ゼミ日誌 駒澤大学・小林ゼミナール
科目名: 演習 II |
開催日: 2003年11月12日、水曜日 |
司会者:三浦→「サービス産業」 武宮→「ホテル業」 |
欠席者:なし |
日誌記録者:小池 |
次の日誌記録者:小林 |
全体的なテーマ:B班(小林、武宮、間明田、三浦)の発表 『日本産業読本』の生活関連産業 第2節 サービス産業と、第4節 ホテル業 の要点、問題提起、考察の発表。 |
|
報告者名、各報告の題名と要点/分担の範囲: ◎サービス産業 三浦 ・中小企業型産業であり、事業所規模が小さい。 ・ 高度成長期以降一貫して成長し続けている。 ・ 現状は、サービス支出の伸び率の低下が続いているため、個人むけサービス業は回復感に乏しく、明暗を分ける。 間明田・ 全体として、労働生産性の向上が重要な課題。 ・ サービスのハイテク化だけでなく、ハイテクのサービス化による労働生産性向上も重要。 ・ 今後注目される業種として、家事労働のアウトソーシングに対応するサービス業などがあげられる。 ・ (まとめ) 福祉・介護関係サービス業、家事労働に対するアウトソーシング業などは少子高齢化社会が進み、女性の社会進出が本格化したこの社会の風潮をうまく捉えた事業だといえる。 ◎ホテル業 武宮 ・東京オリンピック開催、成田空港開港、東京ディズニーランド開園に伴うホテル建設ブーム。 ・ ターゲットを女性や若者を中心とした地域住民に絞ることによる差別化。 ・ 地域密着化、宿泊特化型ホテルの展開など従来のホテルとは異なるコスト構造のオペレーション化。 ・ 鉄道、不動産業、生・担保など異業種参入の一層の活発化。 ・ 事業方式の多様化。「所有直営方式」、「テナント方式」、「運営受託方式」 ・ 収益向上のポイントは、いかに施設稼動率をあげるか。 小林 ・ 日本のホテル業において業績を伸ばす外資系ホテル。 ・ 日系ホテルの問題点はオペレーターにおける、運営力と運営を指揮すべき人材の欠如。 ・ 外資系ホテルが勢力を持つ要因として、マネージメント契約方式を導入していることと、総支配人の役割が大きい。 |
|
提起された論点と討論の内容: ◎サービス産業 稲葉:ニッチ市場とはどういう市場のことか。 →すきま産業のことで、まだ誰も進出していない市場に独自のやり方で進出する小さい市場のこと。(三浦) 生知:建物サービス業とは何か。 →教科書p.262の図から不動産関連の業種だと思う。(間明田) 宮地:専門サービス業の主な収入は何か。 →わからない。 ◎ホテル業 杉浦:第3次ホテル建設ブームが受けた後遺症とはどんなことか。 →オイルショックによって石油価格がいっきに上がり、客がホテルを利用するだけの金銭的余裕がなくなって、ホテル利用者が減ったこと。(武宮) 大江:第4次ホテル建設ブームは、成田空港開港や東京ディズニーランド開園に伴うが、その施設の周辺にホテルは建設されたのか。 →京葉地区の観光客に利用してもらいたくて、建設したので周辺である。(武宮) 飯泉:ホテルに飲食施設、小宴会場、スポーツ施設などを配置して、地域密着化を進めているのは、ホテルの周辺地域の住民にも利用してもらいたいということか。 →そういうことも目的として施設をつくっていると思う。(武宮) 問題提起:21世紀の日本のホテル産業において、外資系ホテルとの競争の中で日系ホテル産業が生き残っていくことは可能か。また、そのためには何が必要か。(小林) 稲葉:ノウハウを持つ総支配人の発掘や、施設稼働率をよくするために時間単位のスウィートルームの貸し出しをするといいのではないか。 宮地:1つの企業だけで経営できるなら分離する必要はないと思う。 生知:日系ホテルは外資系ホテルのような役割をもつ支配人はいないのか。 →マネージメント契約方式の日系ホテルはごくわずかであるので、ほとんどいない。(小林) 大江:オーナーがノウハウをもっている時、オペレーターは必要か。 →オーナーは主にホテルを所有しており、直接現場で働かないので市場ニーズが把握できない。だから、オーナー、オペレーターと、分離して専門特化したほうがいい。(小林) 大江:オペレーターを雇うとお金がかかるのでオーナーが派遣社員を雇って外で学習させたほうがコストが安くてすむのではないか。 →最初から専門学校で学んだ社員を雇うという策もある。(間明田) 大江:(この討論から)所有・経営・運営の分離は必要ないのではないか。 →1つの企業で一括してオーナー、オペレーターを行えるならば分離にはならないので、必ずしも分離が必要とはならないと思う。(小林) |
|
教員の発言: ◎サービス業 ・ ニッチniche の元の意味は小さい壁穴のこと。 ・ 建物サービス業はビル清掃などのメンテナンス業のことではないか。総務省のHPで確認すると良い。 ◎ホテル業 ・ 飯泉さんの質問に対して:ホテルは客の宿泊にムラがある。酒はマージンがいいし、宴会をしてもらうと宿泊にもつながるので、ホテルは客に宿泊以外にも利用してもらいたい。そのため、ホテルは周辺企業にチラシを配り宴会場を利用してもらったりしている。これは、売上増加のための戦略の1つである。 ・ 外資にオペレーションを任せるという動きがある。2002年3月、京都都ホテルを外資のウェスティンホテルが買収、マネージメント契約を結んだ。オーナーは都ホテルで、オペレーターはスターウッドである。これはオーナーと運営の分離である。 ・ 日系ホテルの8割は赤字であるということが、ポイント。そのため、従来のやり方では駄目でオペレーションのやり方を入れる必要がある。そして、客のリピートが増える5つ星の内容のホテルになる必要がある。というわけで、外資のノウハウを取り入れるべきだ。このことは銀行などにも言える。 コバマサ:問題の所在をうまくまとめています。 |
|
特記事項:とくになし。 |
|
感想/問題点/提案: どの産業にもいえるが、結局日本は外資系に負けてしまうのか。それでは日本方式のビジネスがどんどんなくなってしまうではないか。そして日本企業は外資系に買収されてく一方で日本経済が心配である。 |
|
自由カキコミ: 最近のゼミは90分ですごい量の知識を吸収している気がする。なにしろ2産業分です。日誌にまとめるのもたいへんだけど、調べて発表する班もたいへんですよねー。皆様お疲れ様です。コバマサ:本当にみんなの発表は充実していると思う。 錦戸さんは一体どんな方なのでしょうか。緊張するなあ。 コバマサ:学生思いの感じのいい人ですよ。いろいろ相談してみよう。 |
Ver. 02/10/06