駒澤大学 経済学部 小林ゼミナール 

科目名: 演習II

開催日: 20081016日 木曜日

司会者: 佐久間

欠席者: 小関

日誌記録者: 中村

次の日誌記録者: 佐久間

Ver. 06/11/8

全体のテーマ

 三菱総合研究所・市場戦略研究本部編『日本産業読本 第8版』東洋経済新報社、2006

 第二章 産業を取り巻く新潮流

 

報告者名、各報告の題名と要点/分担の範囲

 

B班:佐久間(司会、論点)、宮沢(概要、考察)、飛田(概要、考察)

 

第一節 日本経済のキーワード

一、       少子・高齢化の進展

二、       地球環境意識の高まり

三、       IT化の進展

四、       グローバル化の進展

五、       資本主義の高度化―MA、株式市場機能の活用

六、       CSRの高まり

第二節 日本産業の構造変動と今後の産業像

一、       日本産業の構造変動と課題―アジア各国の追い上げと次世代産業の不在問題

@     アジア、中国の追い上げと日本の技術開発力の後退

A     次のリーダー産業の不在問題

二、       日本産業の構造変動と今後の産業像

三、       ものづくり産業の将来と今後の新産業像

 

提起された論点と討論の内容

 論点:「日本産業を今後発展させていくためにものづくり産業の強化などが挙げられているが、それ以外に日本産業を今後発展させる可能性がある新たな産業分野とは?」

 

 花島「まず、この著書に書いてあるものづくり産業とはどこまでの産業のことを言うのか?」

B班「著書でいうものづくり産業とは、自動車、家電、鉄鋼、繊維(高級品のみ)など。」

 花島「ものづくり産業が強すぎて他に挙げられる分野がないのではないか。」

 下條「日本は技術力が高い。新しい産業を考えるよりも今のものづくり産業の中で成長していくことが必要では。」

 下條「自動車産業の大手メーカーは、日本で作ることに誇りを持っていなかったら海外に行くのでは? 産業の空洞化の危険。」

B班「次世代産業を日本経済の課題である環境問題と少子高齢化の視点で考える。」

 尾形「環境を考えて燃やしても大丈夫な物、環境に対して影響の少ない物、再利用しやすい物を作ることをさらに心がけるべき。」

 佐久間「新たな産業を構築するのではなく、社会的に役に立つ新しい技術を開発することで、日本産業がものづくり産業を引っ張ることができる。」

 宮沢「社会的に新しい技術を作るよりも、ベースの技術がなければ、新しい技術を作るにしてもできなくなる。」

B班「今ある産業をベースにして、これからの日本を引っ張る新しい産業を考えるべき。」

 

教員の発言

 社会的技術、省エネ交通システムを日本はより考えていかなければならない。ものづくりとは違うシステム技術を日本は環境に対して、また子供の安全、高齢者の安全に対しても考えなければならない。新しい次世代産業を考えると、環境と少子高齢化に答えはあるのでは?

 ドイツは環境を都市化する技術はあるが、日本は太陽電池やICタグなどの素晴らしい技術を、社会全体の技術としてうまく利用できていない。こういった環境についての新しいニーズを増やすことが日本を発展させることにつながるのではないか。

 

特記事項

 

感想/問題点/提案

 日本のものづくり産業についての理解を深めることができ、日本産業の現状や課題を知ることができました。ものづくり産業に代わる新産業を考えるとなると難かったですが、とても深い議論になり、わかりやすく良い発表だったと思いました。

 

 コバマサ:同感です。また教員の発言を的確にまとめてくれて感服。これまでは自動車や家電などの企業の成長が日本経済のレベルを引き上げてきたが、その技術や生産力を今後は国民の、あるいは人類のニーズや幸福のために建設的に利用できるような社会的仕組みを考えて行きたい。そのような方向で日本の若者たちが働き甲斐を見出せるような社会にしなければならない。

 

ゼミとは限らないなんでもカキコミ

 

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 掲載日(自動): 20081023