2005年度採用計画 本社調べ 大卒2割増
日本経済新聞2004年4月23日
実績が計画下回る恐れも
早稲田大学キャリアセンター・日下幸夫課長の話企業が採用を増やすといっても増加幅はわずかで、採用水準は厳しい状況が続いている。しかも企業は学生を厳選している。採用予定数が拡大し、枠が埋まっていないとしても、一定のレベルに達していない学生を無理に採用することはない。実態としては、採用予定より採用実績は一割前後少なくなるのではないか。
企業が求める人材はビジネス環境の激しい変化にも対応できる能力を持つ人。柔軟な対応能力、コミュニケーション能力と協調性、問題発見力と解決能力などが企業から高い評価を得るポイントとなる。学生は最初に企業に提出するエントリーシートに、どれだけうまく自分の強みを表現できるかが重要だ。
企業にとってもいい人材は限られている。即戦力とは言わないが、近い将来、確実に戦力になれる人材がほしい。結果として新卒で就職を希望する学生の約一割に内定が集中する。一部の学生は企業を多くの選択肢から選べるが、多くの学生は内定をまったくもらえず、卒業近くまで採用活動を余儀なくされる。
学生の傾向として、特定業種に集中することはないが、業界一位、二位の企業に人気が集まる。激しいビジネス競争は学生も認識しており、より強い企業を希望する。一方で、企業は学校名などより学生の実力を必死に見極めようとしている。学生は実力をつけるため、大学の授業を含め日々努力するしかない。