駒澤大学 シラバス照会

 履修コード/科目名称  115801 / 刑法各論
 開講年度・期  2020年 通年  開講曜日・時限  水曜日 4時限
 単位数  4
 付記  ◎予
 主担当教員氏名(カナ)  原口 伸夫(ハラグチ ノブオ)
 副担当教員氏名(カナ)  
 授業概要 この授業では、刑法各論の解釈論を講義する。刑法は、どのような行為が犯罪となり(犯罪の成立要件)、それに対してどのような刑罰が科せられるのか(法律上の効果=刑罰)を規定する法律である。明治40年(1907年)に制定され、一部改正を繰り返しながらも100年以上にわたり使われている現行刑法典は、大きく分けると、犯罪と刑罰に関する一般的ルールである総則規定(刑法典第1編「総則」)と、殺人罪・窃盗罪・放火罪などの個々の犯罪の成立要件を規定する各則規定(刑法典第2編「罪」)からなっている。この授業では、このうちの後者(条文でいえば、刑法77条~264条)を対象とし、一つ一つの犯罪の規定が、どのような場合に適用され、また適用されないのかを検討対象とする。現代社会と犯罪のかかわりという観点を意識しながら、問題となる犯罪類型はどのような利益を保護しているのか、罪刑法定主義という刑法の基本的な考え方から(とくに法文の文理解釈の点から)無理のない解釈なのか、現在の社会の中で問題を解決するためにその犯罪類型は十分に機能しているのか等々を考えつつ、各犯罪類型を検討していきたいと思っています。
 到達目標(ねらい) この講義では、個々の犯罪類型の成立要件を正確に理解し、刑法各論で問題となる事例について、判例・通説に従った解決を導けるだけの知識を修得することを到達目標としている。そして、刑法各論の学修を通じて、社会に生起する諸問題を多面的・多角的に考察・解決する力を養っていきたい。本科目は、法学部の学位授与の方針DP5に特に関連が強く、DP3にも関連する。
 授業スケジュール
第 1 回
授業の計画・内容 「刑法各論」で勉強すること
準備学習
(予習・復習等)
シラバスをよく読んでその内容を確認すること。
教科書3-8頁を読んでおくこと。
90分
第 2 回
授業の計画・内容 保護法益による犯罪の分類1(国家的法益に対する罪・概説)
準備学習
(予習・復習等)
教科書435-440頁を読んでおくこと。 90分
第 3 回
授業の計画・内容 保護法益による犯罪の分類2(社会的法益に対する罪・概説)
準備学習
(予習・復習等)
教科書331-333頁を読んでおくこと。 90分
第 4 回
授業の計画・内容 保護法益による犯罪の分類3(個人的法益に対する罪・概説)
準備学習
(予習・復習等)
教科書11-13頁を読んでおくこと。 90分
第 5 回
授業の計画・内容 生命に対する罪1(人の死期と終期)
準備学習
(予習・復習等)
教科書14-23頁を読んでおくこと。 90分
第 6 回
授業の計画・内容 生命に対する罪2(殺人罪・自殺関与罪・堕胎罪)
準備学習
(予習・復習等)
教科書24-35頁、66-74頁を読んでおくこと。 90分
第 7 回
授業の計画・内容 身体に対する罪1(暴行・傷害の概念)
準備学習
(予習・復習等)
教科書36-42頁、45-47頁を読んでおくこと。 90分
第 8 回
授業の計画・内容 身体に対する罪2(同時傷害の特例、過失犯など)
準備学習
(予習・復習等)
教科書42-45頁、47-65頁を読んでおくこと。 90分
第 9 回
授業の計画・内容 生命・身体に対する罪(遺棄罪)
準備学習
(予習・復習等)
教科書75-84頁を読んでおくこと。 90分
第 10 回
授業の計画・内容 自由に対する罪(逮捕・監禁罪、脅迫罪・強要罪)
準備学習
(予習・復習等)
教科書87-128頁を読んでおくこと。 90分
第 11 回
授業の計画・内容 住居に侵入する罪(住居侵入罪)
準備学習
(予習・復習等)
教科書129-142頁を読んでおくこと。 90分
第 12 回
授業の計画・内容 名誉を侵害する罪
準備学習
(予習・復習等)
教科書145-170頁を読んでおくこと。 90分
第 13 回
授業の計画・内容 業務を侵害する罪
準備学習
(予習・復習等)
教科書173-182頁を読んでおくこと。 90分
第 14 回
授業の計画・内容 理解度の確認(前期末確認テスト)
準備学習
(予習・復習等)
前期の学修内容を復習しておくこと。 120分
第 15 回
授業の計画・内容 課題授業
準備学習
(予習・復習等)
教科書484-504頁を読んでおくこと。 90分
第 16 回
授業の計画・内容 財産に対する罪1(財産犯の全体像)
準備学習
(予習・復習等)
教科書185-190頁を読んでおくこと。 90分
第 17 回
授業の計画・内容 財産に対する罪2(財物の意義)
準備学習
(予習・復習等)
教科書190-196頁を読んでおくこと。 90分
第 18 回
授業の計画・内容 財産に対する罪3(占有の意義)
準備学習
(予習・復習等)
教科書205-213頁を読んでおくこと。 90分
第 19 回
授業の計画・内容 財産に対する罪4(窃盗罪の保護法益)
準備学習
(予習・復習等)
教科書197-204頁を読んでおくこと。 90分
第 20 回
授業の計画・内容 財産に対する罪5(不法領得の意思)
準備学習
(予習・復習等)
教科書213-217頁を読んでおくこと。 90分
第 21 回
授業の計画・内容 財産に対する罪6(不動産侵奪罪・親族相盗例)
準備学習
(予習・復習等)
教科書218-224頁を読んでおくこと。 90分
第 22 回
授業の計画・内容 財産に対する罪7(強盗罪)
準備学習
(予習・復習等)
教科書225-248頁を読んでおくこと。 90分
第 23 回
授業の計画・内容 財産に対する罪8(詐欺罪1)
準備学習
(予習・復習等)
教科書249-260頁を読んでおくこと。 90分
第 24 回
授業の計画・内容 財産に対する罪9(詐欺罪2)
準備学習
(予習・復習等)
教科書260-272頁を読んでおくこと。 90分
第 25 回
授業の計画・内容 財産に対する罪10(恐喝罪・横領罪・背任罪)
準備学習
(予習・復習等)
教科書273-306頁を読んでおくこと。 90分
第 26 回
授業の計画・内容 財産に対する罪11(盗品関与罪・毀棄隠匿罪)
準備学習
(予習・復習等)
教科書307-328頁を読んでおくこと。 90分
第 27 回
授業の計画・内容 社会的法益に対する罪(放火罪)
準備学習
(予習・復習等)
教科書343-356頁を読んでおくこと。 90分
第 28 回
授業の計画・内容 国家的法益に対する罪1(司法作用に対する罪)
準備学習
(予習・復習等)
教科書464-483頁を読んでおくこと。 90分
第 29 回
授業の計画・内容 国家的法益に対する罪(汚職の罪)
準備学習
(予習・復習等)
教科書484-504頁を読んでおくこと。 90分
第 30 回
授業の計画・内容 課題授業
準備学習
(予習・復習等)
教科書484-504頁を読んでおくこと。 90分
 履修上の留意点等 シラバス記載の事前学習を行ったうえで、講義に臨んでもらいたい。
配布資料など、YeStudyを利用するので、利用できるように登録しておくこと。
 成績評価の方法
50 % 試験
レポート
小テスト
30 % 平常点
20 %
前期末確認テスト



上記の「試験」は学年末の定期試験のことである。
上記の「平常点」の中に授業内で指示するレポート課題も含まれる。
 教科書/テキスト
書籍名 刑法各論講義(第5版)』
著者名 松宮孝明 出版年 2018 価格 3,850円
出版社 成文堂 ISBN 9784792352523
備考

 参考書
 図書館蔵書検索 図書館蔵書検索
井田良ほか『刑法ポケット判例集』(弘文堂、2019年)
井田良ほか編『刑法演習サブノート210問』(弘文堂、2020年出版予定)
山口厚・佐伯仁志編『刑法判例百選Ⅱ各論(第7版)』(有斐閣、2014年)
西田典之・山口厚・佐伯仁志編『刑法の争点』(有斐閣、2007年)
斎藤信治『刑法各論(第4版)』(有斐閣、2014年)
井田 良『講義刑法学・各論』(有斐閣、2016年)
西田典之『刑法各論(第7版)』(弘文堂、2018年)
 学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について 板書方法について意見があった。理解を深めるのに役立つような板書方法を工夫したい。
 関連リンク
 実務経験がある教員による授業科目
 アクティブラーニング型の授業科目