駒澤大学 シラバス照会

 履修コード/科目名称  133751 / グローバルガバナンス論
 開講年度・期  2020年 後期  開講曜日・時限  木曜日 4時限
 単位数  2
 付記  ◎予
 主担当教員氏名(カナ)  西住 祐亮(ニシズミ ユウスケ)
 副担当教員氏名(カナ)  
 授業概要  グローバル化の進む21世紀の国際社会では、一国だけでは解決できない国境をまたぐ問題が増えている。こうした危機意識は、超大国たるアメリカでも共有されており、国際秩序の担い手として、諸問題への対応を主導すべきとの声が、一方で上がっている。しかし今日のアメリカでは、トランプ大統領に象徴されるごとく、国際社会に背を向けるような傾向も、もう一方で見られる。また、アメリカ主導の国際秩序に対しては、中国やロシアが挑戦するような動きも見せている。
 こうした流動的な国際情勢を念頭に、この授業では、アメリカ主導の国際秩序 (前半) と、国際社会が抱える諸問題 (後半) について考察する。具体的に、前半の授業では、アメリカが国際秩序の担い手となった歴史的経緯や、アメリカ主導の国際秩序に対する中国の動きなどに注目する。後半の授業では、外部勢力による選挙介入や、気候変動といった個別の問題に注目する。
 到達目標(ねらい) 国際社会が抱える諸問題の基礎について正しく理解する。また、こうした問題の理解を通して、グローバルガバナンスそのものへの関心・思慮を深める。
 授業スケジュール
第 1 回
授業の計画・内容 【イントロダクション】
全15回の授業スケジュールについて説明する。
準備学習
(予習・復習等)
講義の内容を振り返るのに加えて、できれば関係のある報道 (新聞記事など) に意欲的に触れること。 60分
第 2 回
授業の計画・内容 【アメリカ主導の国際秩序とは】
アメリカ主導の国際秩序の特徴と、アメリカが国際秩序の担い手となった経緯 (第二次世界大戦) について講義する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 3 回
授業の計画・内容 【冷戦期の国際秩序】
アメリカを中心とする西側陣営がソ連を中心とする東側陣営と対峙した冷戦期の国際秩序について講義する。また、同盟国 (日本など) の台頭が国際秩序に与えた影響にも注目する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 4 回
授業の計画・内容 【グローバル化する国際秩序】
冷戦の終結によってアメリカ主導の国際秩序がグローバル化した1990年代及び2000年代について講義する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 5 回
授業の計画・内容 【国際秩序に対するアメリカ国内からの反発】
国際秩序の担い手としての役割や、国際秩序そのものへの反発が強まる近年のアメリカ政治情勢について講義する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 6 回
授業の計画・内容 【国際秩序に対する中国の挑戦】
近年の米中関係について講義する。特に強大化する中国が、アメリカ主導の国際秩序に、いかなる課題を突きつけているのかについて講義する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 7 回
授業の計画・内容 【国際秩序に対するとロシアの挑戦】
近年の米露関係について講義する。特にプーチン政権下のロシアが、アメリカ主導の国際秩序に、いかなる課題を突きつけているのかについて講義する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 8 回
授業の計画・内容 【中間テスト】
前半の講義内容を踏まえて、中間テストを行う。
準備学習
(予習・復習等)
同上 90分
第 9 回
授業の計画・内容 【地域紛争、テロ】
国際社会が抱える地域紛争やテロの問題について講義する。特にアメリカが、こうした問題に対して、いかなる施策を講じているのかに注目する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 10 回
授業の計画・内容 【エコノミック・ステイト・クラフト】
経済的手段 (圧力) を通して政治目標を追求する「エコノミック・ステイト・クラフト」の問題について講義する。特に近年の米中が、この手法をどのように用いているのかに注目する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 11 回
授業の計画・内容 【民主主義、人権】
世界における民主主義と人権の問題について講義する。特に「民主主義の後退」や「権威主義の台頭」と呼ばれる近年の傾向に注目する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 12 回
授業の計画・内容 【選挙介入、サイバー攻撃、フェイク・ニュース】
選挙介入、サイバー攻撃、フェイク・ニュースなどの問題が、国際社会及び各国政治にいかなる影響を及ぼすのかについて講義する。特にロシアによる2016年アメリカ大統領選挙への介入問題に注目する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 13 回
授業の計画・内容 【気候変動】
気候変動の問題について講義する。特にアメリカ国内で、いかなる気候変動対策が議論されているのかに注目する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 14 回
授業の計画・内容 【まとめ】
これまでの講義の要点について確認する。
準備学習
(予習・復習等)
同上 60分
第 15 回
授業の計画・内容 【学期末小テスト】
これまでの講義内容を踏まえて、学期末小テストを行う。
準備学習
(予習・復習等)
同上 120分
 履修上の留意点等
 成績評価の方法
50 % 試験
レポート
30 % 小テスト
20 % 平常点





 教科書/テキスト
なし
 参考書
 図書館蔵書検索 図書館蔵書検索
久保文明 『アメリカ政治史』 有斐閣、2018年。
鈴木基史 『グローバル・ガバナンス論講義』 東京大学出版会、2017年。
 学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について 授業内容に対する質問や、授業スケジュール等への要望については、毎回配布する出席表 (ないしリアクション・ペーパー) を通して受け付ける。こうした質問や要望に対しては、次の授業の冒頭で、できる限り回答する。
 関連リンク
 実務経験がある教員による授業科目
 アクティブラーニング型の授業科目