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六法全書の統計

“及び”,“並びに”; “又は”,“若しくは”の出現率

今のところ,三法と大日本帝国憲法だけです.
作成: 平成 16 (2004) 年 5 月 7 日
更新: 2016-09-23          
(C) NISHIMURA, Kazuo 2004

法律 文字数
N
接続詞 個数
A
接続詞 個数
B
A/N
(%)
B/A
(%)
日本国憲法 10046 及び 51 並びに  6 0.5111.7
又は 37 若しくは 7 0.3718.9
刑法 33532 及び 140 並びに  12 0.428.6
又は 404 若しくは130 1.2032.2
民法 第 4, 5 編 44761 及び 155 並びに  14 0.359.0
又は 277 若しくは 45 0.6216.2
第 1〜3 編 69972 及ヒ 146 並ニ   5 0.213.4
又ハ 445 若クハ  54 0.6412.1
大日本帝国憲法 3553 29 並ニ   0 0.820
又ハ 20 若クハ  0 0.560

前文,大臣名,公布および施行の日付などは除いて数えた.

 “六法全書 on LINE” および“大日本帝國憲法”にある条文の統計をとると,上表のとおりになった. 刑法では“若しくは”を多用している.
 また,大日本帝国憲法には,“並ニ”も“若クハ”もない! (大日本帝国憲法発布ノ勅語には、“並ニ”が1回だけある.) 下に述べる習慣は,英文を翻訳したといわれる日本国憲法から始まっているのかもしれない.


hr

P は A か B の C か D である.

 日本工業規格 (JIS) の規格票では,“A は B か C である.”を“A は,B 又は C とする。”と書かなければならない(規格票の様式).

 表題の文は,規格票では次のどれかの形式で書かなければならない.
  1. P は,A,B の C 又は D とする。
  2. P は,A 又は B の C 若しくは D とする。
  3. P は,A 又は B の C 又は D とする。
  4. P は,A 若しくは B の C 又は D とする。
それぞれ,次のとおりに読むことになっている.
  1. P は,(A),(B の C) 又は (D) とする。
  2. P は,(A) 又は (B の (C 若しくは D)) とする。
  3. P は,(A 又は B) の (C 又は D) とする。
  4. P は,((A 若しくは B) の C) 又は (D) とする。
表題ではあいまいだった解釈が,それぞれ一通りしかない. けっこう便利ではないか.括弧を使わずに,文の構造が示せるのだ.

 ポイントは,“若しくは”のほうが“又は”よりも結合が強いということだ. 同様に,“及び”のほうが“並びに”よりも結合が強いことになっている. (1. や 3. のように括弧が 2 重にならないときは,“又は”か“及び”を用いることになっている.)
 しかし,できるだけこんな“知らなければ分からない”規則に頼らず,箇条書きを利用したほうがよいだろう. 例えば 1. は,“P は,次の三つのいずれかとする。”として,三つの箇条に分けて書いたほうが読みやすい.

 法律,法令,各省庁からの文書なども,上の書き方に従っている. だから,これを知っているだけでも,六法全書ががぜん読みやすくなる.

参考文献 と Web ページ

湯淺 太一, “AはBかCである.”,
声のページ, 『情報技術標準 NEWSLETTER』 No. 50, 情報処理学会 情報規格調査会, 2001 年 6 月号.
JIS Z 8301 (規格票の様式)
日本規格協会, 1990.
森 友宏, “条文用語解説”,
ぱてんとさいと (閲覧日 2004-05-07). {公用文での 及び,並びに,又は,若しくは の使い方} → 現在のぱてんとさいと(閲覧日 2016-09-23)には不掲載.
ドイエツコ, “法学の入口 : 法律用語から”,
苦読点, 第 4 号, 2000 (閲覧日 2016-09-23). {文書偽造の条文(刑法 155 条 1 項)の図解}
本多 久美子, “法律文はいかに書かれるか”,
言語処理学会, 第 9 回大会 at 横浜国立大学, 2003.
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上の原文を掲載しているページ

西村 和夫, “P は A か B の C か D である.”,
声のページ, 『情報技術標準 NEWSLETTERNo. 62, 情報処理学会 情報規格調査会, 2004 年 6 月号.
規格票用の文章校正ツール

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NISHIMURA, Kazuo (nishimura@komazawa-u.ac.jp)