NASDAQについて

  1. NASDAQ: National Association of Securities Dealer's Automated Quotation System
  2. NASDAQ(ナスダック)の最も簡単な説明: コンピューター取り引きができる店頭市場。

『現代用語の基礎知識1998年版』より

 アメリカ証券業協会(NASD)が管理、運営する「店頭銘柄気配自動通報システム」のことで、このシステムによって取引されるアメリカの株式店頭市場そのものも通常ナスダックとよばれている。システムの内容は、複数のマーケット・メーカーがそれぞれの売り呼び値(ask)、買い呼び値(bid)をコンピュータに入力して、通信回線と端末機を使ってこれを証券会社や投資家に知らせるというものである。
 一九七一年から稼働したが、八二年に全米市場システムと連結されたことによって、市場拡大に弾みがついた。登録会社数は九六年末で五五五六社に達する。通信、コンピュータ関連、バイオなど有力ハイテク企業が多いのが特徴。九六年の年間売買代金も四兆一○七四億ドルと九四年よりさらに七一%強増えて最高記録を更新、世界最大のニューヨーク証券取引所とほぼ肩を並べている。アメリカの株式店頭市場のすそ野は広く、ナスダック銘柄のほか、ピンクシート銘柄、OTCブリティンボード銘柄などが取引されている。ピンクシート銘柄はナショナル・クオーテーション・ビューロー社の発行する日刊気配表(通称ピンクシート)に気配が掲載されている銘柄で約二四○○ある。OTCプリティンボード銘柄は、ピンクシート銘柄を監視するために開発された、気配をリアルタイムで表示できるシステムで取引されているもので銘柄数は約五五○○だ。


NASDAQの歴史
 

1963年 SEC(証券取弓1委員会)がNASD(全米証券業協会)に対し、店頭取引の公平性と機能拡大を目的として、店頭市場の相場報道の機械化を含めたシステム開発を行うように勧告。
1971年2月8日 NASDAQのスタート。
1975年 NASDがNASDAQのシステム全体をバンカー・ラモ社より買収。
National Market Systemの法制化。
1982年 NASDAQに、National Market System銘柄を正式に追加。
1984年 SOES(小口注文自動執行システム)稼働。NASDAQが、単なる相場報道システムから、売買執行機能も兼ね傭えた市場システムに発展。
 資料:「店頭特則市場とベンチャー企業」
 出所:森谷正規、藤原彰一「ベンチャー企業論」放送大学教育振興会、1997年、168頁。

NASDAQ株価指数の推移 2001年4月まで: 過去3年間過去2年間過去3か月


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更新日 99/05/17   名前 Kobayashi Masato