ゼミ日誌 駒澤大学・小林ゼミナール

科目名: 演習 II

開催日: 2003521日水曜日

司会者:宮地、飯泉、生知 

欠席者:なし 

日誌記録者: 稲葉

次の日誌記録者: 生知

全体的なテーマ: 

宮地 木村忠正『デジタルデバイドとは何か』(デジタルデバイドについて)

飯泉 ジェームズH.ギルモア、B.ジョセフ・パイン2世『ITマーケティング』(ITを駆使して顧客のニーズをつかむone to oneマーケティングについて)

生知 伊丹敬之+伊丹研究室『情報化はなぜ遅れたのか−日本企業の戦略と行動』(日本の情報化がアメリカに遅れた理由について)

報告者名、各報告の題名と要点/分担の範囲: 

宮地

    デジタルデバイドは経済的格差を引き起こす直接的な原因ではない。

    デジタルデバイドは、社会階層(国家)と密接にリンクしている。

    世界的に見ると日本の携帯電話普及率は突出しているわけではない。

飯泉

    大量生産からマスカスタマイゼーションの時代へ。

    one to oneマーケティングで顧客のニーズをつかむ。

    顧客との間に学習関係を築く。

生知

    パソコンとインターネットの普及、コンテンツ整備の遅れ。

    ヒト、インターネット、政府というインフラの遅れ。

    大企業の巻き返し。

提起された論点と討論の内容 

宮地

1.       アメリカは具体的にどのようにして情報教育に取り組んでいるのか?

→日本の政府が144500万しか教育関連予算を確保していないのに対し、アメリカのクリントン政権は800億も注いでいる。

2.       教育関連というが、具体的にどのようなものに力を注いでいるのか?

→教員教育、学生一人一人が使えるようパソコンの普及、校内でのインターネット回線利用など。

飯泉

1.       顧客との長期的取引をするために顧客をつなぎとめる方法はあるのか?

→何度も対話をしていく事で顧客のニーズをつかんでいく。それ自体が顧客をつなぎとめる方法だと思う。

2.       TVCMや中吊り広告よりも口コミで伝わるほうが宣伝効果は高い、というのはどういうことか?

TVCMなどは消費者の目にとまる率は高いものの、購買行動には移りにくい。それに対して、口コミは実際に経験した人の意見が反映されているので購買行動に移りやすい。ex.美容系

生知

1.       パソコンリテラシーとは?

→パソコンに慣れるという意味。例えば子供の頃から、アメリカではパソコンでタイピングをすることで、パソコンに慣れるのに対し、日本ではゲームコントローラーを使っているため、パソコンに慣れる環境ができていない。

2.       「日本語の壁が解消」と「大企業のパソコンの低価格化」とにはどんな関係があるか?

→以前は、アメリカのパソコンを日本語処理するためにコストがかかったが、技術革新が進み、処理が安価になり、パソコンを低価格で提供にできるようになったこと。

教員の発言: 

宮地

1.       インターネットアクセス機能利用者数はiモードに代表されるように多いのではないか。

2.       90年代にも所得格差は広がったが、80年代の方がもっと大きく広がったことは重要。

飯泉

1.       マスカスタマイゼーションのマス(大量)の意味をよく考えること。

2.       顧客情報を集めるために、アンケートを使っていては手間や人件費が掛かり過ぎてしまう。ITはそれらを解消してくれる。ポイントはそれをどう活用するかである。

生知

・アメリカのパソコンを日本語処理するには、漢字用の装置が必要で、処理スピードも遅かった。以前はNECが特許を持っていて、外国企業の参入を妨げていた。

特記事項: 

 7月に行われる学内大会について。

感想/問題点/提案: 

 一人一人、テーマは違うものの、様々な視点からIT関連の日米間の差について学ぶ事ができ、とても勉強になりました。日米を比較する事で、今日本に必要なものについて少しわかった気がします。

自由カキコミ: 

 初めてのゼミ日誌で、まとめるのにかなり時間が掛かりました。それにだいぶ長くなってしまいました…。6月になるとすぐに二回目の発表が始まるので皆さん頑張っていきましょう!

 コバマサ: 「@、A」などの特殊文字は、インターネット上では文字化けするかもしれないので、変更した。よろしく

Ver. 02/10/06