誌  駒澤大学 経済学部 小林ゼミナール

科目名: 演習 II

開催日: 20061010日火曜日

司会者: 阿部、石塚、谷貝

欠席者: 石塚、中島

日誌記録者: 山田 晃裕

次の日誌記録者: 石塚

Ver. 04/11/13

全体のテーマ

 

宇田川勝、新宅純二郎、橘川武郎『日本の企業間競争』(有斐閣 2000年)の「第5章 ビール 差別化の継続」について

 

報告者名、各報告の題名と要点/分担の範囲

報告者名:阿部石塚谷貝

各報告の題名と要点:「第5章 ビール」

1、キリンビールの独走にみる企業間競争

◆ビール市場の拡大とキリンビールの事業営業

     戦後のビール産業はアサヒビール、サッポロビール、キリンビールの3体制でスタート

     市場シェアを伸ばして独走したキリン

     キリンの初期条件の優位性

     キリンの革新的企業行動

◆サントリーの参入

     サントリーがビール産業に参入

     サントリービール純生の発売で市場シェア上昇

     アサヒ、サッポロもサントリーに追従し生ビールに力を入れる

     キリンとアサヒ・サッポロ・サントリーの競争

     缶ビールの需要の増加でアサヒ、サッポロ、サントリーが缶ビールを発売

     その後、サントリーを中心に容器による製品差別化競争が展開

 

2、アサヒビールの追い上げにみる企業間競争

◆アサヒビールの再建とスーパードライの発売

 ・コクとキレを求めたアサヒは、アサヒ生ビールを発売

     ドライ戦争勃発とその帰結

     サントリー、サッポロもドライビールを発売

     ポスト・ドライとなるような新商品の開発

     発泡酒をめぐる企業間競争

     90年代後半から、酒税が低く、低価格で販売できる発泡酒が注目される

     その後サントリー、サッポロ、キリンも発泡酒を発売。

     アサヒは発泡酒は発売せずスーパードライの販売を拡大する方針

 

提起された論点と討論の内容

提起された論点:筆者は、ビールはブランド・ロイヤリティの強い商品だと述べているが、それは今後も差別化行動のほうに比重をおいた戦略が展開されるということを言いたいのだと思う。しかし同質的競争にも同じだけの比重をおいた戦略が展開されてもいいと思う。

 

呉:TVコマーシャルや広告を見るとキリン、アサヒ、エビスなどのブランドを頼りにしないといけないから、ブランドで勝負するのは仕方ないのではないか。

岡村:はじめは有名なメーカーから入ると思う。ビールの種類が少ないので何かしら改善していけばもっとよくなると思うし、その必要があると思う。

川田:差別化行動より味の改善をして欲しいと思う。

谷貝:いろんな見方があるのでいろんな人のニーズに合わせて作っていけるといいと思う。新規参入企業があるのもいいのではないか。

 

教員の発言

·         これからは結論について討論することもやって欲しい。

·         1960年代は外食すると業務用で出てくるビールはアサヒかサッポロだった。キリンは家庭用のものだった。

·         サントリーはなぜ2倍の宣伝費をつぎ込んだのに経営できたかというと、ウイスキーの市場シェアが90%以上で、それによる利益があったからである。

·         発泡酒は90年代のデフレの時期に出された。これは缶チューハイとの競争のためであった。

 

特記事項

 

感想/問題点/提案

 最初のグループ発表だったけれど、とてもよくまとまっていたと思う。

 ビールについて企業間でさまざまな考えがあり、難しいと思った。

 自分としてはビールは味と価格で決めるので、改善されていくといいと思う。

 

自由カキコミ

 

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 掲載日(自動): 20061017