2010年度 経営労務論(鹿嶋) 



駒澤大学Yestudyも参照してください。https://yestudy.komazawa-u.ac.jp/

今年度は、火曜3限と水曜7限の受講者数が大きく異なるので、講義形態を変えて
行っています。以下は火曜3限に関する情報です。水曜7限は、ゼミナール形式で
毎回進めています。


ステージXの採点結果について(2011/01/27)

●受験率

対象者数 受験者数 受験率
222 159 72%

●穴埋め方式(A)について

 テキスト『現代労働問題分析』を持ち込み可とし、制限時間60分で50問出題しました。
 試験会場となった3教場を順次巡回しましたが、時間ぎりぎりまで、懸命に取り
 組んでいる姿を多く眼にしました。
 問題数が多かったため、事前にしっかり勉強していてもなかなか埋められなかった
 模様で、1位の者が32問、2位の者が29問、3位の者が25問・・・という正答状況でした。
 そこで、(B)方式に比べて著しく難易度が高かったと判断し、以下の基準で採点しました。
 
 1問正解につき3点⇒20問正解で合格ラインです。
 下を参照してもらうと分かりますが、この措置で(A)と(B)の合格率が近似します。
 
 この方式を作ったのは、「就職活動でほとんど授業に出られなかった」という声を多く聞き、
 出席できなかった学生にも自学自習スタイルでしっかり勉強するチャンスを与えるためでした。
 巡回している中で、本の至る所にアンダーラインを引いて、付箋紙を貼り、テキストが分厚く
 なるくらい使い込んで勉強した人を見かけた一方で、本を買ってからほとんど手を付けずに
 持ち込んだであろう人も散見されました。
 事前にしっかり勉強したかどうかが、試験結果に反映されたと捉えています。
 日本の若手研究者を中心によく練られた本なので、しっかり勉強した人は大きな収穫が
 あったはずです。今回このような特例を設けましたが、自学自習に近い方法で成績判定をする
 やり方が大学の専門科目のあるべき姿とは必ずしも思っていません。
 就職活動が学業を阻害する現在の傾向が、一刻も早く改善されることを願っています。
 
●論述方式(B)について

 こちらはスタンダードな試験方式で、5問中3問を選択する論述試験でした。
 しかし、想定外のことが起きました。それは、持ち込み可のテキストから
 該当箇所を抜き書きして写す答案が続出するという事態でした。
 実施上、「(B)方式を選択した上で(A)のテキストを参照する」ことを妨げていませんので、
 決して彼らが不正なことを行ったわけではありませんし、それを以て減点対象にはしません。
 ただ、残念ながら、持ち込んだテキストを参照して書かれた答案のほとんどは、頭を
 使わずに、それらしい部分をカット&ペースト&加工して書き写すことに専念しており、
 問題の求める内容に対応しておらず、1年間学んだことを総仕上げするものではあり
 ませんでした。例えば、賃金格差問題を選択した学生は非常にたくさんいましたが、
 講義で扱った「同一労働同一賃金」から「同一価値労働同一賃金」という流れを書いて
 くれた人は皆無でした。授業で重点的に説明したのに非常に残念です。テキストを参照
 したものでも、しっかりポイントを掴んでいる答案には、加点しています。
 また、60分という時間があったにも関わらず、各設問数行程度しか書かなかったものにも
 加点はしていません。与えられた時間を精一杯活用することも大切です。

 ※講義担当者としての私の役割は、単位を与えるか与えないかを決めることにあるのではなく、
  履修した学生にまとまった体系としての経営労務の考え方や知識を得てもらうことです。
  それが判断基準です。ゼミ生であるかどうか、顔見知りの学生であるかどうか、スポーツで
  活躍したかどうか、卒業がかかっているかどうか、そういった類の事情は一切考慮していませんし、
  そんなことをしていたら、真面目に勉強している学生はしらけてしまいます。。
  私には、一切の泣き落とし、ごますり、単位懇願・・・は無効です。

  524名という巨大な受講者数を抱え、学習効果があること、可能な限り客観な判断をすること、
  一律の切り捨てではなく、復活と努力の機会を与えることを考慮した最大の方法が今回の
  やり方でした。不満が残る人もあるでしょうが、私としてやれること、やるべきことは最大限に
  やりました。

●合格率

学年 試験方式 受験者数 合格者数 合格率
2年 穴埋め式 22 8 36%
論述式 18 7 39%
3年 穴埋め式 45 13 29%
論述式 37 6 16%
4年 穴埋め式 19 4 21%
論述式 18 5 28%
159 43 27%


全学年 試験方式 受験者数 合格者数 合格率
穴埋め式 86 25 29%
論述式 73 18 25%

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スケジュール

※ 予定は変更になる場合もあります。

テーマ 内容(変更の場合あり)・出席者数/講義で扱った日本経済新聞 プリント
1 4月13日 ガイダンス。注意事項の説明。 しおり
2 4月20日 経営労務論とは何か
346
2枚
「長期失業固定化も 求職と求人ミスマッチ 若年層で深刻」(2010年4月16日(金))
3 4月27日 雇用管理と新卒採用
317
1枚
「文京区長、育休『意外と時間なかった』 次回取得に意欲」(2010年4月20日(火)) 
4 5月11日 終身雇用とは何か 2枚
賃金不払いや不当解雇 申告4万件超す 昨年 54年ぶり(2010年5月9日(日))
5 5月18日 出向・転籍のしくみ
295
2枚
家族との会話 就活に有利? 内定者の71%「多い」
(2010年5月12日(水)夕刊)
6 5月25日 パートタイマーの雇用管理
284
1枚
(新聞解説休み)経営労務論2010の成績評価について
7 6月1日 非正規雇用労働者の雇用管理
284
2枚
トヨタグループ 期間工の採用再開(2010年5月28日(金))
派遣労働者4割減 登録型禁止にらみ企業が絞り込み(2010年5月27日(木)) 
8 6月8日 賃金論入門 2枚 
出生率1.37 改善止まる 昨年4年ぶり 出生数も一転減少(2010年6月2日(水))
9 6月15日 年功賃金のおこり
267
2枚
労災申請 心の病2割増 昨年度1000人超す 認定は減少 234人
(2010年6月15日(火))
10 6月22日 年功賃金の改革
287
2枚 
中国、揺らぐ「世界の工場」
農村の労働力枯渇、賃金が急速に上昇 「ルイスの転換点」迎える?
(2010年6月21日(月))
11 6月29日 人事考課のしくみ 3枚
(新聞解説休み)前期小テスト&夏レポートについて
12 7月6日 異動と昇進・昇格のしくみ 2枚
(新聞解説休み)前期小テスト受験場の諸注意
13 7月13日 小テスト実施 なし
14 7月20日 前期のまとめ【試験範囲外】  
テーマ 内容(変更の場合あり) プリント
15 9月21日 労使関係史1 1枚
(新聞解説休み)ビデオを用いた講義
16 9月28日 労使関係史2 1枚
(新聞解説休み)ビデオを用いた講義
17 10月5日 労使関係史3 2枚
女性活用・支援 厚労省から表彰 広島銀
2010年10月1日(金) 地方経済面 中国A
18 10月12日 労使関係と労働組合 1枚 
日産、九州工場を分社化 2010年10月6日(水)
日生、自社の企業年金減額検討 2010年10月8日(金)夕刊
日航、人員削減で是正指導を要求 航空労組連絡会 2010年10月9日(土)
19 10月26日 労働組合の実際 2枚
「定年65歳以上」増えず 厚労省調査 9割、継続雇用で対応
2010年10月15日(金)
20 11月2日 福利厚生のしくみ 2枚
障害者雇用率 最高の1.68% 5年連続更新
2010年10月30日(土)
21 11月9日 労働時間管理のしくみ  
(新聞解説休み)授業アンケート実施
22 11月16日 労働時間の国際比較  
「日本人男性の労働時間 1日当たり 一貫して増加」 2010年10月25日(月)
「有給休暇の取得率―鉄道・自動車など上位 調査から(1)(働きやすい会社2010)2010年9月22日(水) 日経産業新聞
23 11月30日 男女賃金格差問題  
(新聞解説休み)後期小テスト、小テスト受験場の諸注意、ステージXに関する説明
24 12月7日 教育訓練と能力開発  
25 12月14日 小テスト実施  
26 12月21日 現代の労働問題 1  
27 1月11日  現代の労働問題 2  




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講義履修上の注意

経営労務論2010(鹿嶋) テーマ1

【重要事項】経営労務論2010(鹿嶋)
履修のてびき

2010年4月13日(火)3限、14日(水)7限

講義テーマ:現代日本の人事労務管理

「経営」、「労働」、「社会」の3つの視点で分析。
題材は日本企業の戦後復興から現在まで。
光と陰の両面を追う。

◇授業の目標◇
  ①経営労務に関する全般的知識の習得。
  ②労働問題、社会問題に対して関心を持ち、考える力を養うこと。
  ③日本経済新聞やビジネス雑誌の労働に関する記事の背景が読めるようになること。

0.他学部履修者の扱い、教場変更について
  他学部履修の可否⇒4月13日(火)受講許可8名
  教場変更⇒ 火3 旧:1-302 ⇒ 新:1-402

1.ルール
 ・出席は取らない(出席点は一切なし)。
 ・試験・レポートなどの重要な告知は2週間前までに行う(授業内とWEBページで)
 ・私語、携帯電話は厳禁→ひどい場合は退出させ、単位認定なし。
 ・教室の出入りは他人に迷惑をかけないこと(最小限に抑え、静粛にすること)。
 ・質問がある場合、「質問票」を提出(提出は任意、成績評価とは無関係)。
 ・火曜3限と水曜7限は人数規模が異なるので、全く別形態で行う予定。
 ・火曜3限講義はプリント形式で行う予定(今年度、試行的に実施、変更の場合あり)、
  水曜7限は未定。

2.経営労務論と関連の強い専門科目
 生産管理論、経営組織論、経営管理論、現代企業論、労働法

3.テキストについて:特に指定しない。講義に役立つ参考書は随時提示。

4.授業のテーマ:1講義1テーマ原則で進行。

5.成績評価
 ・受講者数によって評価方式を変える場合があります。⇒正式決定は5月中旬~下旬頃
 ・成績評価はレポート+試験=合計で判定する予定。
  (ひどい私語・携帯電話などは減点対象。)
 ・夏レポート課題は7月に提示の予定(夏休みにしっかり勉強してください)。
  提出期限は9月下旬予定。
 ・試験は持込一切不可。
 ・過去試験の傾向についてはホームページを参照のこと。
 ・テストで「卒業がかかっているので単位をください」など授業内容と関係のないことを
  書いた場合、一律40点マイナス。ゴマスリ無用。

6.授業方針
 ・時事問題も扱う
  題材として、日本経済新聞やVTRなど
 ・出席を取らない
  出てさえいればいいという考え方を排除。
  出席することより大切な知識・考え方を得る方が大切。
  3,4年生で就職活動等の用事でどうしても出席できない場合があるため。

7.欠席した場合
 ・減点対象にはしません。
 ・ホームページから情報を得たり、友人に聞くなどして各自でフォローしておくこと。
 ・授業終了後はプリントを配布しません。
 ・遅刻してきた場合も、余りがなければプリントは配布しません。

8.この講義に関するホームページ http://www.komazawa-u.ac.jp/~kashima/
 ・ホームページの内容:(※講義ノートはホームページには載せません。)
  講義のテーマ(過去のテーマと授業予定)、講義の参考文献、Q&A
  テスト・レポートの予告、テストの講評と成績分布(優・良・可・不可、S/A/B/C/Fの比率)
 座っているだけでなく、頭を使おう!(考える)、手を使おう!(メモする) 

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小テスト

経営労務論2010
前期小テストについて
平成22年6月29日(火)発表

■ステージ1 小テスト 5択問題20問⇒1問2ポイント(40ポイント)
 7月13日(火)実施 <15分間> 、
 試験範囲:テーマ2~テーマ12、持ち込み不可。途中入退室不可。
 完全入れ替え制(第1部・第2部は別問題。他時間帯での受験は無効。)
  第1部 13:00-13:45⇒3年生  (解説を含む)
  第2部 13:45-14:30⇒2,4年生(解説を含む)

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レポートについて

経営労務論2010
夏レポートについて
平成22年6月29日(火)発表

■ステージ2  レポート課題の提出(基準20ポイント、加点減点あり)
 9月29日(水)16:00締切【厳守・延長無し】。Yestudyによる課題提出。
 Word or 一太郎or openOFFICE等のファイルにまとめてアップロード。
 夏課題図書10冊リストから1冊選び、裏面のように課題をまとめる。
 【自分の学生番号をファイル名にしてください】

1.堤未果[2010]『ルポ貧困大国アメリカII』岩波新書。
2.大竹文雄[2010]『競争と公平感』中公新書。
3.濱口桂一郎[2009]『新しい労働社会―雇用システムの再構築へ 』岩波新書。
4.金子雅臣[2007]『職場いじめ』平凡社新書。
5.NHK名ばかり管理職取材班[2008]『名ばかり管理職』NHK出版生活人新書。
6.本田一成[2010]『主婦パート 最大の非正規雇用』集英社新書。
7.篠山尚人[2008]『人が壊れてゆく職場』光文社新書。
8.労働者を守る弁護士有志の会[2009]『それでは、訴えさせていただきます―大解雇時代を生き抜く』角川SSC新書。
9.城繁幸[2010]『7割は課長にさえなれません』PHP新書。
10.大内伸哉[2009]『雇用はなぜ壊れたのか』ちくま新書。


(書き方例)

学  年:2年
学生番号:MG0000
氏  名:駒澤花子
学  科:経営学科
選んだテキスト:⑥ 濱口桂一郎[2009]『新しい労働社会』岩波新書。

A.本書で新たに得た知見(10個。ページ順に。)
1.「○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○」 (pp.13-15)
2.「○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○」 (p.24)
  …
10.「○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○」 (p.253)

B.感想・批評(800-900字)
 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

以上

※ なお、ファイルによる提出なので、レポート表紙は不要です。

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成績評価について


ステージ1~3の合計ポイントをそのまま点数化
授業中の妨害行為(私語・携帯電話など)は減点措置
60ポイント未満の者のみ定期試験受験→60点に繰り上げ

■ステージ1
 小テスト 5択問題20問⇒1問2ポイント 40ポイント
 7月13日(火)実施 <15分間> 
 試験範囲 テーマ2~テーマ12
 持ち込み不可

■ステージ2
 レポート課題の提出     20ポイント
 (基準が20ポイント、加点・減点の場合あり)
 9月29日(水)16:00締切【厳守・延長無し】
 Yestudyによる課題提出。詳細は別途指示。

■ステージ3
 小テスト 5択問題 20問⇒1問2ポイント  40ポイント
 12月14日(火)実施 <15分間>
 持ち込み不可
 試験範囲 テーマ15~テーマ25
 持ち込み不可

■ステージX
 60ポイント未満の者のみ対象。定期試験期間中に実施。
 合格基準60点以上に達した者を成績評価60点(可or C)とする。
 詳細は別途指示。ステージ1~3の累積ポイントは評価しない。
 テーマ2~12、15~25の全範囲が対象。

フレックスB(水7)は少人数制ゼミ形式のため別採点形式

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