ゼ ミ 日 誌 駒澤大学 経済学部 小林ゼミナール
科目名: 演習 II |
開催日: 2004年11月16日 火曜日 |
司会者: 岡部 金 宮内 |
欠席者: なし |
日誌記録者: 木内 |
次の日誌記録者: 李 |
Ver. 04/11/13
全体のテーマ |
『日本産業読本』
第7章 第六節 医療サービス・シルバー産業
第9章 第二節 環境産業
報告者名、各報告の題名と要点/分担の範囲 |
§医療サービス・シルバー産業
☆ 成長期待される医療サービス・シルバー産業
☆ 医療サービス産業の位置づけ
☆ 医療サービス産業を取り巻く環境
☆ 今後の医療サービス産業の課題
☆ シルバー産業をめぐる環境
☆ シルバー産業の現状
☆ 成長のための課題
§環境産業
☆ 環境保全と経済活動
☆ 日本の環境問題と産業活動
☆ 環境産業の現状と分類
☆ 今後の展望と課題
提起された論点と討論の内容 |
☆ 医療サービス・シルバー産業
その@
宮内:慢性疾患に対する医療配分のウエイトが高くなると急性疾患のウエイトが低くなるのは必然だが、これが医療現場の質の低下になるのではないか?
朱:慢性疾患のウェイトが高くなったからといって、医療の質が低くなるとは限らない。バランスが良くは出来ないのか?
宮内:給付金が決まっているので、片方が60%だったらもう一方は40%になるから、質が下がるのでは?
朱:何らかの理由(需要など)でウェイトが高いのだから、サービスの質が高いか低いかは変わらないと思う。
宮内:患者が減ると給付も減りますね?
朱:慢性疾患の患者が少なくなったから割合が減っただけ。
坪井:急性疾患が減っても慢性疾患が増えているのだから病院には影響はないし、状況に合わせて変えていこうとしているだけだと思う。
結論 ⇒割合が変わっても患者のニーズで対応しているだけで、その状況に合わせないと逆に質が下がる。
そのA
宮内:市場原理の導入は病院間の格差を生じると思われる。「公共性を保って」(310頁12行目)と一応は書いてあるが、これもまた医療の質の低下になるのではないか?
先生:キーワードは「公共性を保って」だね。
山下:「市場原理を部分的に導入し、競争によって効率的なサービス供給を行わせる」(310頁12行目)とあるが、医療で何をどのように競うのか分からない。回転率だとしたら慢性疾患の場合にはそれに費やすお金も時間もかからないのでは?
坪井:病院内のシステムとか回転率と、いかに優秀な医者を育てるかだとおもう。だから病気によって専門的な病院が出来てくる。それに特化して医療技術を向上させて競うのでは?
山下:高齢者にとっては近い病院がいいから、総合病院とかのほうがいいのでは?
岡部:患者のニーズに応えている病院に患者は行きたいと思うから、そういう意味で専門性の高い病院を助成するような市場原理の導入は必要だと思う。
山下:専門病院には多数の患者が集まり、患者一人に対する診察時間が減って質が下がるのでは??
坪井:専門性が高ければ患者は集まる。
山下:医療ミスは大きな病院が多いと思う。患者が集まりすぎるのは問題。
坪井:(宮内君への質問)質が下がる理由は??
宮内:コストダウンとかして企業経営的になり、利益を求めるようになること。
橋本:公共性があるので、サービスで患者を集めることはあっても、利益における競争はしないと思う。
宮内:どこまでが公共性か?
橋本:一般企業とは違って、コストを下げてまで利益を求めない。国の援助によってレベルも一定になっているのでは? そういった中で市場原理を導入している。
坪井:利益に伴って、質も良くならなければ患者は集まらない。
結論 ⇒本書では十分な説明が無いため、今後の課題とする。
☆ 環境産業
金:「環境問題が事業基盤を揺るがしかねないという危機感のあらわれでもある」(358頁)と書いてあるが、どのような環境問題が事業基盤を揺るがすのか?
李:各企業は環境に良い対策を取る必要があると思う。
坪井:揺るがすと思う。金君はどう思う?
金:思わない。環境問題を扱う業者があるのだから、そこに任せればいい。
坪井:どんな業者?
金:リサイクル業者など。
坪井:会社のイメージは大事だから、対策をしないと駄目になる。
宮内:坪井君に同意。
岡部:対策をしないと駄目だということで、規制されるのでは?
金:岡部さんの意見に賛成。
結論 ⇒企業が環境問題を無視してやっていくのは無理だ。
教員の発言 |
☆医療サービス・シルバー産業について
サービスによる競争には、質の競争と価格の競争がある。診療報酬は決まっているのでコストを下げれば病院の利益は増える。
資格を持っていない人が診察や手術をやったりした例がある。こういうのも病院の報酬を増やそうという市場原理の表れの一つで、競争の持っている色々な面を見ていかないといけない。最近は株式会社形態の病院も認めろ、という意見が政府の審議会の中で言われている。
特記事項 |
特になし
感想/問題点/提案 |
討論がかなりゴチャゴチャしていてまとめるのに苦労してこんなに細かくなってしまった。
コバマサ:討論の流れをきちんと追いかけているのはとてもいいことです。
なお今回からゼミ日誌の形式が変わりました。表の枠の中に書くのは、みんなが自由に書式を設定しにくいだろうと思ったので。新しい形式の使い心地はどうでしたか?
自由カキコミ |
早いものでもう後期も終わりですね。
コバマサ:今年も後少し。君たちもこれからあっと言う間に卒業になるよ。
ちなみに、Wordが復旧してよかったね(”Ward”じゃないよ)。
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掲載日(自動): 2004年11月24日