駒澤大学 シラバス照会

 履修コード/科目名称  127401 / 行政救済法
 開講年度・期  2020年 通年  開講曜日・時限  金曜日 3時限
 単位数  4
 付記  ◎予
 主担当教員氏名(カナ)  塩入 みほも(シオイリ ミホモ)
 副担当教員氏名(カナ)  
 授業概要 国家の公権力行使に対する国民の権利救済に関する法制度(=行政救済法)について講義します。
具体的には、国家補償制度としての損失補償及び国家賠償、行政争訟制度としての行政不服申立て及び行政訴訟の各法制度について学びます。
 到達目標(ねらい) 本講義の到達目標は、行政法総論において習得した理論的知識を基盤とし、国家と国民・住民との現実の法関係において活かせる、より実践的な法知識を習得すること、すなわち、将来において国民・住民としての権利利益を実現し、あるいは公権力により違法・不当に侵害された権利利益ないし法的地位を回復し、又は公権力の行使により被った損害を国家に補填させるべく、法的手続を以て国家に対峙し争いうるだけの十分な法的知識を習得することです。今後社会人として自立し、一国民・一住民としての権利・義務を自ら行使・履行していかなければならない諸君にとって、将来必ず役に立つ知識であるといえるでしょう。
 授業スケジュール
第 1 回
授業の計画・内容 行政救済法概説:救済法の領域、具体的制度の仕組み等
準備学習
(予習・復習等)
教科書等の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 2 回
授業の計画・内容 ・国家補償制度概説
・損失補償法(1)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 3 回
授業の計画・内容 ・損失補償法(2)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 4 回
授業の計画・内容 国家賠償法(1):沿革、概説、一条責任①(制度趣旨、要件解釈論1;国家責任の本質)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 5 回
授業の計画・内容 国家賠償法(2):一条責任②(要件解釈論2;「公権力の行使」概念、「公務員」概念、「職務を行うについて」の意義等)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 6 回
授業の計画・内容 国家賠償法(3):一条責任③(要件解釈論3;「過失」と「違法性」の要件解釈における判例・学説の議論、因果関係論等)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 7 回
授業の計画・内容 国家賠償法(4):二条責任①(制度趣旨、要件解釈論1;「公の営造物」概念、「設置・管理の瑕疵」の意義に関する議論、安全管理義務の概念)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 8 回
授業の計画・内容 国家賠償法(5):二条責任②(要件解釈論2;人工公物と自然公物における「瑕疵」判断基準の区別~水害事例~)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 9 回
授業の計画・内容 国家賠償法(6):三~六条の解釈
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 10 回
授業の計画・内容 行政不服申立制度(1):意義、特徴、「公権力の行使」と「処分」の概念、不服申立ての種類、要件、仕組み、手続原理等
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 11 回
授業の計画・内容 行政不服申立制度(2):裁決の種類・効果(却下と棄却の違い)、行政事件訴訟との関係(不服申立前置主義)、執行停止制度等
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 12 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(1):総説(意義、特徴、基本構造、行政事件と民事事件の区別基準等
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 13 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(2):行政訴訟の対象(「法律上の争訟」の概念、主観訴訟と客観訴訟、紛争成熟性、統治行為論等)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 14 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(3):行政事件訴訟の類型(抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟の概説)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 15 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(4):当事者訴訟各論
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 16 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(5):抗告訴訟の類型概説、「公権力の行使」と「処分」の意義、抗告訴訟の訴訟物、二段階審理構造(訴訟要件と本案要件の区別、却下と棄却の区別)等
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 17 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(6):処分及び裁決の取消訴訟(意義・機能、原処分主義、他の抗告訴訟との関係等)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 18 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(7):取消訴訟の訴訟要件論1~処分性
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 19 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(8):取消訴訟の訴訟要件論2~原告適格論①(「法律上の利益」の意義、名宛人論、第三者の原告適格等)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 20 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(9):取消訴訟の訴訟要件論3~原告適格論②(9条改正前後における判例の変化、最近の判例紹介)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 21 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(10):取消訴訟の訴訟要件論4~狭義の訴えの利益
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 22 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(11):取消訴訟の訴訟要件論5~被告適格
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 23 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(12):取消訴訟の訴訟要件論6~裁判管轄
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 24 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(13):取消訴訟の訴訟要件論7~出訴期間
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 25 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(14):不作為の違法確認訴訟、無効等確認訴訟
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 26 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(15):義務付け訴訟
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 27 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(16):差止訴訟
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 28 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(17):仮の権利保護(執行停止制度、仮の義務付け、仮の差止め)
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 29 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(18):理由の追加・差替え、本案審理の対象(訴訟物)、手続的違法と実体的違法、実質的証拠法則等
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
第 30 回
授業の計画・内容 行政訴訟法(19):本案判決の効力
準備学習
(予習・復習等)
教科書及び判例集の該当ページを事前に熟読してくること。
復習課題については、授業時に指示する。
60分
 履修上の留意点等 行政法の基礎知識を前提とするので、原則として「行政法総論」を履修済みであることが要求されます。努力次第では総論との並行履修も可能ですが、独学等により行政法総論の知識をある程度習得している者でない限り、相当の努力が必要となります。
なお、行政法は国家・地方公務員、警察官、行政書士等の各種国家試験の必須科目となっているので、これら国家試験の受験を志している学生のために、出題頻度の高い問題、論点、判例等については講義内でその都度指摘します。
 成績評価の方法
70 % 試験
10 % レポート
小テスト
20 % 平常点




履修者数が多い年度は前期末に授業内テストを実施し、成績評価の割合は定期試験40パーセント、前期授業内テスト30%、平常点20%、レポート10%とします。なお、レポートは課題授業の要否に応じで実施の有無を決定します。レポートを実施しない場合は、試験・テスト80%、平常点20%の割合で成績を評価します。
 教科書/テキスト
特定の教科書は使用しません。
初回講義時にお薦めの教科書を幾つか紹介しますので、公務員試験を受ける等、各自の学習目的や予備知識・能力等に合わせて選んでください。
 参考書
 図書館蔵書検索 図書館蔵書検索
六法及び別冊ジュリスト『行政判例百選Ⅱ[第7版]』(有斐閣、2017年) は必携です。
 学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について YeStudyを利用します。
 関連リンク
 実務経験がある教員による授業科目
 アクティブラーニング型の授業科目