ゼミ日誌 駒澤大学・小林ゼミナール

科目名: 演習 II

開催日: 200379日、水曜日

司会者: 各報告者

欠席者: なし

日誌記録者:小池 

次の日誌記録者:大江 

全体的なテーマ:発表

(杉浦)野村総合研究所システムコンサルティング事業本部『ユーザー企業にとってのITアウトソーシング』野村総合研究所、2003

(武宮)木村忠正『デジタルデバイドとは何か』岩波書店、2001

(小林沙紀)坂村健『21世紀日本の情報戦略』岩波書店、2002

提起された論点と討論の内容

杉浦 

Q. なぜ経営者でなくIT部門が中心となってやっていくべきなのか?(宮地)

A. 経営者はITについては専門家ほどにはわからない事がある。ITについてわかる部門が中心になればIT統治力を確立できる。IT部門が経営者とユーザー部門との関係をつくる役割を果たしている。

武宮 

Q.インターネットの非同期性と蓄積可能性とは何か?(間明田)

A. 非同期性のもの→電子メール(いったん送ればいつでも見られる)。同期性のもの→電話(お互いにいつもつながってなくてはならない)。 蓄積可能性とはデータ収集機能のことである。

Q. 「サイバースペースでは、産業国も途上国も無関係」とあるが、産業国と途上国の間には経済格差があるのだから、サイバースペースでも格差はあるのではないだろうか?(杉浦)

A. 東南アジアでは政府がインターネットを支援している。それゆえ、現在、アメリカがネットに関しては強いが、これから途上国も強くなっていくと思う。

小林沙紀 

Q. 「日本にあった情報戦略」とはどいうものか?(稲葉)

A.アメリカのような独創的な戦略ではだめである。

教員の発言

杉浦君の発表で

    ITアウトソーシングを成功させるためのポイントは、ユーザー企業の中に経営者、IT企画部門、ユーザー部門からなるIT運営組織を確立する必要があるという点。ユーザー部門はどのようにITを使いたいのかをベンダーに伝えるが、ベンダーの言いなりになってしまう恐れがあるのでIT企画部門がきちんと管理する必要がある。本来は経営者の判断のもとにIT運営組織が動き、ベンダーはサポート役になるべきである。

    ユーザー企業はITシステムをベンダーに委託することによってITコストを削減する。

    CIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー)という情報部門のトップがアメリカでは確立。日本ではまだ少ない。

武宮君の発表で

    「ソフトウェアなど情報メディアコンテンツがデジタル化し」の前に「書籍、新聞、雑誌、音楽、」を加筆すること。なおソフトウェアはもともとデジタル化されているものなので、これもあるのは不自然。

    「たとえ…であろうとも」の‘たとえ’は「例え」とは書かない。漢字の当て字は「仮令」だが、ひらがなで書けばよい。

特記事項: 

 来週のゼミでは、後期のグループ分けの結果発表、書評についての説明 があります。

感想/問題点/提案: 

 発表も2回目になると、進行の仕方がうまくなってきたように思えます。

自由カキコミ: 

 この時期、テストやレポートが続いて眠い日々を送っているのは私だけでしょうか?みなさん夏カゼをひかないように!たっぷり栄養とりましょう。

 コバマサ:僕も体調不良が続いて困っている…

Ver. 02/10/06