駒澤大学 シラバス照会

 履修コード/科目名称  219151 / 経済学B
 開講年度・期  2020年 後期  開講曜日・時限  木曜日 5時限
 単位数  2
 付記  ◎予・〔現代経済と人間〕
 主担当教員氏名(カナ)  大嶋 健一(オオシマ ケンイチ)
 副担当教員氏名(カナ)  
 授業概要 後期経済学Bでは、国際経済学を構成する国際貿易や国際金融など国境を越えた様々な経済的事象を通じてマクロ・ミクロ経済学の基本的な考え方を学んでいきます。時に大きな国際経済問題が生じたときはそれを取り上げ、主な内容、今後の展開等について紹介していきます。昨年度は米中貿易戦争の動向、日韓経済対立、英国のEU離脱交渉などを、また、国内に目を向けて「安倍政権と日米貿易協定」などを取り上げました。今年も11月に米国大統領選挙が予定されています。この結果が国際経済に大きな影響を与えることは当然考えられるところです。
そのため、国際情勢の変化によっては、最新の動向を伝えるべく授業内容の一部を変更する場合があります。
授業では今まで聞いたこともない専門用語や略称が多く出てくるような印象を持たれるかもしれませんが、できるだけその言葉の内容・背景を簡明に説明していきます。授業では毎回レジュメを配布しますが、あわせてテキストも使います。
なお、前期経済学Aは日本経済論を中心に構成されています。
 到達目標(ねらい) 世界が抱える国際経済問題の多くが実は日本国内の経済問題となっていることがわかってくる。そしてそれが自分の生活に今後どのように影響してくるのか、それが見通せるような経済的知識・センスの獲得を目指します。なお、本科目は本学学位授与方針DP2に関連します。
 授業スケジュール
第 1 回
授業の計画・内容 授業の予定、世界の中で日本の立ち位置を見定める、環境と経済、日本経済を取り巻く諸課題、地球環境と経済、ドル/ 円レート転機となった「プラザ合意」
準備学習
(予習・復習等)
シラバスやYeStudy掲載のレジュメによって事前に授業内容の確認をしておく、復習として特にプラザ合意の内容について押さえておく、 90分
第 2 回
授業の計画・内容 貿易をするということは、貿易の歴史、リカードの比較優位、ヘクシャー=オリーンモデル、グラビティ(引力・重力)モデルなど国際貿易についての考え方
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、比較優位の考え方は特に重要、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 3 回
授業の計画・内容 第2回に引き続き、GATT、WTOなど国際貿易体制の基本原理、FTA、EPAなど地域経済統合の動向、TPP11、日米貿易協定、英国のEU離脱
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 4 回
授業の計画・内容 近年の国際貿易の現状、グローバル・バリューチェーン、日本の貿易構造の変化、直接投資とは、わが国の関税政策
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、特に日本の貿易構造の変化についてはよく復習しておく、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 5 回
授業の計画・内容 第4回に引き続き、米国トランプ政権の貿易に対する考え方と政権を支持する人々(象のカーブ)、米中貿易戦争の今、過去の日米貿易摩擦、いわゆる「前川リポート」とは、日本を取り巻く貿易事情
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 6 回
授業の計画・内容 国際収支とは、我が国の国際収支の動向、黒字と赤字という言葉、国際収支の中長期理論(発展段階説)、国際収支と投資・貯蓄(IS)バランス
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 7 回
授業の計画・内容 第6回に引き続き、対外資産負債残高、ブレトンウッズ体制(世界銀行及び国際通貨基金)の成立からニクソン・ショック、円高、通貨危機、LTCM破綻と日本の対応
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、特に国際金融の転換点となった「ニクソン・ショック」の内容は押さえておく、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 8 回
授業の計画・内容 外国為替市場とは、ロンドン、NY、東京各外国為替市場の特徴、為替レートの表示(ドル/円)と種類(名目・実質)、実効為替レート
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 9 回
授業の計画・内容 日米物価差と為替レート、購買力平価の考え方と意義、、ビックマック・レートとは、ドル/円相場(日本円の特徴)、
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、テキスト参照箇所の確認、購買力平価の意味について押さえておく、YeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 10 回
授業の計画・内容 第9回に引き続き、金利平価の考え方、金利裁定とは、為替相場の変動要因、「米国雇用統計」とは、成人年齢の引下げとFX取引
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、FX取引の意義について自分なりの考えをまとめておく、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 11 回
授業の計画・内容 貨幣の機能、基軸通貨としてのドル、米国の経常収支赤字とドルを持たされる構造、国際金融のトリレンマとは、タイ・バーツとトリレンマ原則、中国経済と人民元
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、特に国際金融のトリレンマは押さえておくこと、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 12 回
授業の計画・内容 第11回に引き続き、固定、変動など代表的な為替相場制の特徴、外貨準備、政府の為替介入とは、資本主義の発展と国際金融
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 13 回
授業の計画・内容 経済のグローバル化と日本政府(人は恩を忘れない)、外国人労働者受け入れ拡大、世界の移民・難民問題の動向、国(アルバニア)が破綻するとは
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 14 回
授業の計画・内容 第13回に引き続き、開発援助に対する考え方の変遷、日本のODAの動向、参議院ODA特別委員会の活動、SDGs(一国福祉政策からの脱却)、まとめ(生活の中に比較優位理論を使う、など)
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布したレジュメにより復習、テキスト参照箇所の確認及びYeStudy掲載の次回授業レジュメのチェック 60分
第 15 回
授業の計画・内容 課題授業
準備学習
(予習・復習等)
授業で配布した今までのレジュメ及びテキストによる総復習と定期試験範囲の内容確認 90分
 履修上の留意点等 この講義は経済学Aと一体のものとして構成していますので、時に前期授業の内容と関連付けて説明することもあります。そうしたことから履修にあたっては前期経済学Aも可能な限り履修されることを希望します。
なお、定期試験については、授業の中で説明しますが、配布するレジュメ及びテキストをどこまで読み込んでいるか、また授業中に指摘した事項を問うような内容にしたいと思っています。
 成績評価の方法
100 % 試験
レポート
小テスト
平常点





 教科書/テキスト
書籍名 日本経済入門
著者名 日経ビジネス編 出版年 2019 価格 2,750円
出版社 日経BP ISBN 978‐4‐296‐10500‐7
備考 前期経済学Aから引き続き使用します。
 参考書
 図書館蔵書検索 図書館蔵書検索
 学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について 前年度のアンケート結果に基づき、できるだけ平易な言葉で説明することを心掛けるとともに、次回の授業で使うレジュメを前もってYeStudyにアップロードして事前学習が可能となるよう努めます。また、国際経済情勢に関するタイムリーな内容の資料の提供に努めます。
 関連リンク 上記に記したように、この講義のレジュメはほぼ1週間前(可能ならばもっと前)に、また、時事的な配布資料はその都度YeStudyにアップロード(著作権の規定に係るものを除く)していきます。さらにレジュメや配布資料の訂正箇所、あるいは定期試験の説明を行う日などもすべてYeStudyに掲載していきます。各自登録してその内容を把握してください。
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