ゼミ日誌 駒澤大学・小林ゼミナール

科目名: 演習 II

開催日: 20031126日、水曜日

司会者: 小池

欠席者: なし

日誌記録者: 大江

次の日誌記録者: 杉浦

全体的なテーマ: A班(小池、生知、杉浦、宮地)の発表

日本興業銀行産業調査部編『日本産業読本』

第6章第2節 放送産業、 第5章第3節 建設業

報告者名、各報告の題名と要点/分担の範囲: 

<放送産業>

放送産業の定義

    放送産業は、地上波放送、衛星放送、CATV、の3種類に大別

    日本の放送産業の形態 →公共放送が強い一方、民間商業放送が大きい

    諸外国の一般形態 →公共放送が強いと一般放送が育たない

放送産業の現状

    業界内で視聴率獲得競争の展開

    収入は広告費に依存

    視聴者は追加的な直接負担なしで視聴可能

    系列局と、独立局では収益力に大きな差

    BSは国内限定に対し、CSは国境を越えることも可能

    CATV事業で、経常収支は赤字だが、開局経過年数とともに黒字化する事業者は多数

    デジタル化による放送コストの低下

デジタル放送の特徴

    高画質高音質な映像と、音声サービス

    交通情報や天気予報などの最新情報をいつでも見ることができる「データ放送」

    クイズ番組やオークション番組に参加できる「双方向サービス」

問題提起と考察

    地上波デジタル放送は難視聴場所への対策をきちんとして、計画どおりに普及させなければならない。

 

<建設業>

建設業の現状と特色

    ゼネコンと呼ばれる総合建設業から設備工事や道路舗装などの専門工事業者、さらには住宅メーカーまで幅広い

    建設業はわが国の経済を支える基幹産業のひとつ

建設業の歴史

    建設活動は人類の暮らしとともに発展したが、「産業」としての建設業の出現は江戸時代

    本格的な発展は明治時代の政府の殖産興業政策に伴う鉄道、ダムなどの大型土木工事

    対象に入り、鉄筋コンクリート造などの近代技術導入により、大型建築も増加し建設業は大きく発展

今後の展望と課題

    不動産ブームは過剰な建設ストックをもたらし、この調整に時間を要している

    量的な充足のみならず、多様化する時代ニーズに合わせた質的な向上も必要

    環境問題への対応

    技術革新や情報化社会への対応

    国際化への対応

    膨大な建設ストックの調整や、環境問題への対応で注目されるリノベーション

    リノベーションとは既存建物を大規模改装し、耐震性や省エネ性能などを向上させ、建物に新しい価値を加え、再生すること

問題提起と考察

    リノベーションrenovationを行うことによって、建設ストックの調整や、環境問題への対応をしていかなければならない

提起された論点と討論の内容 

放送産業

武宮:日本の放送産業に比べ外国の公共放送はチャンネルが多いのか?

   →日本はNHKのチャンネルが外国に比べはるかに少なく、外国は10チャンネル以上あるため民間放送が育たない

間明田:デジタル化によって縁の薄かった業界からの参入とはどこか?

   →映画、スポーツチャンネルなどの専門チャンネルが参入

稲葉:デジタル画像は何度コピーしても劣化しないが、著作権などの対策は?

   →特別なカードを使用し、それを使用しないと放送を見られないうえに、録画は一回までに制限される

飯泉:チャンネルの増加、チューナーなどへの投資増、スペースの問題でデジタル放送は計画どおりには行かないだろう

建設業

武宮:自然環境を創造する企業への脱皮とは、木材等の輸入をやめるのか、緑化する、のどちらか?

   →環境への対策である。

三浦:欧米のような町並みはコンバージョンを行うことで失われてしまわないのか?

   →構造自体は変わらないので大きく変わることはない

間明田:コンバージョンによるリノベーションで建物の持ち主は変わるのか?

    →変更の内容によって変わることもある

教員の発言: 

    ゼネコンとは総合工事業者の意味であるがgeneral constructerの略ではなく、本来はgeneral contractorの略で「総合請負業者」という意味。配布した資料に載っている「建設工事における請負、雇用関係」の図は、日本の建設業界の重層関係をわかりやすく描いているので参考に。

    建設活動は人類史とともに発生し、それが市場から利益を得るものになったのが建設業である。同じように農業は市場から収益をあげる経済活動であって、それ以前の活動をさすときは農耕という用語を使う(たとえば「農耕民族」)。

特記事項: 特になし

感想/問題点/提案

 ヨーロッパなどの町並みが昔から変わらず続いている裏にはリノベーションがある。日本もこれに見習い、古きよき町並みを残していければよかったのにと感じた。今の町並みは落ち着かない、味気ないものばかりだと感じる。 

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Ver. 02/10/06