身近なハザードマップ調査(2026年)まだ途中です。

※本ページのハザードマップは、教材用に一部を切り取り加工したものです。授業用ですので避難計画等には利用できません。

赤字は教員のコメントです。

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第1回発表会
1.あんちゅー 千葉県市川市 kml
千葉県市川市宮久保周辺の重ねるハザードマップの土砂災害警戒区域について調べ、円に示した範囲を訪れて写真撮影を行った。対象の地域を斜面の上部、下部に分けて考えてみると、地図に示されている上部には果樹園、下部には住宅が広がっている。現在斜面下部の地域には、住宅の分譲地が整備され、これから複数の住宅が建設されることが予想される。(写真1)この宮久保(みやくぼ)という地名からもわかる通りくぼ地であり、斜面上部の高台には宮久保急傾斜地崩落危険地域という看板が設置されている(写真2)。写真1からもわかる通り、斜面にはコンクリートによって整備が行われているが、もしこの地域において土砂災害が発生した場合、多くの住宅に被害が発生することが予想される。また、土砂災害時には円の地域から西へ300mほどに位置する避難所は土砂災害の特別警戒区域、または警戒区域内にあるため、機能することができない恐れがある。そのため避難所は円から東に400メートルほどに位置する場所へ避難する必要がある。

体裁が整った地図が提出されたので作業が楽でした。下総台地南縁斜面下部には古くからの集落があったようで、おそらくは湧き水があるのでしょう。写真の危険区域の形状が馬の形をしているのが印象に残りました.。警戒区域に囲まれた避難場所(いきいきセンター宮久保)は、避難するためにイエローゾーンを通らねばなりませんね。地理院地図(色別標高)


 
2.ぺりかん(千葉市中央区) kml
千葉県千葉市中央区の花輪町にある子安社から花輪墓地の周辺を調査した。この地域は台地と谷底平野の間となる斜面であり土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域に指定されている。この場所は二つの地質の境目となる場所である。更新世に形成された下総層群の木下層の台地と、完新世に形成された低湿地・谷底低地堆積物による谷底平野である。斜面の下すぐには舗装道路があり、住宅も建てられている。(写真1)しかし、地上から1mほどはコンクリートの壁のようなもので道路面との区切りがつけられているが住宅が建っている背後の斜面はほとんどの場所で土の面がむき出しになっていて対策が取られている様子はなかった。それに加えて倒木や木の根がむき出しになっている様子も見られた。また、家屋と斜面の距離も近くなっており、土砂災害が起こった際には家屋の中にまで土砂が入りそうに思えた。(写真2)そのため被害が最も大きくなる場所になりそうだと感じた。今回の調査で久しぶりに訪れた場所であったが明らかに土砂災害の危険がありそうな場所にも新たに家が建てられていて住人の身を守るためにも土砂災害危険区域のより一層の周知や対策が必要になると感じた。

下総台地の谷津地形ですね。貝塚が多い地域ですが、縄文海進時に海がすぐそばまで入り込んでいたのでしょう。低地部分はかつては水田だったのでしょうが現在は耕作放棄されていますね。これは、加曾利や荒屋敷も同様のよう。写真の地域で土嚢が積まれているのが印象的でした。つまりは大雨時に泥が流れ出ているのでしょう。

地理院地図(色別標高)

 
3.RIKUTO(東京都立川市) kml   断面図
立川市南部の残堀川流域を調査した。残堀川流域は、土砂災害警戒区域に指定されている。地理院地図を用いて作成した断面図を見ると、残堀川より北の標高は10m以上高くなっている。陰影起伏図で見ても,残堀川・根川に沿って周辺は一段高い。地質図を見ると、市南部は多摩川沿いを除き、その殆どが立川段丘であることがわかる。川が直角に曲がる部分は、流れていた川の水がいきなり滝のように落ちていく構造になっている。残堀川には水が殆ど流れておらず、実際にはこの高さから水は流れていない。水は山中坂下周辺を境に途切れている。重ねるハザードマップによれば、川に沿って0.5〜3m、場所によっては最大5 m以上の浸水が想定されており、市の想定よりも被害が大きい。残堀川周辺の住宅はコンクリートの擁壁が使われた急傾斜地であるため崖崩れのリスクが高い。周辺には急な坂が多く、高齢者の避難に遅れが生じる可能性があるため,普段から避難ルートを実際に歩いたり,避難訓練をしてみることが効果的だと考えた。

立川崖線残堀川大滝ですね。かつての残堀川は、現在の立川富士見郵便局付近から都道立川昭島線に沿って東流し、富士見二丁目付近で南に流れを変え、柴崎町4丁目付近で台地を降りる流れだったようです全国Q地図・明治初期。崖線付近は急斜面のため開発されず緑地が残りました。土砂災害のリスクは高いものの、近年は緑地保全がされるようになりました。大滝付近にはカワセミがいるようです。

 
4.ねんねん(東京都福生市) kml
福生市南田園には大きな崖があります。この崖の標高差は約10mであり、自転車で登るには苦労するような坂です。これは多摩川が作り出した河岸段丘によるものです。河岸段丘とは、川が長い年月をかけて土地を削ったり、土砂を堆積させたりすることでできる階段状の地形です。福生市一帯は、多摩川が長い時間をかけて土地を削ったり土砂を積もらせたりしてできた地形で、東側から多摩川に向かって段々に低くなっています。福生市周辺では、多摩川が流れを変えながら土地を侵食した結果、高い場所と低い場所が形成されました。熊川地区は比較的高い段丘面に位置しているのに対し、南田園地区は多摩川に近い低地に位置しているため、両地域の間に約10mの標高差が生じています(写真)。また、熊川周辺には段丘崖と呼ばれる急な斜面があり、地形の変化を確認することができます。一方で、南田園は平坦で水を得やすい土地であったため、昔から田園地帯として利用されてきました。このように、地名にも土地利用の特徴が表れています。しかし、急斜面では地盤が崩れやすく、土砂崩れやがけ崩れが起こる可能性があるため、注意が必要です。また、南田園のような低地では多摩川の増水による浸水被害が発生するおそれもあります。

地名が示すように、かつて多摩川左岸低地は水田、段丘上は桑畑だったようです。調査地より3km上流で、玉川上水を低地から段丘上に導いていて、江戸時代の土木技術もスゴイなと思いました。低地と段丘の比高は10m東日本台風の時に避難指示が出たようですね。被害はなかったのでしょうか? 

地理院地図(色別標高図)

 
5.サブロー(横浜市都筑区) kml                    断面図
神奈川県横浜市都筑区のハザードマップです。その中でもセンター北、センター南周辺地域(黒丸)について調査した。(写真1・写真2)対象地域は多摩丘陵の東部に位置しており、かつては戸谷地形を形成していた。地理院地図(1960~1969年)を確認すると、等高線が細かく蛇行し、尾根と谷が連続する地形であることが読み取れる。現在、この地域は港北ニュータウン開発に伴う大規模な工事により、再規模な住宅街に変化している。しかしハザードマップでは土砂災害警戒区域に一部指定されている。これは開発の際に戸谷の斜面部を切土や盛土によって人工的に作られたため、住宅街の裏手側に急斜面が残されていると考えられる。(写真3・写真4)等高線が狭い地域は、人工的な法面にとなっており、集中豪雨や地震の際には、風化が進んだ地表面が崩れる可能性もある。今回の課題を通して、一見安全そうに見える住宅地でもハザードマップや地理院地図を照らし合わせることでリスクが可視化される。ちゃんと横浜市のハザードマップを再度確認することを意識してしていきたい。

台地面は平坦で40mに近く、下末吉台地なのかな?早渕川の谷は、右岸側より左岸側の方が急崖なのですね。この地域でかつて土砂災害はあったのかな?そばにある博物館で調べてみたら?地理院地図・地形分類


 
6.ゆうゆう(横浜市戸塚区) kml
神奈川県横浜市戸塚区を調査した。写真1の場所は「まさかりが淵」と呼ばれる横浜の都心部に滝や森が残る貴重なエリアであり、普段から水遊びやハイキングなどに訪れる人が多い。地理院地図の地形分類では山地斜面等に指定されており、写真のようにすぐ脇で宇田川が谷を形成している。神奈川県土砂災害警戒情報システムによると土砂災害特別警戒区域に指定されている。しかし、斜面はコンクリートなどによる目立った斜面補強がされておらず、崖の上には住宅地が広がっている。そのため万が一災害が起きた場合には下を歩く人だけでなく崖上の家屋にも土砂災害による人的、物的被害が起きてしまう可能性が考えられる。そして、土砂が川をふさいだ場合には水害面で洪水・浸水ハザードマップよりも広範囲に被害が拡大するおそれもあるため、大雨時を中心に多面的に災害を考える必要がある(写真2)。宇田川には大雨時に放送や警戒ランプで増水の危険を知らせるシステムが備えられているため、その警戒情報を目安に斜面へ近づかないなどの対策を行う必要があると考えた。

土砂災害・浸水など、災害を多面的に考える姿勢は大切ですね。まさかりが淵の地名の由来が気になりました。滝(堰堤)があるのですね。地理院地図(色別標高)
 
7.ミンティアレモン(横浜市神奈川区) kml

これは神奈川県土砂災害警戒情報システムの松見町を拡大した部分であり、黄色の部分は土砂災害警戒区域を示している。写真①は、背後に急な斜面が広がっている駐車場から撮影したものである。斜面は切り立った地形になっており、大雨時には地盤が緩み、土砂崩れが発生する危険性が高いと考えられる。実際に、この周辺はハザードマップでも警戒区域に指定されている。 写真②は、斜面の概観がわかるように撮影したもので、住宅が段状に並ぶ様子が確認できる。この地域は坂が多く、どこに向かうにも高低差を日常的に感じることになる。このような住宅地は、斜面を切土・盛土して造成されたと考えられ、擁壁も多く見られることから、人工的に整備された地形であることが分かる。 写真③は坂を下から撮影したもので、道路周辺が谷のような地形になっていることが分かる。谷地形は雨水が集まりやすく、集中豪雨時には地盤が不安定になり、土砂災害の危険性が高まると考えられる。また、この地域は下末吉台地が河川や雨水によって削られて形成された谷戸地形に位置していることが分かった。そのため、現在でも急な坂道や複雑な地形が多く残っているのだと感じた。

ハザードマップを俯瞰で加工しました。下末吉台地の上面は標高40~50mでそろっているはず。長年(約12万5千年)の侵食により小規模な谷が刻まれ、台地周辺に急斜面が多い。坂が多く、高齢者の避難を考えなくてはいけない地域ですね。(地理院地図自然地形)※山地斜面等は台地縁辺斜面と読み替える必要あり。
 
8.ほっしー (神奈川県横須賀市) kml
これは、神奈川県横須賀市森崎のハザードマップである。今回は、森崎4丁目の外周部を調査した。森崎4丁目は標高80m程の山の上にあり、3丁目へ下る過程では土砂災害特別警戒区域、土砂災害警戒区域を確認することが出来る。地理院地図の年代別写真で森崎を見ると1960年代の写真が最も古く、色の濃淡から何種類かの木が生えた山を切り開いた場所だと分かる。 撮影地(写真1写真2)は土砂災害特別警戒区域に位置し、周りは土砂災害警戒区域となっている。地理院地図の地形分類(自然地形)を見ると、山麓堆積地形・山地斜面等になっている。この場所は214mに渡り傾斜が約26.8である。加えて、森崎は地質図naviから新生代新第三紀中新世にできた土地であり、海成の砂岩や礫岩で形成されていると分かる。また、特徴的なのはコンクリートとフェンスとブルーシートのようなものが地面に敷かれた草原の3つに分かれ、土砂災害の被害の差だと考えられる。コンクリートは抑止工の1つで、地滑り対策の一つで地滑りを止めるためのものである。森崎にはこのような抑止工が複数個所あることから、土砂災害が発生しやすい地域だと言える。またコンクリートの抑止工の上には竹林があり、このような場所が最低でも3か所あることが確認できた。地理院地図では広葉樹林と表記されている場所にも竹林が散見し、土砂災害警戒区域内では竹林が多くみられた。また、森崎の地形分類の中で地滑り地形とされた場所も竹林となっているため、竹林が土砂災害を発生させやすくしている可能性もある。
 
<参考>  
「地すべりとその対策」国土交通省 

地形図、年代別写真、地質図など、さまざまな地図情報で考察を加えているのが良いかと思います。さらに植生にも触れています。ちなみに、「地滑り」は「地すべり」と表記される場合が多いようです。
参考:植生(エコリス地図タイル
 
9.せっき-(神奈川県横須賀市) kml
神奈川県横須賀市西地区を調査した。地点A周辺の地域は北東に山地、南西に海が位置し、山地と海の間のわずかな土地に住宅が立地している。地点Aは急傾斜地の崩壊の警戒区域および地すべりの警戒区域に指定されている。また、地点(写真)の山地側は急傾斜地の崩壊特別警戒区域に指定されている。この周辺は大崩という地名が残っている。この地名は「大崩れ海岸では関東大震災発生時に大規模な地すべり変動が発生し、道路面が海に転落し、県道(現:国道134号)が通行不能になった。現在でも間欠的に地すべりが続いており、国道134号は2005年に地すべり対策工事が実施された」(井上 2013)とあるように、過去に大規模の土砂崩れがあったことからこの地名がついている。住宅が集中している赤枠で示した地域も各災害の警戒区域に指定されており、周辺地域の最初の避難所は久留和町内会館である。横須賀市災害リスクマップをみると久留和町内会館は土砂崩れ・津波のおそれがある地域にはぎりぎり入っていないが、想定を超える被害があったときや避難中に災害に巻き込まれるリスクがある。また町内会館であるため、この地域の人々全員を収容できるスペースはない。次に近い避難場所である秋谷町内会館は土砂崩れ及び津波のおそれのある地域であり、避難所として使える場所ではない。震災時避難所は大楠小学校が最寄りであり、地点Aからは3km離れているため津波発生時では避難中に津波に巻き込まれる危険性もある。赤円で示した地域の主要な道は国道134号しかなく、大崩と秋谷町内会館周辺の両方で土砂崩れが発生し国道が通行不能になるとこの地域が孤立することになる。

参考資料
井上公夫 「関東大震災と土砂災害」 古今書院 2013年
横須賀市土砂災害ハザードマップ 西地区1 (2026年5月11日閲覧)     横須賀市災害リスクマップ 西地区①

三浦丘陵なので避難路は限られています。大地震の時には、土砂災害と津波の両方を避ける必要があり、安全な避難場所・避難経路を考える上で、地形の知識が重要ですね。「大崩」という災害由来地名もポイントですね。
重ねるハザードマップ(土砂災害)3D
 
10.ガンちゃん(埼玉県長瀞町) kml
埼玉県長瀞町の中心部を対象に調査した。当地域は荒川沿いに広がる「河岸段丘」(写真1)の上に形成されており、地形の起伏が激しいのが特徴である。ハザードマップを確認すると荒川のすぐ脇に浸水想定区域が設定されているほか、段丘の斜面や背後の山裾に沿って、土砂災害警戒区域が多数点在していることが読み取れる。 洪水に関しては、荒川が蛇行し川幅が狭くなる箇所で水位が急上昇しやすい特性がある。また土砂災害については、急傾斜地が多く大雨時には表層崩壊や土石流のリスクが高い。特に長瀞駅東側の山沿いなどでは、居住エリアのすぐ裏手に危険箇所が迫っている。 対策として、町では砂防堰堤の整備等のハード対策が進められているが住民個人によるソフト対策が重要である。土砂災害は夜間や豪雨時に急変するため、避難指示を待たずハザードマップで指定された長瀞町役場や近隣の学校等の避難所へ早期に移動する計画を立てることが、命を守るために大切であると考える。

土砂災害と浸水被害の両方に触れていたので、2枚のハザードマップをこちらで合成しました。ライン下り乗り場の川岸と左岸段丘上との比高は14メートルくらいでしょうか。そんなに増水するのか....。東日本台風の時はどうだったのでしょう?

地理院地図(色別標高図)

 
11.李も桃も桃のうち(仙台市若林区) kml
私が調べたのは、仙台市若林区の洪水・土砂災害ハザードマップだ。マップ中央部に通るのは広瀬川である。過去にたびたび洪水を起こしてきたが、仙台市中心部に近いところを流れる地元の人々から愛されてきた川である。私は、マップの紫・緑で囲った地域に注目した。この地域では川に沿って、浸水が想定されないものの家屋倒壊等氾濫想定がされる区域とより南東に位置する家屋倒壊等氾濫想定区域かつ 3m以上の浸水が想定される区域がある。このような隣り合わせの区域でどのようにして地形が異なるのか、氾濫はするのに浸水はしないというのはどういうことなのか疑間に思い、調査した。(以降、前者をA地区(紫)、後者をB地区(緑)とする。)地理院地図の治水地形分類図を見ると、A地区は段丘面、B地区は自然堤防となっている。川を挟んでA地区とB地区を南西側から見た断面図も同じく作成した。かなりの高低差があり、東側にある地区Bに地区Aから水が流れやすいことがわかる。付近には活断層が通るため、この高低差がつくられたのではないかと考えられる。写真1は川を挟んでA地区とB地区を南西側から見たものである。写真手前が地区 A、奥が地区Bである。地区Aは崖に位置し、地区BのAとの高低差をよくわかる。地区Bには堤防があるが、写真2のように高さがなく、氾濫すれば付近の家はすぐに被害を受けてしまうだろう。



仙台市のハザードマップでは歩行時間が記載され、2階以上を使用する避難所のマークがあります。津波被害を経験した都市であり、工夫がみられます。ハザードマップをみて疑問を持ち、地形について考える姿勢はとても良いと思います。とりあえずこちらで立体図広瀬川河岸の地形を作成しました。

 

第2回発表会
12.しゃけ(茨城県常陸大宮市) kml   ※図をクリックすると常陸大宮市WEB版ハザードマップを表示できます。
このハザードマップは、茨城県常陸大宮市の、那珂川流域におけるものである。これは、洪水予想のハザードマップになっており、右岸北部、左岸、右岸南部の3つの区域において、洪水リスクの高いピンク色で示されている。この地域は水害が頻発していた地域で、自然災害伝承碑(リンク1)がある。右岸南部においては令和元年10月豪雨によって大規模な氾濫が発生しており、後年、堤防を強化する工事が行われた。今回私が撮影したのは左岸地域の特に上部に当たる部分である(写真2)(写真3)。ハザードマップ上においてピンク色で示されている地域はこのように田畑として活用されており、コンビニエンスストアやガソリンスタンドが立ち並んでいた右岸南部地域よりも、明らかに人的被害が少ないように予測される。なお、左岸一帯の集落は写真2、3中の右の森林地帯を超えた先の段丘面に形成されており洪水のリスクは極めて低く、むしろ土砂災害のほうが危険性が高い(写真4)。よって、写真2、3で示した地域には大雨による洪水が予想される。しかし人的被害のリスクは低いと考えられる。 

右岸と左岸の意味間違えていませんか?国道沿いに自然災害伝承碑があります。令和元年東日本台風(2019年10月)の大雨では、伝承碑の少し下流で堤防が決壊したようです。ちなみに中学生の頃、御前山橋の下で泳いだことがあります。
地理院地図(色別標高図)

 
13.カワウソ(埼玉県和光市) kml
埼玉県和光市の新河岸川洪水ハザードマップを基に、新倉地域の新河岸川沿い・成増地域(東京都板橋区)の白子川沿いを調査・観察した。新倉地域の周辺には平坦な低地が広がっていることが確認できた。河川沿いには堤防や護岸ブロックが整備されており、洪水対策として河川改修が進められていることが読み取れた。一方で、和光市の洪水ハザードマップによれば、1000年に1回程度の大雨によって新河岸川および支川が氾濫した場合、新河岸川沿いでは部分的に3.0〜5.0mの浸水が想定されている。特に要配慮者利用施設のある新倉8丁目沿岸部は家屋倒壊等氾濫想定区域に指定されており、市内でも浸水リスクの高い地域であると考えられる。また、白子川沿いでも広い範囲で浸水が想定されていることもわかる。東京都建設局によると、河川の安全達成率は新河岸川84%、白子川55%、護岸整備率は新河岸川98%、白子川52%であり、白子川は新河岸川に比べ河川整備が十分ではない。そのため、新河岸川沿い以外の周囲の河川状況も踏まえて避難経路を検討する必要がある。(写真1)(写真2
新河岸川洪水ハザードマップ

昭和57年(1982年)台風18号の浸水範囲が特に広かったようです。かつて水田だった荒川(新河岸川)右岸低地は、虫食い的に開発され、資材置き場や倉庫、配送センターなどが立地している様子です。特に、水道道路より川側は氾濫に注意が必要ですね。
地理院地図(年代別空中写真)

 
14.めんたいこ(東京都練馬区) kml
これは東京都練馬区の水害ハザードマップである。今回は、土支田、光ヶ丘に着目した。写真は赤丸の地点である。この場所はよく知っている地域である。ハザードマップを見た時に、河川のような形に曲線的な道があり、それに沿って浸水域が指定されていた。道自体はよく知っており、地形的に谷のようになっており少し低いことも感じていた。しかし、河川があるという認識は無く疑問を持ったが、浸水域と道の形から暗渠なのではないかと予想した。今昔マップで1896〜1909年の地図を確認すると現在の光ヶ丘公園のあたりに「川柄田」※右から読むと記されているのを発見した。予想通り、元々は河川があり埋設されたことによって見えなくなった暗渠であることが分かった。調べると田柄川は練馬区光ヶ丘から板橋区を流れ石神井川に接続する暗渠化された河川である。さらに詳しく調べると水源が現在の土支田地域であると考えられており、浸水域の光ヶ丘より西への広がりはこれによるものだと考えられる。練馬区では写真のように水路敷が青くペイントされる。

暗渠化して作られた舗装道路は青くペイントされるのね。これはいい。知らなかった。明治初期の地図(歴史的農業閲覧システム でも、下土支田村にΩ型に北流した小川(田柄川)が描かれ、上板橋宿付近で石神井川に合流しています。
 
15.キオクシア(東京都板橋区) kml

この写真は、東京都板橋区舟渡の荒川堤防から東方面を写したものである。撮影地はマップ上に赤い丸で示した地点だ。ハザードマップを見ると、板橋区の南側地域は武蔵野段丘に位置しており、水害のリスクが低いということがわかる。対して、撮影地を含む北側地域は荒川の後背湿地であり、水害のリスクが高い。しかし、避難が必要になった際、撮影地付近から最寄りの避難所である西台中学校までは徒歩で30分ほどかかる。避難の際には上流で荒川とつながる新河岸川を渡る必要があり危険だ。また、避難所の西台中学校も浸水リスクのある地域に位置しており、二次避難が必要になる場合もあるだろう。写真を見ると、中央付近に大きな建物があるのが見える。これはAmazonの倉庫だ。この地域には民家の代わりに工場や倉庫が多く位置しており、洪水が発生すると板橋区北部のみならず、近隣各地への荷物輸送が滞るといった事態が発生する可能性がある。

断面図入りのハザードマップは珍しいかなと思いました。新河岸陸上競技場が緊急一時待避所になったんですね。荒川右岸堤防の写真の場所は、旧河道だったようです。(地理院地図地形分類

 
16.ぽよ(埼玉県川口市) kml
埼玉県川口市南部に位置する横曽根地区の荒川洪水ハザードマップについて調査した。この地域は、南端に荒川が位置し、高規格堤防の背後に住宅街が広がっている(写真)。写真の最奥に見える緑地が堤防であり、左手前には想定浸水深5.0mと表記された電柱がある。この5.0mというのは72時間の総雨量を632mmと想定する最大規模の降雨により、荒川の堤防の決壊等が発生した場合に想定される浸水深である。また、この地域は家屋倒壊等氾濫想定区域内にあることから、氾濫時には北部方面への水平避難を行う必要がある。そして、その際に注意が必要なのが内水氾濫である。この地域は、古くは水田の多い土地であり、戦後の高度経済成長期には急速な工業化・都市化が行われてきた。そのため、非常に水捌けの悪い地域であり、過去にも内水氾濫が周辺3か所で発生している。そのいずれも避難所および避難場所の近くであることから、避難する際は内水氾濫を考慮し、早めの避難を行う必要があると言える。

ハザードマップは、ぽよさん自身が作図したものです。凡例も含めて必要な情報をうまく加工してあります。ひょっとして写真の電柱の赤テープが浸水深5.8mの高さかな?川口駅西側の公園が高くなっているのは、荒川改修工事の残土を盛ったらしいですね。

地理院地図(色別標高) 全国Q地図(明治初期)

 
17.コリアンダー(東京都北区) kml
今回、北区豊島4 丁目付近をみてきました。この場所を北区洪水ハザードマップで確認してみると、隅田川が氾濫した際、3~5m の浸水が想定されており、周辺より一段階厳しいランク付けとなっています。地理院地図で地形分類図(自然地形)を見てみると、この場所には荒川のものと思われる旧河道があり、実際に行ってみると豊島図書館から北東に向かう道路が若干下っており、また数十m 先で若干登っていることから、旧河道であることが感じられる。また、隅田川も側にあることから大雨の際には最も避難の必要な場所の一つであるように感じられる。この付近は隅田川のほかに、荒川の氾濫によるより大きな浸水被害の発生や、旧河道であることから一度氾濫が圧制すると周辺地域よりも浸水が⾧く続くこと、地盤が弱く周辺よりも地震による揺れが大きくなることなど様々な災害リス
クがある。

写真待ちです。

荒川が増水した場合、岩淵水門を閉めることになっているので、隅田川の水位上昇はあるていど抑えられると思います。なお、荒川堤防が決壊し、新河岸川に大量の水が流れ込んでしまったら、隅田川も危険な状況となりそうです。、

 
18.かねじゅん(千葉県松戸市) kml
松戸市はJR常磐線を境に東側は下総台地と呼ばれ地盤が安定している。一方で西側は低地となっている。そのため東側には相模台、稔台、胡録台等、地名に「台」が付く場所が市内至るところにある。災害のリスクが高いのは松戸市の西側である。こちらは江戸川に沿って続いており、江戸川が氾濫した場合、浸水する危険性がある。ハザードマップを参照すると、東西の格差は明らかだ。特に市内の中枢である松戸駅周辺は浸水することがわかる。松戸市役所は市役所のみ標高が高くなっており、洪水には免れるが、陸の孤島となってしまう。江戸川の堤防は僅かに千葉県側が東京都側より低くされており、真っ先に松戸市が沈んでしまう。そのため矢切地区では市街化調整区域となっており田畑が広がっている。矢切地区では未利用地や耕作放棄地、産業廃棄物処理施設や宅地化が混在している。

低地について、江戸川の氾濫が心配されますが、都市河川逆川の氾濫に悩まされた地域です。平坦地が少ない場所に駅が作られたために、中心市街地の一体的な開発が遅れ、交通事情も悪い。避難行動の障害にならないとよいのですが...
地理院地図(色別標高)

 
19.みー(千葉県松戸市) kml
これは、千葉県松戸市の内水ハザードマップ(雨量:153mm/h)である。駅周辺の特に浸水範囲が広い地域(赤い円に囲まれた範囲)を調査した。写真は、並みから北に向かって撮影したものである。赤丸で示された地域は、地形分類図上では低位の氾濫平野に位置しており、周囲と比べて相対的に標高が低い。このような氾濫平野は、河川の氾濫や堆積作用によって形成された沖積低地であり、透水性の低い細粒堆積物が分布しやすいため、降水時に雨水が地中へ浸透しにくい特徴を持つ。さらに、東側には台地・段丘が分布しているため、降水時には斜面流や表面流が低地側は集中しやすい。また、西側には浅い谷地形が存在し、谷底低地を通じて流水が集積することで、局地的な集水域が形成される。その結果、周囲から流入した雨水が氾濫平野に滞留しやすく、短時間強雨時には排水能力を超過して内水氾濫が発生すると考えられる。加えて、市街化による舗装面の増加は不浸透域を拡大させ、雨水流出量を増大させているため、浸水リスクをさらに高めている。

小さな谷が合流している場所なので雨水が集まりやすいのでしょう。台地には畑が残っていますが、駅に近いこともあり、宅地化が進めば、低地の水害リスクは高まりそうですね。紙敷胡録神社は明治初期の地図にもあります。貝塚があるということは、縄文時代はこのあたりまで海が入っていたのかな?

明治初期の東松戸歴史的農業閲覧システム

 
20.えもんが(千葉県浦安市) kml    ※図中にマウスを重ねると治水地形分類図になります
このハザードマップは千葉県浦安市の洪水ハザードマップである。今回は浦安市堀江に注目した。堀江は旧江戸川に近接する低地に位置し、沖積低地の微高地と低湿地が混在する地形を持つ。地盤は砂質で透水性が高く、高潮・洪水・内水氾濫の複合的リスクが指摘されている。浦安市の洪水ハザードマップによると、旧江戸川の氾濫時には浸水深1〜3m程度が想定され、堀江地区全域が浸水想定区域に含まれる。現地では高い堤防が整備されており、写真(上流方向下流方向)に見られるように護岸構造物と植生帯が洪水時の水勢緩和に寄与している。一方で、背後地は住宅密集地であり、排水ポンプ場の機能停止や高潮時の越水が起きると被害が拡大する恐れがある。地形分類上は「旧河道跡」や「自然堤防縁辺部」に該当し、地盤沈下や液状化の影響も受けやすい。よって、堀江地区では堤防維持管理と避難経路の確保が防災上の課題である。

せっかくなので、同じ位置で治水地形分類図がみられるように仕込みました。写真の場所は浸水が想定されていないようですが...あと、「植生帯が水勢緩和に寄与」しているのでしょうか?写真からはそのように見えないのですが...
地理院地図(色別標高)

 
21.つや姫(千葉県鎌ケ谷市) kml
参考(鎌ケ谷市が公開しているWEBハザードマップ) 北中沢一丁目周辺を調査した。鎌ケ谷市内には下総台地上の標高が高い地域と谷津が刻まれた標高の低い地域が存在するが、この地域は下総台地上にありながら、局地的な窪地となっており、窪地を横切る道路には緩やかな勾配がある(写真1)。 赤丸内には防災倉庫を備えた公園がある(写真2写真3)。しかしこの地域は浸水しやすいため、地震や大雨など複数の災害が同時に発生した場合には利用できない場所である。地理院地図の年代別写真でこの公園の場所を見ると、1970年代に家屋が建てられてから1980年代に再び空き地になり、その後公園として整備されたことがわかる。このことからこの地域に人が住まないように公園を造った可能性が考えられるが、防災倉庫を設置し一時的な避難の場にするのであれば、どのような状況でも利用しやすい高台への移転などの対策を打つことが望まれる。 さらに、近年この地域では廃業した梨園跡に盛んに宅地造成が行われている。現在赤枠で示した低地の一部は梨園として利用されていたり、雑木林であったりして住宅はあまり多くない。しかしいずれ梨園が廃業したりすると、周囲と同様に住宅地へと置き換わっていく可能性がある。実際に、この地域へと至る坂道沿いには、数年前に廃業した梨園跡地に現在新しい家が建てられている(写真4)。新築住宅を購入する時には、ハザードマップやその土地の災害履歴を確認することが重要である。

下総台地の谷津地形ですね。かつての小川は北流して大津川に合流し手賀沼に注いでいたよう。北中沢二丁目付近は分水界で、ここより南は真間川推計になているようです。北初富の駅の開業は1955年でそのころは一面の梨畑、北総線が都心直通になった1991年以降宅地化が進んだようです。(地理院地図地形分類

 
22.福(千葉県柏市) kml
千葉県柏市の重ねるハザードマップ洪水・内水分布を基に特に危険度の高い北柏付近で調査を行った。この地域は手賀沼及び手賀沼を水源とする大堀川が流れており(写真1)、浸水予想は約5.0~10.0mとなっている。この地域で想定される水害の原因として一般的には手賀沼自体の増水が考えられるがこの他に利根川の氾濫も考えられる。利根川の氾濫で10~20m級の浸水が予想されるのは柏市北部の布施地区や2000年代から住宅開発が進められた柏たなかといった利根川から比較的近い地域であるが(写真2)(写真3)、利根川の支流の手賀川が手賀沼まで水路が継続していることから北柏も手賀沼だけでなく利根川からの増水のリスクがある。北柏の防災対策として、手賀沼付近に北柏ふるさと公園という大規模な公園を設け(写真4)一部の土地を水田のまま維持し、駅前の様な大規模な土地開発を行わなかったことで住宅への浸水のリスクを抑える土地利用を行った。一方現在でも大堀川沿いには新旧関わらず多くの住宅が標高5mくらいのところに立ち並んでいるため(写真5)、人口堤防を増設するなど浸水被害を抑える対策をこれからも強化していく必要がある。

この場所は利根川からの増水のリスクというよりか、大堀川・大津川流域の大雨による氾濫が心配される地域ですね。1982年だったかと思います。台風の大雨で大堀川があふれました(印象としては手賀沼が巨大化した!)。慈恵医大下の水田のほとんどが冠水して、道路上の水位も50㎝くらいあったと思います。その後、大堀川は河川巾が広げられたので、水害の危険度が小さくなったと思われますが、大堀川左岸側も宅地化したので、記録的な大雨の場合は、浸水の可能性がありそうです。布施地区と田中地区はまったく別の場所で、混乱するので、書かなくても良かったかもしれません。大堀川改修前の空中写真

 

第3回発表会
23.むらさん(千葉県印西市) kml
印西市役所のある台地は、川に囲まれた半島のような場所となっており、昭和以前には洪水が頻発し、カヌーのような浸水時用の船がたびたび走っていた。写真をみる限り、ひとたび大雨が続けばすぐに氾濫してしまいそうな場所である。北側の利根川沿いの堤防が昔よりも頑丈で高くなり、決壊や氾濫を起こすことは少なくなった。また当地は高齢化率が高くなっており、最寄りの高地である地図右側の木下小学校までは少々距離があるため、逃げ遅れてしまう人々が多数出ることも想定される。なお木下小学校は洪水の避難所としての機能を果たすべく、古くから4階建てになっていたりなどと工夫されている。地形的には氾濫平野が多くを占めており、地盤が軟弱である。この付近には市役所や商工協会、駅や取水場などの、人々の移動や生活に関わる重要な施設が多く存在する。もし今大雨などで洪水が起きると、街のインフラが麻痺してしまう。(写真

昔は、揚舟(あげぶね)と言って、水害に備えて、屋根から小舟を吊っていたんですよね。洪水時に半鐘が聞こえたら「畳をあげろ!舟をおろせ!」となったわけですね。明治時代に鉄道が敷かれるまでは川は重要な輸送路で、木下にも蒸気船が就航したようです。輸送用の舟は高瀬舟(平底)、ボートサイズのものは茶舟と呼ばれていたと思います。利根川が増水した時に、逆流を防ぐために手賀川水門を締めます。手賀沼流域も大雨となっていた場合は、行き場を失った手賀川の水があふれる可能性があるわけです。地形についても台地と低地をよく観察してみましょう。地理院地図(色別標高図)

 
24.ゆー(千葉県八千代市) kml   ※地図をクリックすると八千代市ハザードマップWEBに飛びます
今回、WEB版ハザードマップをもとに千葉県八千代市高津の内水による浸水リスクについて調査をした。全体的に見ると、想定浸水深0.3m未満の場所が多いが、印で示した場所は想定浸水深1.0m〜3.0m未満となっている。ここは隣に用水路が設置されており、用水路の普段の水量は少なく、周りの壁も2mほどある。(写真1)だが、道路を挟んで東側にある用水路では過去に浸水が発生²しており、今回の捜査対象場所にある用水路も約6年前、降水量が多い日に排水が間に合わず、水位が上昇し氾濫の恐れがあった。また、この場所は公園になっており、(写真2)周辺よりおおよそ5mほど標高が低くなっており、用水路に沿って谷のようになっている。そのため水が溜まりやすく、公園内に側溝はあるが数少ないため排水は間に合わずどんどん浸水していく可能性が高い。東にある高津中学校も谷つづきなため水害時避難不可施設となっており、水害時避難場所は一番近くで南西にある西高津小学校となるため、避難場所までの距離が遠い。また、この場所の地形は氾濫平野³で地盤が緩い可能性があるため、浸水のリスクが高まり避難する時の安全性も懸念される。 国土地理院,地理院地図「地形分類(自然地形)」


かつて、下総台地上は荒地や針葉樹林(たぶん松林)、谷津は水田として利用されていたようです。集落は成田街道沿いにありました。団地が開発され、小中学校もできたわけですが、どういうわけか谷底低地に作ってしまったので、避難所として十分に活用できない状況のようです。

今昔マップ(旧版地形図)

 
25.チーズケーキ(横浜市青葉区) kml
国土地理院の重ねるハザードマップを利用して横浜市青葉区の浸水警戒域を調べた。この地域には鶴見川が流れている。鶴見川は町田市北部に源流を発している全長42.5kmの一級河川である。消防署周辺では、鶴見川の河川沿いを中心に浸水想定区域が広がっていることがわかる。特に恩田川や谷本川周辺の低地では、大雨時に河川が増水しやすく浸水深が比較的大きく想定されている。一方で、周辺の台地や標高の高い場所では浸水リスクが比較的小さくなっている。これは、青葉区の地形が谷底低地と台地から成り立っているためである。また消防署の近くの駐車場には遊水池があり、大雨の際には一時的に雨水をためることで周辺地域の浸水被害を軽減する役割を担っている。普段は駐車場として利用されているが、災害時には洪水対策として機能する点が特徴的だと思った。また、区役所や消防署などの防災拠点の近くに設置されていることで、災害への備えが重視されていると感じた。そして内水氾濫が発生する可能性があるので、遊水池のような施設を整備することで、水害のリスクを減らそうとしていると感じた(写真

鶴見川低地の浸水想定区域に高校、消防署、区役所、警察署、老人ホームなどがあります。一面が冠水した場合に動きが取れなくならないか心配ですね。雨水貯留施設は時間雨量何ミリを想定して作られているのでしょうか?
地理院地図(年代別空中写真)

 
26.やーやーなの(相模原市南区・東京都町田市) kml
東京都町田市と神奈川県相模原市の境を流れる境川を中心にしてハザードマップを見た。古淵駅が表示されている相模原市ハザードマップをメインにした。jr横浜線を背にして赤丸の辺りから写真を撮った(写真1)。境川、境川住宅に向かって下り坂になっているのが印象的だった(ⅰ)。ハザードマップによると、町田市にある境川住宅周辺が5m以上の浸水が予想されている。相模原市側と異なり大規模な浸水が想定されていることが気になったため、地理院地図を使って地形について調べた。自分で作る色別標高図を使うと、境川住宅方面(北東方向)が標高が低くなっていて、(ⅰ)について確認できた。地形分類図を使うと、境川住宅周辺(青丸)は旧河道・氾濫平野と表示されており、河川の氾濫や浸水により注意が必要であることが分かった。内水浸水が想定されている区域とその周辺はくぼ地になっているため、最寄りの避難所に移動するときに被害を受けないだろうかと思った。以下は町田市ハザードマップによる情報だが、また、浸水実績区域内に保育園があり、避難時の対策が必要だと感じた。区域内に横浜線の線路や町田駅もあるため、交通の状況に支障が起こる可能性もある。

参考 町田市ハザードマップ 相模原市ハザードマップ

相模原市のハザードマップに町田市の情報が記載されるようになりました。往来も多いですし良い対応だと思います。相模原台地と境川谷底との比高はどのくらいなんでしょうか?どうして町田市側の方が想定浸水域が広いのでしょうか?

27.よだか(東京都町田市) kml
ハザードマップは町田市洪水・土砂災害ハザードマップ(南地区)である。場所は、地図で示しているようにJR町田駅のそばにある境川を調査した(写真)。先ずここの成り立ちを地理院地図の「地形分類」で調べてみる。すると「起伏が小さく、低くて平坦な土地。」がまず特徴として出た。次に「洪水で運ばれた砂や泥などが河川周辺に堆積したり、過去の海底が干上がったりしてできる。」と記載されていた。元々ここ自体が洪水や海の干ばつによって出来上がっていた海岸平野だった。海岸平野とは「浅海底が,海水面の低下や地盤の隆起によって陸化した,低平な地域。」のことだ。これを確認するためにこの浸水予想の場所とその周辺の標高を地理院地図で調べてみる。すると表のように浸水予想範囲が他の地域よりも標高が低いことが分かった。そしてもう一つ、地理院地図の「地形分類」で自然災害リスクを確認すると「「液状化発生傾向は強い。」とあった。これは元々ここ一帯が洪水でできたことに起因すると考える。このように境川は土地の成り立ちによって、標高が低い海岸地域であることが分かった。またこれによって、液状化や洪水のリスクがあることが分かった。(断面図

調査地の周辺は平坦かな?台地の上は平らだけど、台地と谷底低地の間は急斜面ではないのかな?谷口橋付近の標高は80m弱なので、海成地形ではないよね?おそらく9万年~6万年前に相模川が相模原台地を作り、その後、境川によって削られたのち、境川の運んだ土や砂が谷底に堆積したんだよね?地図から情報を読み取るスキル・フィールドから地形を観察するスキルを身に着けよう。

 
28.ちゃんよだ(東京都町田市) kml
これは町田市の浸水及び土砂災害の危険性を表したハザードマップである。今回は、境川の氾濫による被害について調査した。まず初めに町田駅南口から出てみると境川が目の前に位置している。そこから上流側の方向へ歩いていくと写真1の場所にたどり着く。この場所をハザードマップで確認すると、浸水した場合の想定される水深として5m~10mと家屋2階以上の水深予想となっている。しかし、写真を確認してみるとサイクリングロードを挟んで住宅地と境川が密着状態にあり境川が氾濫した際に非常に危険である。この地域に住んでいる人々は早め早めの避難が必要になってくると考える。写真2の町田市役所も同様に横浜線を越えた場所に存在しており3~5mの浸水リスクがある。市役所も境川の近くにある影響で1階部分は水没する可能性が考えられる。写真3は、鎌倉街道を境川とは逆方向に撮影したものでハザードマップ内の避難経路として挙げられている。境川の河岸段丘によって坂道となっているため高齢者の方や足が不自由な人は上るのに時間がかかってしまうリスクが考えられる。


災害時の拠点となる市役所が浸水範囲となっているが心配ですね。防災備蓄倉庫も水に浸かってしまうのかも。横浜線や小田急をくぐるアンダーパスも浸水してしまうとかなり混乱しそう。境川は地下貯水施設を整備中で、調査地の上流の木曽東貯水池については2025年より取水ができるようになったようです。

地理院地図(色別標高)

 
29.しなこ(東京都江戸川区) kml
江戸川区の水害ハザードマップでは、大規模水害時に区内のほぼ全域が浸水すると予測されている。地理院地図の治水地形分類図を確認したところ、旧江戸川に合流する南北方向の旧河道が判明した。旧河道は地盤が軟弱で水害リスクが特に高いため、合流地点を中心に調査を行った。旧河道の上流部は現在「篠田親水緑道」として整備されているが、緑道沿いは後背湿地である東側の地形より約10cm低くなっていた(写真1)。路面のアスファルトには所々にひび割れ(写真2)が確認でき、これは軟弱地盤における不等沈下が原因と推察される。また、かつての河口にあたる堤防付近には、道路に挟まれた低地が存在していた(写真3)。現在は、河川が収束する地点を堤防で塞いだ構造となっており、増水時には河川の水が地中の旧河道を通じて裏側に噴き出す「パイピング現象」の発生が懸念される。このように旧河道は透水性が高く、外水・内水氾濫のリスクが集中する極めて危険な地点である。大規模水害時には区内全域が浸水する恐れがあるため、こうしたリスクを理解した上で、一刻も早く区外へ避難する必要がある。

最悪を想定したものですが、絶望的なハザードマップですね。江戸川区のハザードマップには「ここにいてはダメです!」と書かれているので有名です。撮影場所の近くには、内水氾濫を防ぐ目的で篠崎ポンプ場があります。ただ、旧江戸川がいっぱいに増水した場合は、排水が不能になってしまうので、そうならないように上流の江戸川水門が水を止めることになっているはずです。避難するにしても橋が少なすぎますね。この場所に橋をかければ便利になると思うのですが....。地理院地図(色別標高図)

 
30.ツルちゃん(東京都日野市) kml
東京都日野市の新井橋周辺の浅川を対象に、洪水のハザードマップと地形の特徴を調査した(写真)。今回、洪水のハザードマップと地形の特徴を見比べるため、国土地理院の地理院地図を積極的に活用した。まず土地条件図を見てみると、浅川付近では河川の洪水によって形成された微高地や氾濫平野が広がっており、特に氾濫平野では洪水時に水が広がりやすいと考えられる。次に色別標高図を見てみると、浅川周辺を含む地域一帯は平坦な低地であり、洪水時には水が広がりやすい地形である。次に重ねるハザードマップを見てみると浅川付近は洪水浸水想定地域に指定されており、1階天井まで浸水する程度であるから0.5〜3.0mから2階部分まで浸水する程度である3.0〜5.0mの範囲に属している。これは洪水時には浸水被害が発生する可能性が高いことを意味している。実際に現地を観察すると人口的な堤防が多く見られ、洪水対策が行われていることが確認できた。しかし、周辺には低地や住宅街が広がっているため、大雨によって水が増加した場合は洪水の被害が発生すると考えられる。

多摩川が増水すると浅川の水が流れにくくなり、バックウォーター現象によって、浅川が氾濫することがあるのかな?令和元年東日本台風の時は被害はなかったのかな?新井橋付近の左岸で決壊したら、日野高校付近は孤立しそうですね。
 
 
31.りょうた(川崎市多摩区) kml
神奈川県川崎市多摩区布田にある三沢川水門周辺を観察した(写真1)。この地点は多摩川と三沢川の合流部(写真2)に位置し、洪水ハザードマップでは広範囲が浸水想定区域に指定されている。現地は多摩川によって形成された沖積低地であり、自然堤防や後背湿地からなる低平な地形が特徴である。特に後背湿地は排水性が悪く、集中豪雨時には雨水が滞留しやすいため、内水氾濫が発生しやすい。また、多摩川沿いは勾配が緩やかであるため、洪水時には氾濫水が広範囲へ拡大しやすい。ハザードマップでは最大3〜5m程度の浸水が想定されている。さらに、最寄りの「中野島」という地名には地形的特徴が表れている。「島」は河川に囲まれた微高地や中州を意味する場合が多く、この地域もかつて多摩川の流路に囲まれた中州状の土地であったと考えられる。旧版地形図を見ると、多摩川沿いには蛇行跡や旧河道、氾濫原が確認でき、河道変遷を繰り返しながら形成された土地であることが読み取れる。旧河道周辺は軟弱地盤で地下水位も高く、浸水被害を受けやすい特徴を持つ。また、この地域には江戸時代初期に開削された二ヶ領用水(写真3写真4)が流れている。二ヶ領用水は多摩川の水を農業用水として利用するために整備された人工水路であるが、低地部を流れるため、大雨時には排水能力を超える可能性がある。さらに三沢川水門は、多摩川増水時の逆流防止施設であるが、水門閉鎖時には三沢川側の排水が困難となり、内水氾濫の危険性が高まる。そのため、この地域では外水氾濫と内水氾濫の双方に警戒が必要である。

【参考文献】
東京都建設局「三沢川」 ・国土交通省関東地方整備局「二ヶ領宿河原堰改築20年
・川崎市 多摩川 二ヶ領せせらぎ館「多摩川と二ヶ領用水
・土木学会 選奨土木遺産「二ヶ領用水のパスファインダーと解説シート

なるほど「中野島」は自然堤防上の集落なのですね。旧版地形図では、水田のところと桑畑のところがあります。おそらく桑畑のところが水害が頻発した場所なんでしょう。二ヶ領用水と三沢川の立体交差が興味深いですね。
地理院地図(地形分類)

 
32.マラドーナ(川崎市多摩区) kml
これは多摩区のハザードマップだ。この地域は多摩川の形成した沖積平野に位置し、自然堤防と後背湿地が確認できる。歴史的に多摩川は氾濫を繰り返しており、例えば中野島の東に位置する登戸は戦国時代の記録によると多摩川の北に位置していたが、その後の流路移動により現在は南に位置している。また、中野島という地名も、洪水時に多摩川が南北を流れたことで、集落が島状に孤立していたことが由来である。現在、多摩区には農業用水である二ヶ領用水(写真)や支流の三沢川(写真)が流れている。想定される災害は、本流の増水に伴う支流のバックウォーター現象と外水氾濫である。特に三沢川沿いは、市街化により地表面がアスファルトで被覆され水はけが悪く、川幅が狭くすぐ隣に民家が密集しているため、浸水リスクが極めて高い。2019年の台風19号以来、多摩川は河道掘削による流下能力の向上が図られている。旧版地形図では水田が多くあることが読みとれ、そこから、地震発生時の液状化現象も懸念される。多摩区は典型的な低地型災害が想定される。

三沢川の水は多摩川へ流れ、ニヶ領用水は多摩川からの取水していたわけで、性格の違う二つの河川・用水が交差しているのが調査地です。多摩川本川が増水した場合、水門を閉めるので、多摩川の水が逆流することはないのですが、三沢川の排水ができなくなると調査地付近であふれてしまう可能性がありそうです。あふれた水がニヶ領用水に流れ込むと、浸水エリアが拡大してしまうかもしれませんね。本来用水路は周囲より少し高いところに作られますが、調査地付近では、旧河道に沿って作られたようです。

地理院地図(色別標高図)
 
33.ねい(東京都世田谷区) kml
今回調査したのは、駒澤大学玉川キャンパスの近くである世田谷区鎌田地区である(写真)。この地域は国分寺崖線の下に位置する平坦な低地となっており、多摩川や野川、仙川といった複数の河川に挟まれた地形となっている。多摩川は度々氾濫しており、最近では二子玉川駅周辺で2019年に台風19号による大規模な浸水被害が発生した。洪水ハザードマップによると、国分寺崖線に沿って浸水深の想定がはっきりと区別されていることがわかる。岡本などの崖線沿いの標高が高い地域に比べて標高が低く、水が溜まりやすいうえにはけにくい地形になっていることが原因の一つだと考える。鎌田地区の浸水深の想定の中で特に高く想定されているのが、ハザードマップ上で鎌田区民集会所と記載されている場所である。この場所は東京都市大学の総合グラウンドであり、マップでは二番目に高い5.0~10.0mの浸水が想定されている非常に危険なエリアとなっている。実際にこの場所へ足を運んでみると、周囲の住宅地に比べて標高が断崖的に低くなっていることが確認できた。また、地理院地図でもグラウンド内と外では2~3m程の標高差が確認できた。標高が周囲より低くなっていること、複数の河川に挟まれていること、水はけの悪いグラウンドであることという特徴があるため、このエリアの浸水深の想定が高いことがわかった。

2019年東日本台風では、多摩川の河川敷がすべて水に浸かりました2019年履修生坂上田村麻呂撮影。堤防ギリギリまで水がきました。田園都市線の多摩川の橋の下あたりからは少し水が漏れたようです。二子玉川駅近くも泥水に覆われました。二子玉のホームから見える兵庫島もまさに「島」になりました。ニトリさんは車での避難を受け入れてくれるよう。でも....多くの車が殺到しそう。
地理院地図(色別標高図)


 

第4回発表会
34.ヒアルロン酸(東京都世田谷区) kml
撮影地点は東京都世田谷区の多摩川沿い、東急田園都市線二子玉川駅付近の河川敷である(写真)。ハザードマップを確認すると、この地域は多摩川氾濫時に大規模な浸水が想定される区域に含まれている。現地を観察すると、河川敷は周辺市街地よりも低位に位置していた。また、地形分類図ではこの地域は自然堤防や後背湿地を含む沖積低地に分類され、軟弱な沖積層が堆積している。旧版地形図を確認すると、現在市街地化されている場所にもかつて蛇行河川や湿地が存在しており、多摩川による堆積作用と侵食作用を繰り返して形成された地形であることが読み取れる。近年は護岸整備や堤防建設が進められているが、2019年の台風19号では周辺地域で浸水被害が発生した。これは、短時間に大量の降雨が集中し、多摩川の流量が急増したためである。特に河川沿いの低地では、洪水時に水が滞留しやすく、内水氾濫も発生しやすい。よって、この地域は沖積低地という地形条件と大河川沿いという立地条件によって、洪水災害リスクが高い地域であると考えられる。

2019年東日本台風では、堤防ギリギリまで増水しました(一部では越水したよう)。二子玉川駅ホームからみえる兵庫島ですが、橋が水没し、欄干に漂流物が引っかかって壊れていました2019年履修坂上田村麻呂撮影。同様に2007年の台風でも多摩川が増水しています江口卓先生撮影)。

 
35.ボスラー(川崎市高津区) kml
ハザードマップ待ち
川崎市高津区溝口で、二子新地駅周辺を調べた。自分が思う災害が想定される場所は、駅周辺で駅周辺は氾濫原のど真ん中で、とても平らで遠くまで高低差がほぼ見えない。ハザードマップでは3-5m以上の浸水が広がる赤い場所だ。平坦な低地であるため、氾濫時に水が広がりやすい。理由は、二子玉川は昔氾濫したりなど危険性があるから。写真1は、人が通るところだが車を超えるとすぐ川でここ一体は氾濫する危険性がある。黄色の地域も広く、広範囲で0.5~2m程度の浸水が想定されている。駅や住宅地が浸水想定区域に含まれており、都市化が進んだ地域でも洪水リスクが高い。



ハザードマップをよく見て、周囲を歩いてみるといいと思います。旧河道に注目するといいでしょう。

地理院地図(色別標高図)

36.真嶋(東京都世田谷区) kml
今回、東京都世田谷区のハザードマップを用いて、用賀駅近くにある用賀まちづくりセンター周辺を訪れた。まちづくりセンター、および撮影場所の南西方向は中小河川洪水浸水想定区域(谷沢川による)となっており、先述の二箇所はその境目部分に当たる。写真は、撮影場所の十字路で北東方向を撮影したものである。治水地形分類図から、撮影場所付近は段丘面、段丘崖に当たることが分かった。この段丘崖の先は山地となっている。また、撮影場所から南西方向に100メートルほど進むと浅い谷に分類されている。今昔マップによると、谷沢川は水田での農業用水として用いられていたと考えられる。用賀では床下浸水も含めれば広く浸水が予想されている。氾濫・洪水時には人命への懸念ももちろんあるが、用賀では地下を走っている田園都市線の駅舎や線路へ水が流入すると考えられる。また、浸水予想区域には様々な事業所があった。そのため、洪水や浸水発生時に加えて浸水後の復旧に時間がかかると考える。

治水地形分類図の凡例では「山地」とあるけど違うよね。「台地縁辺の斜面」と読み替えた方がよさそうな気がします。高速道路の下の谷沢川の周辺では、小規模な浸水被害は度々発生しているようです。谷沢川分水路工事が完成すれば、水害リスクは小さくなるかも。

 
37.フジクラ(東京都世田谷区) kml
谷沢川は、世田谷区を流れる全長約9キロメートルの二級河川であり、最終的に多摩川に合流する川である。 谷沢川は、2025年8月18日の大雨で氾濫し、冠水被害が出ている(写真)。谷沢川が氾濫すると、想定では、川沿いの標高30メートルのあたりでは、最大で、1,0~2,0メートル、川に近い標高30メートルのあたりでは、0,5~1,0メートル、およそ標高31メートル以下では、0,1~0,5メートルの浸水が想定されている。谷沢川が、氾濫しやすい理由について、2つ考えられる。1つは、中町と上野毛周辺では、谷沢川が作り出した急な谷地形が1キロメートル程続き、降った雨が一気に集まるため、短時間で水位が上昇することである。2つ目は、中町と上野毛周辺は、土地が低く、排水能力が低いため、内水氾濫が起こりやすい。

小中学校の近所が冠水してしまうのはよくないですね。谷沢川分水路工事が行われていますよね?完成して雨水を地下の排水管を通るようになれば、中町周辺の浸水の危険はほとんどなくなるかもしれませんね。
地理院地図(色別標高)
38.せいきんさんの(東京都世田谷区) kml
これは、東京都世田谷区の降水・内水氾濫ハザードマップである。世田谷区の池尻大橋周辺は、武蔵野台地の緑辺に位置し、南北に細長い谷底低地が発達している。ハザードマップでは、目黒川沿いを中心に0.5~3.0mの浸水が想定され低地部では内水氾濫の危険性が高い。これは都市化に伴う不透水域の増加により流出係数が上昇し、短時間強雨に下水道の排水能力を超過しやすいためである。また、大地緑辺の急斜面では表流出が集中し、谷底低地に水が溜まりやすい地形構造となっている。河道は護岸により固定化され、自然堤防や氾濫原が十分に発達していないため、豪雨時には氾濫水は市街地へ広がりやすい。これらの地形・土地利用条件が重なり、世田谷区の低地部は都市型水害のリスクが顕著である。

写真待ちです。目黒川の上流部にあたる北沢川と烏山川は暗渠化して遊歩道になっています。二つの遊歩道が合流するところが、川の合流点だったわけで、水害のリスクが高いエリアでもあります。
地理院地図(地形分類)
 
39.バイタリティ犬(東京都世田谷区) kml
本報告では、池尻大橋周辺のハザードマップについて、世田谷区の資料に基づき考察する。私が池尻大橋周辺を調べた理由は近くにオーパス夢ひろばという施設がありそこで受験勉強をしていて懐かしく思ったためである。対象地域は、目黒川の起点付近に位置する浸水想定区域である。世田谷区の洪水・内水氾濫ハザードマップを確認すると、池尻大橋駅周辺において、想定最大規模の降雨時に0.5mから3.0m未満(一部でそれ以上)の浸水リスクが示されている。特に注目すべきは、資料にある「内水氾濫」のリスクである。想定最大規模の降雨(時間最大153mm)が発生した際、下水道の排水能力を超える危険性が示唆されている。現地調査では、深く掘り込まれた目黒川の流路に加え、河床下に直径1500mmの下水道管が埋設されている看板(昭和54年度施工)を確認した。こうしたインフラは都市防災に寄与するものであるが、資料に示された浸水想定を踏まえると、地形的なリスクを理解し、適切な避難行動をとることが不可欠である。

そもそも写真の場所は世田谷区じゃなくて目黒区なのでは?緑道も含めて周辺を歩いてみました。水車小屋とかあって面白いよ。どうして浸水の危険度が高いのかなど考察があってもいいよね。
地理院地図(色別標高)
 
40.やざわえいきち(東京都渋谷区) kml
これは東京都渋谷区の「渋谷区洪水ハザードマップ」だ。今回は渋谷駅周辺(桜丘町・宇田川町・道玄坂・神南付近)を調査した。ハザードマップによると、渋谷駅に近い「神南小学校(宇田川町5-1)」や「文化総合センター大和田(桜丘町23-21)」は避難所として指定されている。しかし、この地域は「渋谷川流域」に位置しており、想定最大規模降雨(時間最大雨量153mm、総雨量690mm)を対象としたシミュレーションがなされている。渋谷駅周辺はすり鉢状の谷地形をなしており、周辺の「道玄坂」や「桜丘町」といった坂に囲まれた谷底にあたるため、雨水が集まりやすい地形的特徴を持っている。実際に、インターネット上で詳細を確認できる「渋谷区地図情報システム(WagMap)」などで過去の浸水実績を照らし合わせても、水害リスクに注意が必要なエリアであることが分かる。さらに避難先について調査すると、避難所である「神南小学校」や「文化総合センター大和田」自体は浸水予想区域内を指す「※」マークが付いていないものの、渋谷駅周辺や道玄坂、神宮前といった近隣エリアには一時的に開設される「自主避難施設」として「地域交流センター神宮前(神宮前6-10-14)」などが新たに指定されている。しかし、台風や豪雨の規模・状況によっては、浸水予想区域内にある避難所は水害発生時に開設されない場合があるため、事前の情報収集が極めて重要となる。有事の際の避難行動を考えると、この地域はビルや商業施設が密集しているため、浸水が始まった場合の外への「立退き避難」はかえって危険を伴う。そのため、状況に応じて建物の2階以上へ逃げる「垂直避難」を瞬時に判断しなければならない。また、大雨の際には区から避難指示が出る場合もあり、さらに連続降雨や警戒状況によっては、移動や避難経路に大きな制限がかかるリスクもはらんでいる。今回ハザードマップを基に渋谷駅周辺を考察したが、最先端のトレンドや文化の発信地として多大な恩恵をもたらす大都市である一方、その利便性の高い谷底の構造には、集中豪雨時の浸水リスクという都市型水害の脅威が常に隣り合わせであるということを強く意識しなければならない。(写真

♪春の小川はさらさらゆくよ♪のモデルは渋谷川(支流河骨川)なんですよね。ハザードマップの説明は詳しいのだけれど、写真の説明がないのはどうして?

 
41.ヒ素(川崎市川崎区・幸区) kml
今回選んだハザードマップは川崎市川崎区の多摩川水系の洪水浸水想定のものである。調査した地域はハザードマップを見ると「!」があり、アンダーパスがあることを示している。この場所は多摩川の氾濫時に最大で5~10m以上の水没が想定されている。また、アンダーパスの周辺も洪水による浸水深が深く、「家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)」でもある。自分で作る色別標高図を用いたところ、アンダーパスのところだけ標高が低い。現地には歩道橋があり、その上から見下ろすとかなり高さを感じた(写真)。またアンダーパスに続く道路は坂になっており、かなり浸水しやすい場所であると一目でわかる(写真)。多摩川水系洪水氾濫シミュレーションを使ったところ、一番近い堤防が決壊すると約1~2時間後で浸水が到達、10時間後あたりがピークである。また、浸水継続時間は336時間以上で一回浸水すると排水までに時間がかかるのだとわかった。近くに商業施設のミューザ川崎やラゾーナ川崎プラザなど人が多く集まる施設が立地しているため、万が一の時は早めの避難が必要であると考える。

アンダーパスに注目しましたね。写真は電車が通るタイミングでシャッターを切ってわかりやすい。地理院地図で標高を調べ、洪水シミュレーションも使って考察してまとまった内容です。

 
42.薪(横浜市南区) kml
神奈川県横浜市南区の内水浸水ハザードマップを参考に井土ヶ谷駅近辺を調査した。図中黒丸の地域は、比較的深刻な浸水被害が想定される。川沿いはほぼすべてがすぐ側に通る大岡川の氾濫原であり、古くは田と小さな集落が広がっていた。写真1は、該当する地域の道路を東から西に向かって撮影した写真である。手前から奥にかけて、わずかにではあるが起伏が見られる。浸水被害が想定されているからには他より窪んだ地形になっているのではないかと予想し、地理院地図の自分で作る色別標高図で確認したところ、この道路周辺が周囲より1mほど低くなっていることを確認した。その上で周囲を歩き回ってみたが、あまり明確には起伏を感じられなかった。写真2写真3は、調査した箇所から川沿いの道路へ出たところである。画像ではわかりにくいが、どちらも撮影地点から奥へ向かってのぼるように傾斜している。また、この道路を歩いている間ずっと、マンホールの下から水の流れる大きな音が聞こえていた。最後に、写真4である。この写真は写真2に写っている道路の側溝を撮影したものである。周辺一帯にある側溝はこのように、比較的水面が近い。このことからも一帯の標高(海抜)が低いことが分かるだろう。

写真をローアングルで撮影するなど工夫がみられますね。排水溝の水まで注目する観察眼は鋭いです(実際に地下水位が高いかどうかは調べてみないとわかりませんが)。井土ヶ谷橋付近にできた新しい商業施設は、浸水のリスクがないようですが、盛土したのかもしれませんね。色別標高図で大岡川の標高値が高いのは誤データでしょう。5月13日夕方に激しい雷雨となり、東戸塚などで浸水被害が出たようです。井土ヶ谷は大丈夫だったかな?

 
43.ぎゅうたん(京都市東山区・下京区) kml
京都市東山区・下京区の水害ハザードマップである。今回は特に近くに鴨川が流れている祇園四条駅周辺を調査した(写真1)。祇園四条駅周辺は想定最大規模降雨時に「0.5mから3.0m未満」の浸水が予想されている。これは建物の1回床下から床上浸水にあたるレベルであり、河川の側方浸食や溢流による直接的な被害が懸念される。鴨川沿いの建物は崩壊すると想定されており(写真2)、付近の指定緊急避難場所に避難する必要があるが、浸水域の中に位置する場所もあるため、建物2階以上への垂直避難が重要である。また、鴨川は歴史的に三条から五条にかけての区間で川の幅や橋の配置が制限されている。これにより洪水時に流木などが堆積して閉塞を引き起こすリスクがあり、上流側で水位が急上昇する危険性があると考えられる。そして、鴨川の東側に位置する東山山麓からの土砂が市街地の排水溝を塞ぐことで、鴨川の氾濫の前に市街地が冠水する複合ハザードが起こる可能性もある。

鴨川には高水敷(河川敷)がほとんどないので、大雨で増水した場合に、あふれるまでの時間的な猶予がなさそう。そんな場合は、高床式のテラスも流されてしまいますが、承知の上なのかもしれません。

地理院地図(色別標高図)