W アライアンスの戦略的価値と問題点
【アライアンスの戦略的価値】
@環境透視力の拡充
A環境適応能力の増大{技術・ノウハウの獲得等}
B経営リスクの共有・分散効果
C市場参入への速度管理能力の増大
D市場支配力あるいは市場シェアの増大効果
E貿易・経済摩擦の緩和効果
Fリストラクチャリングの推進
G外部資源に対するもっとも広範囲な接近可能性
W アライアンスの戦略的価値と問題点
【アライアンスの問題点】
@アライアンス形成前、形成時、形成後と、時間の推移により環境、技術、競争条件、パワー関係が変化する。
⇒変化への対応を事前に準備
A提携関係構築により、全てのビジネスプロセスが複雑になる。
⇒提携管理者、担当者の明確化
共有部分における作業プロセスの明確化
W アライアンスの戦略的価値と問題点
【アライアンスの問題点】
B複数企業がパワーを共有する結果、意思決定の明確な中心点が不明確になる。
⇒意思決定者の明確化
組織間のガバナンス機構の明確化
C人事・昇進制度の融合
⇒組織間での人事制度の調整
X アライアンス戦略の今後の展望
★組織間の緩い関係性を維持することは、非常に難しい。成功確率は、いまだに50%以下。
⇒提携関係を成功に導くための手法・システムの構築が急務。
※ 2001年10月29日付け日経新聞, 第3回世界経営者会議, トムソン・マルチメディア社会長談,
「21世紀の企業は、提携戦略で強みに磨きをかける。パートナーシップ戦略を駆使する企業が生き残る。」
第12章 企業の国際化と多国籍企業
T 企業の国際化展開
(1)企業の国際化の背景と推移
1950年代 (アメリカ企業による)海外直接投資
1960年代 企業の多国籍化 ⇒【多国籍企業】 (MNC=Multinational Enterprise)の誕生
1970年代 (ヨーロッパ、日本による) 海外直接投資の増大
1980年代 (韓国、台湾、香港等アジアNIES企業による) 海外直接投資の増大
第12章 企業の国際化と多国籍企業
(2)企業の国際化の発展段階
@輸出の段階=製品輸出から始め、製品・生産技術、経営管理ノウハウ、資金の輸出など。
A海外生産の段階=輸出先国で支店、営業所、販売子会社などの設立。
B多国籍化の段階=企業内国債分業体制を確立し、世界市場を視野に入れた調達・生産・販売拠点の設立(=グローバル・ロジスティクス戦略の活用)
Cグローバル化の段階=国内市場と海外市場の区別を廃止。全世界を一つの市場とみなして事業活動を展開しつつ、地域性にも対応。
U 多国籍企業の組織
【グローバル組織へのプロセス】 P.269-272
@国際事業部の設置
Aグローバル組織構造への転換
1.製品別組織
2.地域別組織
3.マトリックス組織
4.グローバル・ネットワーク組織
U 多国籍企業の組織
【グローバル組織構造の実現】
=国内市場と海外市場の区別を廃し、全世界を一つの市場とみなして事業活動を展開する世界的規模の組織。最高経営責任者は、グローバルな視点で全社戦略・全世界的ロジスティクスの実現をはかる。
【グローバル・ネットワーク組織の真髄】
=多国籍企業を構成する各ユニット(本社・子会社など)が、絶えずイノベーションを創出できるように、経営資源の移転を通じて世界的規模で連結している組織。
★ロジスティクス:Logisticsとは
・業務の詳細な計画
・物流
・The management of the details of an operation.
・[The branch of military operations that deals with the procurement, distribution,
maintenance, and replacement of material and personnel.]
★調達・配給(配分)・維持管理・交替
★Military Operation = 軍事戦略・作戦
企業のグローバル化を実現するためのアライアンス戦略
『一兆ドル企業体の登場 ?アライアンス・レボルーション』(株)ピアソン・エデュケーション発行,2000年
:“The Trillion-Dollar Enterprise - How the Alliance Revolution will Transform
Global Business”
by Cyrus F. Freidheim, Jr., 1999 (Booz Allen Hamilton, Vice President)
★A Spectrum of Cooperative Arrangements ALLIANCES⇒資料配布
★Economic and environmental trends favoring alliances ‐提携関係が適している経済環境の傾向‐
1.規制や制度による要因 (R:regulatory)
2.ビジネス環境の変化 (E:environment)
3.業界慣行の変化 (P:practice)
○政府の政策の変化(R)
・規制緩和や経済自由化の更なる促進
・国際標準化への波、データ(情報)等の相互互換性の波
・知的所有権法の広がりと、効果的な施行への波
Economic and environmental trends favoring alliances 提携関係が適している経済環境の傾向
○企業における知識経営(E,P)
・企業の知識資産の確認、検討、強化の波
・技術革新の加速度的変化
・R&Dのコストとリスクの増大
○生産、製造、流通における変化(E,P)
・アウトソーシングの増大、バリュー・チェーンの解体
・“スピード”が戦略的重要性の増大
・技術や個別注文に対するエンド・ユーザーの多様化
・アライアンス関係におけるITの役割の増大
★アライアンスによる1兆ドル企業体の誕生
これまで、合併や買収による巨大な「グローバル企業」の形成が一般的であった。
近年では、支配的な巨大企業同士(2社以上)の戦略的な提携の事例が増加傾向。
こうした「国際企業間の相関図」は、年々、巨大かつ複雑になっている。
【要因】
・ビジネス環境の現実:市場の『国際化』&『技術革新』の加速化。
・しかし、「所有」(M&A;企業買収)によって連結される「グローバル企業」では、あまりに巨大になりすぎて、スピードの速い時代に追いつけない
・国ごとに異なる規制がグローバル化への足かせとなる。
【拡大企業体】というコンセプト(概念)
・経営戦略コンサルティングのグローバルな事例の中では、【拡大企業体=Extended Enterprise】と呼んでいた。
・企業間の境界線が従来ほど明確ではなくなっていることを示す言葉。
・複数の独立した企業であるが、あたかも一つの企業体であるかのように連携して動いている企業グループを指す。
(例)日本の自動車メーカーにおける系列なども含める
【拡大企業体】の分類(事例)⇒資料配布
(事例)共同資金負担
・新技術や製品を開発するために金銭的資源をパートナー同士でプールする。
・『モトローラ』と『アップル』と『IBM』はパワーPCを作るために、これを実践した。
・この3社は次世代のパソコン用CPUを開発するために、共同研究を行い、資金面でのコミットメント(関与)も行った。
〔事例〕パワーPCに関する共同資金負担の例⇒資料配布
★ アライアンスのパートナー
一兆ドル企業体の誕生
・「拡大企業体」の中で、親会社にあたるリーダー企業が存在しないケースがある。
・特に、国別のリーダー企業同士が連携する場合: 航空、通信、エンターテイメントなど。
・単一のグローバルリーダーが統率するという形態はとりにくく、【企業間の協調(関係性)】によって提携が運営される。
『リレーションシップ企業体』(Relationship Enterprise)から
『一兆ドル企業体』(Trillion Dollar Enterprise)へ