『英語語源辞典』研究社、1997

 

information n.

1 {c1380 Chaucer Bo.} informすること。

2 {1386}〔法律〕告訴、略式起訴。

ME informacioun, enformacioun [--] OF enformacion, in- (F information) //

L informa’tio’(n-): => -ATION. <> [OE](ge)fraege (cf. G fragen “to ask”).

 

 

inform v.

*1 {?a1325}-{1736} 教育する、訓練する。

*2 {a1338}-{1654-66} 形づくる、生み出す。

3 {a1338} 知識を授ける、教える。

4 {c1340} …の特徴を与える;魂を吹き込む。

5 {1384} 人にを知らせる。

ME enfo(u)rme(n) [--] OF enfo(u)rmer (F informer) //

L informa’re “to give form to, instruct” <-- IN-1 + forma’re “to shape, FORM”.

<> ラテン語化されたin- の普及は1600年以降。種々の意味は多くL及びOFで生じた。[OE] gwiterian (<-- wit(t)er “wise”)

 

 

informer n.

*1 {c1385}-{1662} 教授者、指導者。

2 {c1422} 通知者、情報提供者。

ME enfourmer: => -ER. <> [OE] melda (cf. MELD / G melden “to inform”).

 

 

凡 例 

{  }  初出年代

[--] 借入れ(borrowed from)

*(語義番号の前)廃語・廃義語

//  or(異なる語源を併記する)

=>  ?

  barの代用

<>  語源記述のあとの補足

<--  派生(taken from)

a : ante=before

Bo. : Boece

c : circa=about

F : French

G : Greek

L : Latin

ME : Middle English 中期英語 1100-1500

OE : Old English 古期英語 700-1100

OF : Old French

 

 

考 察

 information14世紀には使われていた単語で、元来はto informinformすること)という意味である。下記のChaucerを参照。

 inform14世紀初めから「教育する、訓練する」などの意味で使われ、14世紀末には「人に…を知らせる」の意味で使われた。当初は本来の知識を持つ人が「教える」ことを意味したが、しだいに何らかの方法で得られた知識や見聞を「伝える」こともさすように意味が広がったと考えられる。

 informはラテン語のinforma’reに由来し、to give form to(形を与える)という意味があるが、知識を与えることにより人を育てるという意味での「形を与える」である(目で見た物事を言葉で表現する、という意味ではない)。「…の特徴を与える、魂を吹き込む」などの意味も知識を与えることによる成果という意味であろう。

 また、informer14世紀末以降「教育者、指導者、通報者(情報提供者)」という意味で使われてきた。

 ところで-ationは動詞に付く接尾語で、「…する行為」、さらに「…した結果として生じたもの」という意味の名詞を派生させる。たとえばseparate(離す)から派生するseparationには、(行為としての)分離と、(結果として生じる)分離という意味がある。またeducateから派生するeducationには(行為としての)教育という意味と、(その結果としてもたらされる)知識や教養、つまりsomething to be educatedという意味がある(例えばa man with a legal education 法律の素養のある人)。

 現在のinformationは、to informという意味よりも、informという行為の結果もたらされる何かを意味している。つまりsomething to informinformすべきこと)、あるいはsomething to be informedinformされること)の意味である。それは「教えられたこと」「知らされたこと」「伝えられたこと」などの意味であり、狭義の情報だけではなく、知識、報知、報道、伝聞、報告なども包含するものと考えるべきである。つまり情報を知識などと区別することは不可能であることを意味している。

 

 

The Works of Geoffrey Chaucer

The Canterbury tales

Group 7

The Tale of Melibee

1869    Juggement./ For seint jame seith in his epistle:
1869    -- juggement withouten mercy shal be doon
1870    To hym that hath no mercy of another wight. -- /

1871    Wise informaciouns and techynges,/ his
1871    Herte gan enclyne to the wil of his wif,
1872    Considerynge hir trewe entente,/ and conformed
1872    hym anon, and assented fully to werken
1873    After hir conseil;/ and thonked god, of whom
1873    Procedeth al vertu and alle goodnesse, that
1874    Hym sente a wyf of so greet discrecioun./ And


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