ゼミ日誌 駒澤大学・小林ゼミナール
科目名: 演習I |
開催日: 2001年 6月 6日 水曜日 |
司会者:小高 |
欠席者:上平、大塚、神長、斉藤、浜砂 |
日誌記録者:蕎麦田 |
次の日誌記録者:岩本 |
全体的なテーマ: Aグループの発表 |
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報告者名、各報告の題名/分担の範囲: 1 岩本、和田:ネット社会の個人情報の管理とは 2 依田:セキュリティとしての盗聴法の功罪とは 3 八木、岩佐:インターネット上を流れる情報についての考察 |
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各報告の主要点、提起された論点: 1 個人情報の管理、自分のプライバシーに対するコントロール権が十分に生かされていない。インターネットによって、個人情報を容易に収集。 2 国境を越えて、インターネットをコントロールする法律の必要性 3 Napsterなどインターネット上での著作権。インターネット上での法整備。 |
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討論の内容: · インターネット上での著作権を法律で束縛することはできないのか。 · それをしても、永久にいたちごっこになるのではないか。 |
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教員の発言: インターネット上で著作権を保護する法律がいたちごっこのように登場するだろう。 |
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特記事項: 幹事会:後期のゼミのテキストの候補を2つに絞った。 6月20日(水)新ゼミ生歓迎コンパ! 場所は、追って連絡。 |
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感想/問題点/提案: 今回は、なんか最後に白熱した討論があり、面白かったです。皆進んで発表できるようガンバリましょう! |
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自由カキコミ: 飲みが楽しみだー! コバマサより 今回のゼミの議論に関して2点述べておきます。 1「情報の共有のためのしくみであるインターネットで、著作権のために法規制をすることは不可能だ。著作権を主張しているのはレコード会社で、アーティストには大きなもうけはない。有名なアーティストなら自分のサイトから音楽データをダウンロードしてもらった方が収入になる。」という意見がありました。 この意見は、インターネットに対する法規制はなくなるという考えにつながりうるのですが、インターネット技術の進展→著作権問題→訴訟→法規制→技術の発展…という事態が、たとえいたちごっこではあっても繰り返されると予測すべきだと考えます。特にアメリカでは、私有財産権と不可分な知的所有権や著作権について問題が起これば訴訟が繰り返されるでしょうし、裁判所は技術的な限界はどうあれ著作権を守る判例を出し続けるだろうからです。 「有名なアーティスト」にしても、自分のサイトからダウンロードされた音楽データが勝手にコピーされてしまえば収入がなくなるので、彼ら自身が著作権を主張するはずです。そして著作権が守られないなら、サイトからのダウンロードもやめてしまうでしょう。 2「ナップスターのオンライン音楽交換サービスは、個人的なCDの貸し借りと同じ」という意見がありました。 この意見は、自由に行われているCDの貸し借りと同じことを、インターネット上ですると罰せられるのはおかしい、という意見につながりそうです。しかしCDの貸し借りと音楽データの自由なダウンロードとは区別しないと議論が混乱します。CDを貸すと、その間は貸し手はCDを占有できず、音楽を聴けません。しかしCDのデータをCDという媒体から分離してデジタル情報にすると、CDを占有したまま、デジタル情報だけが無限に配布されます。これは情報のデジタル化と、社会のネットワーク化の進展という画期的な条件の上で現れた新しい事態として議論するべきです。個人間のCDの貸し借りと同レベルで議論すべきではないと考えるのです。 |
Ver. 6/6/01