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東北地方太平洋沖地震
(東日本大震災)

本震と余震の震央分布図です。M4以上の地震は40日間で1020回も発生しています。
地理学科のみなさんは分布に注目して地図を眺めてくださいね。
本震は3つの地震が連動して起こったとみられています。防災科学技術研究所(地震波形)

各地の震度

気象庁が発表した推計震度。
今回の地震は揺れが長かったという特徴がありました。
東京都世田谷区三軒茶屋では当初「震度3」と発表されましたが、
後日精査の上「震度5弱」となりました。
事後にまとめられた各地の詳細震度はこちら(気象庁)


東日本大震災による液状化被害
(橋詰直道先生、清水長正先生撮影)

地盤の液状化というのは、固いはずの地面が長時間の揺れによって「液体のように」なってしまう現象です。
重いものは沈み、軽いものは浮かび上がります。

千葉市美浜区幕張海浜公園
歩道に亀裂が生じて山のように盛り上がってしまった。
浦安市日の出町
ファミリーレストランの入り口に段差が生じてしまった。
浦安市明海1丁目
マンホールの部分が突き出してしまった。
浦安市明海大
キャンパス内の芝生に噴砂が堆積している。
浦安市東野(友人宅)
噴砂により、カーポートの車が泥に埋まってしまった。
浦安市東野(友人宅)
庭のタイルが波打ってしまった。噴砂がみられる。

東日本大震災による液状化被害

液状化被害が起こりやすいところはどこ?

国土地理院が撮影した浦安市の空中写真です。川は江戸川です。
1948年の写真の中央には、「沖の大三角」と呼ばれた干潟がみえます。
白い縁取りが干潟と陸地の境界です。
現在の地形図に空中写真から読み取った情報をのせてみました。
私の友人の家の場所をで示しました。

浦安市に設置された仮設トイレ(kml)   地理院地図にのせてみましょう。昔の空中写真にしてみましょう。



東日本大震災による交通混乱

地震によって関東から東北にかけて、ほとんど全ての鉄道がストップしました。
運転再開が早かったのは、都電荒川線で16時37分から動き始めました。
また、都営地下鉄では、20時半頃から運転を再開した路線もありました。
東京メトロ銀座線や半蔵門線も20時半頃動き始めました。
東急田園都市線の運転再開は22時30分頃だったようです。

運転を再開した路線でも 乗客が殺到してかなりの混乱となったようです。
JRについては3月11日中の運転再開はありませんでした。
東京近郊の道路の状況(3月11日20時頃、地震から約5時間後) *図にマウスをのせると一般道の渋滞の図になります。

【高速道路】
首都高速道路は多くの路線で通行止めが続いていました。
首都高1号羽田線から神奈川1号横羽線は通行できたようですが、羽田空港方面には行けない状況でした。
第三京浜や東名道は通行ができたようです。
高速道路が通行できない場合は、一般道に車があふれます。

【主要一般道】
赤線は両方向が渋滞していた道路です。
渋滞とは移動速度20km/h未満の場合ですが、
この時の渋滞は「1時間経っても3mしか進まない」というような激しい渋滞でした。
橙線は片方向の渋滞を示しています。放射状幹線道路の場合は下り線が渋滞している状況でした。
ちなみに青山通り・玉川通り(国道246号)は、皇居のお堀端の三宅坂から用賀まで、下り線は車で埋まりました。
三軒茶屋から用賀までは、両方向とも渋滞しました。

電車がダメ、道路もダメという状況で、多数の帰宅難民が生じ、多くの人は歩いて帰宅しました。
幹線道路には帰宅する人の行列ができました。
青山学院大学では、帰宅困難者8000人を体育館に受け入れました(こちら)。
本学は246会館のトイレを利用できるようにしたようです。

交通情報は道路交通情報センターが公開していた画像をキャプチャーしておき、
新たに地理院地図上でkmlファイルを作成したものです。
高速道路の状況KML) (一般道路の渋滞kml)


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