ゼ ミ 日 誌 駒澤大学 経済学部 小林ゼミナール
科目名: 演習 I |
開催日: 2007年10月25日 木曜日 |
司会者: 松島 |
欠席者: なし |
日誌記録者: 尾形 |
次の日誌記録者: 渡辺 |
Ver. 06/11/8
全体のテーマ |
情報教育学研究会編『インターネットの光と影 Ver.3』北大路書房、2006年
第1章 インターネットと個人情報
報告者名、各報告の題名と要点/分担の範囲 |
報告者名
D班:松島(司会・概要)、渡辺(概要・まとめ)、佐久間(概要・論点)
各報告の題名と要点
1.1 個人情報とは
u 個人情報の重要性
u 収集してはいけない個人情報
u 個人情報には経済的価値がある
1.2 個人情報の漏えい
u 漏えい事件の例
u 個人情報の発信は必要最小限に
1.3 プライバシー侵害
u プライバシー権とは
u 神戸ニフティ事件
u 対策としては
1.4 個人情報の保護
u 保護制度発達の道筋
u 個人情報保護法
u マーク制度
D班のまとめ
個人情報の保護には、法整備やセキュリティの強化、さらに個人で守る意識を持つことが重要である。
提起された論点と討論の内容 |
論点
@
個人情報が狙われている現在に、個人情報データベースである住基ネットは必要なのか。(P.19参考)
「必要である」…3人、「必要ない」…3人、「わからない」…多数
下条:(必要である)「個人情報の流出は紙媒体でも起こりうるので、便利とされる住基ネットを利用してもよいのではないか。」
市原:( 〃 )「流出する経路にセキュリティをかければ防げると思う。」
宮沢:(必要ない )「利用も少ないようなので、あまり必要のないシステムなのではないか。」
中村:( 〃 )「システムを知らないし利用しないので必要ないと感じた。」
下条:「住基ネット利用方法の詳細を説明してほしい。」
(総務省のHPより利用目的などを調べる)
D班:「ICカードにより証明書などの発行が簡単になるなどの利点があるが、それを踏まえた上で必要か必要ないか。」
尾形:「今の利用状況はないが、今後、住基ネットに年金システムなどが統一されればもう少し利用の幅は広がるのではないか。」
A
プライバシー権と個人情報のバランスのとれた保護とは何か。また自分たちは一体何ができるのか。(P.25「演習2」を参考)
宮沢:「相手によって個人情報を与える量が違うと思う。一概にどこまで…という範囲はわからない。」
D班:「個人情報の流出を体験したことのある人。」→「ある」…多数
花島:「(電話勧誘の体験談)個人情報の流出のネットワークがあるのも現実。仕方なく個人情報を提供するが、できるなら他人には名前も知られたくない。」
小関:「(新聞勧誘の体験談)」
D班:「では、被害にあったことのある人。」→なし
先生:「最近は少なくなったが、迷惑メールの被害はどうか。」→昔ほど届かなくなった。
l 対策として…アドレス変更、アドレスを複雑にする、迷惑メールリストに追加する、など。
D班:「さらに具体的にP.23の演習2の内容を踏まえて、個人情報の公開問題について考えてみてください。」
村松:「名医と決めるのは人それぞれである。」
花島:「個人情報はやはり原則的に他人がもらしてはいけないのではないか。」
市原:「誹謗・中傷ではないので個人情報の問題ではないと思う。批評を信じるか信じないかの問題ではないか。」
飛田:「口コミ情報も問題になってしまうことになると思う。」
D班:「医者からの視点で見ると、宣伝効果なのか、それとも個人情報流出にあたるのか。」
宮沢:「許可がないのが問題なのでは?」
木下:「医者という職業であれば口コミで宣伝効果が期待できるのでメリットの方が大きいと思う。」
下条:「どこまで情報が『守られる』のかではなくて、どこまで情報を『出したい』か…が問題なのだと思う。」
論点についてのまとめ
個人情報はもともと守られるべきもので、場合によっては許可も必要なものである。
教員の発言 |
l 「医療過誤についての情報を流してもそれは『誹謗・中傷』として問題になってしまうのか。悪い情報も良い情報も事実である。」
l 「住基ネットにおいて、個人情報流出の責任はどこにあるのか。個人責任とは別に社会での責任も考えるべきなのではないか。」
l 「今後の発表ではテキストの中の『演習』や参考URLを利用するなどして深い議論を期待する。」
特記事項 |
感想/問題点/提案 |
住基ネットの存在を知ってはいたものの、実際にどのような利用が可能なのか曖昧でした。みんなの意見を聞くと必要のないシステムなのかなとも思いましたが、個人情報問題を抱えつつ多額の予算をかけてシステムを構築したのだから、改善や対策を重ねて多方面に活用してもよいのではないかと感じました。
また、個人情報の提供というものは相手によって範囲が変わるものであって、さらにみんなの体験談を聞いて常に悪用される可能性のあるものなのだと再認識しました。
コバマサ:私の意見ですが、中央集中型の情報ネットワークでは、どこかがハッキングされたらすべての情報が漏洩してしまう危険性がある。その場合の被害に対する責任の所在がはっきりしてないから、旅券を発行している外務省の職員でも住其ネットカードを持っていないという状況もあるのではないか。一般市民としては十分に警戒したほうがいいというのが現状だと思います。
ゼミとは限らないなんでもカキコミ |
みんなの発言を聞きつつ自分の意見を考えるのが大変だったのと、みんなの議論をどの程度まで書くか悩みました…(・_・;)
議論の流れが出ていれば、幸いです(笑)
コバマサ:「議論の流れ」が生き生きと読み取れます。尾形君の集中力の高さの表れですね。また議論に関連するテキストの部分のページ数も書かれているところはとても丁寧だと思います。お疲れさまでした。
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掲載日(自動): 2007年10月31日