2000年2月1日 火曜日更新


【講評】平成11年度 経営労務論定期試験





1.全体を通して
  勉強した人としなかった人の差が歴然と表れています。
  中にはかなり質の高い答案もあり、私も勉強させてもらいました。

2.平均点

 ○採点は基準に従って行いました。自己採点すると自分の点数が予想できると思います。
  字句の誤りが多いものや用語の意味を間違えて理解している答案にはマイナスポイント
  (5点以内)を付しました。

 ○一部4年生:平均点62点 優=18% 良=21% 可=31% 不可= 30%
  〜この4年生が一番勉強不足です。ほとんど準備をせずに受験していると思われる答案が
   数多く見受けられました。残念です。

 ○一部2年生&3年生:平均点68点 優=28% 良=21% 可=33%  不可=18%
  〜上の成績分布を見ると分かると思いますが、頑張った人とそうでない人の差が歴然です。

 ○二部全学年:平均点64点 優=14% 良=31% 可=33% 不可 22%
  〜没個性的なものが多く、もう少し答案にオリジナリティが欲しいと感じました。

3.注意!!
  特に漢字の間違いが多いのが気になりました。意識して書くようにして下さい。
  以下、×(間違い)→○(正解)の順です。
  定期昇級→定期昇給、業積→業績(非常に多い!)
  年効、年巧→年功(多い!)、専問→専門、処偶、処隅→処遇(非常に多い!)
  縮少→縮小(多い!)、人権費→人件費、年棒制→年俸制

4.論述問題について

  次のようなタイプの答案には高い得点を付けていません。

 (1)勉強しなくても書けるような内容のもの。
    ニュースを聞いていると出てくる「終身雇用の崩壊」「リストラ」
  「雇用の流動化」などに自分の意見を加えただけのもの。
   新たな知識のないものは経営労務論を勉強したとはいえず
   大学生の論文としてふさわしくありません。

 (2)経営労務問題を扱っていないもの。
    問題はあらかじめ公表していたのに労務以外の知識で
   論文を書いたものが見受けられました。
   問題の主旨からはずれているので点数を与えていません。

 (3)自分の体験談がほとんどのもの。
    (1)に近い性質のものです。労務論を履修した成果が少ないものには
   高い評価はできません。
   (例)バイト、就職活動、自分の身の回りの人の話だけのもの。
   (体験談自体が悪いのではなく、それだけなのが悪いのです。)

 (4)他の科目の内容をそのまま書いたもの
    隣接科目(労働法、生産管理論、経営学など)を勉強しているのはよく
   わかるのですが、経営労務論的な考察がなければ、評価できません。

  ※ 講義時間中にも説明しましたが、「論述する」とはただ自分の主張を
    書き連ねることではありません。学習した内容に基づいて科学的に分析を
    加えることです。この点をさらに勉強したい人は「小論文」に関する本や
    「社会科学の方法」に関する本を読むとよいです。


5.穴埋め問題について
   復習テストを配っていたわりには、ほとんど勉強をせずに受験した学生が
  数多く見受けられました。問題は少し簡単すぎたという感想を持ちました。

6.質疑応答について
   期間前に質問に来る者がいますが、質疑応答は定められた期間内に来るように。
  また、プライバシー保護に万全を期すため、電子メールによる質疑応答には
  一切応じません。

    素点が知りたい、または答案についての個別に講評が聞きたい場合は
  気軽に質疑応答の期間内に来室してください。

  経営労務論の受講をこれからの自身の進歩に少しでも役立てください。

                                         以上