西日本広域豪雨(平成30年7月豪雨)

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*災害の概要を把握するために、速報的に作成したものです。

【原因は梅雨前線】

6月29日に関東甲信地方の異例に早い梅雨明けが発表された。7月3日に台風7号が九州に接近、4日には日本海で温帯低気圧に変わった。その後、5日から8日にかけては、西日本に梅雨前線が長く停滞した。
(気象庁が公開している速報天気図を動画加工)

【長引いた大雨】*オンマウスで平年比表示

6月30日から7月9日までの10日間の雨量は、西日本~中央高地で200mmを超えた。特に、岐阜県、高知県、徳島県では1000mmを上回った。平年との比較では、中国・四国地方や北海道で400%以上となった。
(気象庁WEBで公開された情報をトリミング)

【列をなす積乱雲群】

長崎・佐賀・福岡に大雨特別警報が発表される直前から、広島・岡山に大雨特別警報が発表される直前までの気象レーダー。九州北部から中国地方にかけての帯状の雨域の中に、激しい雨を降らせる活発な降水帯が複数みられる。系として東方向の動きが遅く、活発な降水帯の南西部分で次々と新たな積乱雲が発生している様子で、非常に激しい雨が同じ地域で3時間程度持続した。
(気象庁WEBの気象レーダー画像を動画加工)

【広島・岡山に記録的な大雨】*オンマウスで年降水量との比較が表示される

広島・岡山両県のみ、7月5日から7日までの3日間降水量の分布図。広島県内では南部の海沿いが相対的に多く、北部山沿いでは少ない。岡山県内では、逆に北部の山沿いが相対的に多く、南部の海沿いが少なかった。地形の影響よりも、活発な降水帯が停滞した時間の長さにより降水分布が決まったようだ。小田川流域の「矢掛」の雨量は291.5mmに達し、3日間の雨量としては、1976年9月10日~12日(360mm)に次ぐ大雨となった(この時も水害が発生している)。なお、矢掛の雨量は岡山県内のアメダスでは最も少ない。雨の一番多いところに、甚大な被害が集中するとは限らない。
平年の年降水量との比較では、「しまなみ海道」とその周辺で、3日間の雨量が年降水量の36~37%に達している。
(気象庁アメダスデータを用い、等値線彩色描画)

時別降水量データ(エクセル)  3日間降水量(KML)  3日間降水量の年降水量との比較(KML)

【雨が少ないはずの瀬戸内で甚大な被害】

いち
学校では「雨が少ない」と教えられる「瀬戸内海式気候」のエリアで土砂災害が洪水の被害が相次いだ。
広島・岡山県には溜池が多くあり、古来より少雨に悩まされてきた土地柄でもある。
年降水量の平年値は、倉敷1029mm、呉1015mm、宇和島1013mmと少ない。

なお、東広島(1446mm)、大洲(1649mm)については、東京と同程度である。
(気象庁メッシュ気候値をトリミングおよび加工して地名を加筆)

【広島県内、岡山県内で甚大な被害が発生】

6日正午から7日正午にかけての24時間雨量。気象庁アメダス及び国交省観測値を参考に作図したもの。
広島県内の土石流災害、岡山県内の水害等の多くは6日の深夜から7日の朝にかけて発生した。

 

 

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