2002.10.21
報告書という名のリポート
余計なことは一切書かない。
まず、書くべきことがらを箇条書きにして列挙してみよう。
次に、その書き出したことがらに優先順位を決め、それに基づいて整理を開始する。
述べることがらの結論はただ一つにす、その理由については、話し方で学習した三点方式を利用する。
これが、今回のなすべき方法である。
報告書も長ければ良いというものではない。むしろ、一枚目当てで見る側の眼を優しくとらえる工夫をなしたい。文字はできる限り大きくすべきところである。使用する用紙サイズだが、昔はB4サイズが主流であったが、今日ではA4サイズが最も適している。
さて、報告書は単簡をもって第一とすべきだが、これを用いて実際にプレゼンテーションする場合、わかりやすく伝えることが重要課題となってくる。直感力の乏しい者を常に意識しておかねばなるまい。そのための細目資料を必ず準備することも忘れては成るまい。むしろ、この方が骨が折れる代物〔数十枚になる〕となることは言うまでもなかろう。
ここで骨の折れる作業を知っていただくために、何といっても「時代を感得する目」その要領を伝えなければいけない。何事も金銭はつきもの、資金調達は並々でないことが予期されよう。こうしたなかで、将来性を見通す目をもって科学的・客観的な内容説明がなされることをここでは期待するからだ。
手順は簡単、1.8p幅の縦界線のカード10枚すなわち、長さ180pとする正方形に収まるいわば函形のカードを用意する。この札式のカードに見合う正方形180p×180pの絵図を書いてみる、この絵には背景や人物のしぐさなどを書き込んでいく。この函絵図に10枚区切りのシーンに見合うセリフを書き入れる。時には逆転しても良い。先にセリフがあって後から絵が描かれてもさして問題ない。その話す時間に応じて絵図及びセリフは作られていく。
この方法を電子データ方式に取り込まれたのが“パワーポイント”という昔言葉で言うところの「紙芝居」なのである。皆さん方は、「紙芝居」を知っていますか?また、実際に作成した経験がございますか?看る者には絵図が示され、見せる方には裏にセリフが書き込まれている。あの方式を電子の世界で実現していると考えてみればよいのである。
だが、まだ家にパソコンという電子の器械が用意されていないものにとっては、上記に示したカードを応用すれば事足りよう。なぜカードかといえば、切り離しが可能であるからだ。必要な情報は再度複写して何度でも使う。これがいい「キィーワード」や「キィーフレーズ」に化けるのだから不思議だ。
では、自分の意見をのべてみようではないか。ここで性格が俄然ものを言う。臆病な者は、慎重になり、おちょこちょいな者は行動性に走る。このとき、いずれの者も疑心暗鬼に陥ること然りだ。そこで、とことん話しを聞き、とことん話す、いわばコミュニケーションが確固たるものとして再度登場する。これを「電子紙芝居」に仕立ててみる。ビジュアルなプレゼンテーションができるかできないかは、相互のコミュニケーションが基礎にある。