日本興行銀行産業調査部『日本産業読本』
(東洋経済新報社1997年)
Bグループ李、橋本、坪井
第七章 生活関連産業 ―第三節 外食産業―
1 外食産業の成長と発展
@ 外食産業とは
外食産業は提供する商品内容、対象者、提供場所などの違いによって、分類している。
主として食事を提供している➔「給食主体」 @営業給食
A集団給食
主として飲み物を提供している➔「料飲主体」
A 外食市場の動向
P275 89年9月にピークに達した後、徐徐に低下、92年3月にマイナスに転じて以降は、現在(95年)に至るまでほとんどマイナスで推移している。(今現在2004年日本の外食業はどうなっているか?)
近年では弁当や持ち帰り惣菜などの中食を含む形での外部化へと移動
B 外食チェーン企業の勢力拡大と生業店の衰退
外食チェーン企業が登場したのは、所得水準の上昇、生活の洋風化、核家族化の進展などによって外食に対する消費者ニーズが高まりつつあった70年代初頭のことであった。(今の中国はこの時期に当たっている)
外食チェーン企業が成長の要因
第一、 チェーンストア理論に基づく多店舗展開を積極的に行ったこと。
全国均一の品質、価格、サービスを提供することで、消費者に安心感と値頃感を提供し、ブランドロイヤリティを確立してきた。
第二、 都市化の進展に伴う都市周辺への人口集中と、モータリゼーションの普及により新しい商圏が創出され、その商圏を駐車場付きロードサイド型店舗の展開で掘り起こしていったこと。
2 外食産業の現状
@ 財務・収支面の特徴(固定資産比率が高い)
A 注目される動向
a 消費者ニーズの高度化、多様化、流動化
b 出店環境の変化
c 食材仕入の多様化
3 今後の課題と展望
@ バリュー、サービスの向上
A オペレーションの強化・充実
B 優秀な人材の確保
C 多業態化の推進
D 経営理念・戦略の明確化
―第四節 ホテル業―
1 ホテル業の発展過程
80年代その当時のホテルは外国人の接遇をその主たる目的として、一般にはあまり馴染みのない存在。
第一次ホテル建設ブーム、64年の東京オリンピックの契機に外国人客の増大に対応するため。
第二次ホテル建設ブーム、60年代後半から70年代半ばにかけての、大阪万国博覧会開催を前後とする時期である。この時期の需要面でん特徴として、国民の所得水準の向上に伴いホテル需要の裾野が拡大・大衆化が進展したこと。
第三次ホテルブームで、ホテル大衆化発展・定着期と位置づけることができる。地方都市へのチェーン化進展も一層盛んとなった。
第四次ホテル建設ブーム、78年の成田空港開港により、訪日外国人数が一層増加傾向を強めており、また83年東京ディズニーランドの開園に体表されるように、レジャーの質向上に対する国民の意識が高まりつつあった。
第五次ホテル建設ブーム、80年代後半のバブル期から現在に至る時期。
2 ホテル業の現状
今のホテル業界の特色としては
@ 過去にも増して開発対象地域が拡大している。
A 業態開発の進展がある。
B 異業種参入の一層の活発化と事業方式の多様化
3 ホテル事業の収益性
収益性の特徴
資産構成の特徴
ホテル業の収益性は低下が続いている要因
P290 詳しい
4 今後の課題と展望
課題一、さまざまな競合相手が増加する中で、競争力を強化すること。
課題二、施設稼動率の向上である
課題三、費用削減である。
課題四、ホテルを新規に開発する場合、事業手法を慎重に検討すること。
展望:基本的には国民の余暇需要が増大傾向を辿り、またアジアを中心とする訪日外国人客の一層増加すると考え合わせると、中長期的な観点からはホテルマーケットそのものは着実に成長するものと思われる。
論点
292ページの最後に『中長期的な観点からはホテルマーケットは着実に成長するのだ
ろう』とあるが本当に成長するのであろうか? 橋本
今後の課題と展望では、チェーン企業についてのみ書かれているが、そうではない店舗などはどうすればよいのか?(281頁) 坪井