間スピーチ」をやってみることにします。
昨日の“ブライダルのような愉しい”一日の出来事をうまく聞き手に伝えて見ようではありませんか!
留意することは、話し手は、「
意外なできごと」「ユーモア性」「絵画的イメージ」をどこか頭の隅にでも考えておきましょうヨ。
あなたは、昨日どんなことに遭遇しましたか?
はい、私こと○○は「○○」なことを見ました」聞きました」話しました」
それは、私にとって「○○」でしたので、このように「○○」してみました」おきました」。
また、「○○」であることを期待しています。
といったパターン化された表現で話すか、それとも、独自の話法を屈指して話して見ましょう。
That’s Try!さぁ、それではこれを聞いている方は、どの人のどの話題が最も気になったか、それぞれランク付けをしてみてください。
そのためには、まず「メモ採り」が必要です。話者は誰で、話題のキィーワード、そして評価です。「
◎○●△▽▲▼×」で記録してみましょう![講義結果総論]
これに従い、簡易ランク評価メモ帳を「秀丸」によって作成してみまました。
ここで、
「意外なできごと」「ユーモア性」「絵画的イメージ」を巧く表現する努力がなされていたかが評価の基準にありました。そのうち、話す目的が明確でない内容の話題は、いくら本人がいいことを話そうと思っていても単なることばの発声でしかなく、聞く側にしてみれば耳の鼓膜震動でしかないことがお分かりいただけたではないかと思います。そこで、再度確認しておきます。
相手を心身ともに動かす話しの条件とその秘訣
この三つが何より肝要なのです。
この話し方の最終的目標は、講評の最後に申上げましたように、原稿を持たずに四分間話してみることを最終目標としています!どうぞ、その「四分間スピーチ」に向けて心身の準備に努めておきましょう。次回は「四分間スピーチ」とは、どういものなのかを説明します。
已上