5章 企業集団とは何か  p.77

種々の業種において我が国を代表する企業が社長会を設け、株式持合い、役員の派遣等の資本的、人的な結びつきをもった集団。

企業集団と企業グループの違い
【企業グループ】=親会社・子会社・関係会社によって構成される複数の企業群のことであり、更に『持株会社』を中心とする企業群がこれに加わる。
【ケイレツ(系列)】=広い意味の企業集団。 生産・流通の効率性を生むなど、経済合理性をもつ面が多々ある。
【下請】=生産における分業をさす。(部品の調達・納品)

巨大企業のグループ化
1.取引系列の形成
2.資本系列の形成
3.総合企業集団の形成

2.資本系列
 巨大企業が他企業の資本(株式)を取得し、子会社あるいは関連会社という形で自社の傘下におさめてつくり上げるグループ。

3.総合企業集団の形成
 『取引系列』,『資本系列』は、巨大企業が自社を頂点に他の諸企業を傘下におさめるピラミッド構造のグループを指す。これに対し『総合企業集団』は、そのような巨大企業どうしが、相互に株式を持ち合って形成する、一段と大きなスクラム構造のグループ。

6大企業集団
=戦前の財閥の歴史の延長線上にあり、歴史的に形成された実態
@ 円環状の株式持ち合い
A 社長会の存在
B メンバー企業による共同投資
C 中核銀行による系列融資(メイン・バンク制)
D 総合商社による集団内取引
E 包括的な産業体系(ワンセット主義)

※円環状の株式持ち合い ⇒図を提示(授業中)