ゼミ日誌 駒澤大学・小林ゼミナール
科目名: 演習 II |
開催日: 2003年7月2日、水曜日 |
司会者: 宮地、飯泉、生知 |
欠席者: なし |
日誌記録者: 三浦 |
次の日誌記録者: 小池 |
全体的なテーマ: 宮地:木村忠正『デジタルデバイドとは何か』 (「情報リテラシー」と「教育の情報化」) 飯泉:ジェームスH.ギルモア、B.ジョセフ・パイン2世『ITマーケティング』 (ITマーケティングで成功している企業、アマゾン・ドット・コムとデル・コンピューター) 生知:伊丹敬之+伊丹研究室『情報化はなぜ遅れたのか 日本企業の戦略と行動』 (情報化においてのアメリカ企業と日本企業の比較、組織構造について) |
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報告者名、各報告の題名と要点/分担の範囲: 宮地 i-modeは「情報コミュニケーション能力」、「情報リテラシー」を育成するという観点でみれば阻害要因の可能性あり。 世界各国における「教育の情報化」は大きく進展、日本は遅れている。 社会の構成員が情報リテラシーを備えることが21世紀の主要産業国に不可欠。 飯泉 ・アマゾン・ドット・コム 顧客の満足を第一に考えたサービスを提供→リピーター率76%。 オンラインショップでありながらも在庫を持つ。 ・デル・コンピューター Webを使って簡単に発注できる利用しやすさ、アフターサービス→one to oneマーケティングを実現。 受注生産にも関わらず、安く顧客に商品を提供できる。 生知 情報化の進展度から見たアメリカ企業と日本企業。 コンピューターが扱える定型情報が流通して蓄積されるような組織→情報化のインセンティブが大きい。非定型情報に重きをおく組織→インセンティブが小さい。 アメリカ企業の情報チャネルは単線的、日本企業の情報チャネルは複線的。 |
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提起された論点と討論の内容: 宮地 Q. i-modeの阻害要因の可能性は? A.大江:パソコンとi-modeをうまく使いわければ阻害要因にならないのではないか。 宮地:状況判断で使って行けばいい。 間明田:i-modeとパソコンの共通機能を切り離して考えるべき。 生知:i-modeの利用方法をもっと幅広く知れば救世主までとはいかないが役立つ。 Q.小林:日本の小中高での教育の情報化はどれくらい進展しているのか? A.日本ではわずかに35%、アメリカは100%に近い。(3,4年前の状況) 飯泉 Q.武宮:デルもアマゾン・ドット・コムのように顧客の意見を商品に反映させているのか? A.反映させていると思う。 Q.宮地:アマゾンは在庫を置いているが、古い在庫はどうしているか? A.売れ筋をおさえてそろえているので、できるだけ在庫が残らないようになっている。 |
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教員の発言: 宮地 ・ 訂正指示 岩波書店2003年→2001年 ・ i-modeを使っているからインターネットを使いこなしていると思い込み、i-modeの限界を意識しないで最先端を使用しているから充分だと人々が思っていることが阻害要因となる、という点が筆者の主旨だろう。そして、きちんとした「情報リテラシー」教育の重要性を主張している。 生知 ・ アメリカ企業は文書管理徹底、日本は文書管理が弱い。 ・ トップダウン型、ボトムアップ型のどちらがいいか議論がいろいろある。 ・ コーポレートガバナンスについて |
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特記事項: 後期テキストきまりました!8月中には買ってください。 日本興業銀行調査部編『日本産業読本 第7版』東洋経済新報社、1997年。 |
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感想/問題点/提案: 今回は3人目の生知さんの発表の時間が少し足りなくなってしまった風に思えました。発表の時の時間配分はやはり大変なのだなと感じました。 |
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自由カキコミ: もうすぐ夏休みですね。大学にはいってもう3回目の夏休みですよ。はやいなぁと感じるのは僕だけでしょうか・・・!? コバマサの後日談:伊丹氏の本の中に「アメリカ企業の情報チャネルは単的」という記述があり、「端的」はあっても「単的」という語彙はないという話をしたが、これは「アメリカ企業の情報チャネルは単線的」という記述の誤植ではないかと今は考えている。「日本企業では複数の経路で情報流通が…」という記述があり、これは「複線的」言い換えられること、また本の128頁に出ている図をよく説明できるということから判断した。 |
Ver. 02/10/06