ゼミ日誌 駒澤大学・小林ゼミナール
科目名: 演習 I |
開催日: 2001年11月27日、水曜日 |
司会者: 三浦 |
欠席者: 生知 |
日誌記録者: 飯泉 |
次の日誌記録者: 武宮 |
全体的なテーマ: 岩村充編著『IT革命を読み解く』(第3章)石黒一憲「日本の情報通信戦略はこれで大丈夫なのか」 (p121〜147)のB班(稲葉・小林・武宮・三浦)による発表 |
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報告者名、各報告の題名と要点/分担の範囲: 三浦:全体の構成、問題提起「真のIT革命を達成するには、何が必要か。」 要点(p129〜136)日本にも国際的デジュール標準が必要 稲葉:要点(p121〜128)インターネットの時代に必要なのはNTT 武宮:要点(p138〜146)経済性だけでははかれないネットワークの重要性 小林:考察 現在、普及しているADSLだが、ADSLが抱えている問題などを考えれば、やはり光ファイバーによる超高速ネットワーク敷設が長い目で見ると必須だと感じた。そして、光ファイバーを利用する際の中継系中心技術であるWDMについて、さらにはNTTの重要性について私達はもう少し考える必要があるのではないかと思った。また、「イー・クオリティ・ペーパー」の理念を国や企業が邪な考えを捨てて素直に受け入れる日が来ることを望む。 品質システムの構築活動は、単に認証取得をすればよいということではない。構築された品質システムが経営に役立ち、経営方針の達成に寄与するという仕組み作りが望まれるのであろう。品質システムは経営管理のツールであるのみでなく、大切な教育ツールともなると思う。各社員が自社の業務の意味・内容やあ品質保証上の要所を理解し、また自らの果たすべき役割を知ることもできるであろう。顧客からの視点が共通認識として全ての部門・階層の従業員に浸透することの意義は非常に大きいと考えられるはずである。 インターネットの暗号化技術にせよ、銀行にせよ私たち一般市民にとって最も安心して信頼できるシステムでなければならないものが、現在、本当に信頼しても大丈夫なのかということになってきてしまったのは、とても残念なことだ。アメリカでは、法律を無視して「エシェロン」というシステムを使って通信を盗聴する活動が今もなお行われており、国連までもが盗聴を可能とする条約を進めている。これは大変重大な問題である。しかし一方で、ドイツでは、国の側で「安全なものはこうである」と技術的な基準やサービスの基準をがっちり固めている。残念なことに、日本はアメリカのほうばかりをみている。何でもアメリカの真似をすればよいという考えは捨て、CA(サーティフィケーション・オーソリティ)サービスにおいて、ドイツを模範として、きちっとやるべきである |
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提起された論点と討論の内容: ・デビットカードは日本で普及しているのか?→メリットが多いので普及しているようだ ・ ISO9000的発想はよくないとあるが、ISOを取得することも不要なのか?→ISOの取得は必要だが、ISOはサービスをも標準化しているから危険 ・ 要点に「サービスを消費者に伝える方法を標準化し、消費者にチョイスさせる形が必要」とあるが、具体的な方法は何か? →技術や内容を標準化すれば消費者が選べる形が生まれる ・ NTTの必要性は何か?→NTTが光ファイバーの技術であるWDMで世界の70%を占めていることと、研究実績がとびぬけているから ・ どうしてNTTを全体でつぶそうとするのか? →政府自体がNTTの研究を知らないということと、アメリカの通信業者が日本に参入したいからではないか ・ 考察の最後に「様々な政策」とあるが具体的な内容は?→デジタル・デバイドを解消するために先進国の誰もが手軽にネットできる環境作りと誰でも簡単に使える端末の開発など ・ 真のIT革命を達成するためにはどうしたらよいと考えるか? →ITを普及させるだけでなく、セキュリティーを大事にすべきだと思う →公取委はDSLを保護して光ファイバーの発展促進を妨げている。このようにならぬように「イー・クオリィティー・ペーパー」の精神にのっとった革命をしてゆけばよいと思う |
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教員の発言: ・ 書面で批判をする場合、批判対象がどの本のどのページに掲載されているのかを必ず明記しないといけない。丹念に情報を集めることが大事 ・ NTTは莫大な電話通信網を持っているが、それがインターネットの普及でコストがかかる要因となってしまった。そしてNTTではリストラの嵐が吹き荒れている。 ・ 光ファイバーは距離を長く使って効率が上がる。家庭で使用すると光ファイバーは短くなってしまうためコストがかかる。また家庭と安く接続する方法がない。無線接続には盗聴の心配がある。 |
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特記事項: メーリングリストについて。HPについて |
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感想/問題点/提案: 私は真のIT革命を達成させるためにはC班の意見同様デジタル・デバイドの解消が不可欠だと思いました。デジタル・デバイドは、先進国と発展途上国の間のみならず日本の都市部と農村部の間にも存在しています。実際にADSLは東京23区や大阪などの大都市でしか使えず、開発もまだまだ進んでいません。光ファイバーの推進も大事ですが、まず、ADSLを全国どこでも使えるようにして少しずつデジタル・デバイドを解消してゆくことが先決なのではないかと考えました。 コバマサ:回り道にはなってもこれが実際的な方向ではないかと私も思います。 |
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自由カキコミ: ゼミパーティーの写真が出来ました。次回のゼミに持っていくのでぜひ見てください。 12月11日にゼミ連の総会があります。今年1年の活動を振り返って来年に活かす点、改善すべき点を見つけたいと思います。来年は私たち(今の2年生)がゼミ連を運営していくので、今の3年生のように2年生もゼミ連の行事等に協力してもらえたらいいなと思います。 コバマサ:ぜひともそうしましょう! |
Ver. 01/10/03