駒澤大学 シラバス照会

 履修コード/科目名称  343401 / 論理学 343402 / 科学方法論と現代論理
 開講年度・期  2020年 通年  開講曜日・時限  木曜日 6時限
 単位数  4
 付記  ◎予・〔科学方法論と現代論理〕
 主担当教員氏名(カナ)  佐藤 暁(サトウ アキラ)
 副担当教員氏名(カナ)  
 授業概要 「論理的」に思考し、表現する能力は、すべての学問の基本であるだけでなく、社会におけるあらゆる活動を円滑に行うために必須な技能でもあります。この授業では、論理とは何かということを、実践的なロジカルシンキング、形式的な論理学、哲学的な議論という三つの分野にまたがって多角的に学んでいきます。予備知識は必要ありません。授業内容は、講義形式で行いますが、基本的な事項の解説、練習問題、その解答・解説、という流れが中心になります。各人の理解度に合わせて授業をすすめていく予定です。
 到達目標(ねらい) 論理とは何かについて深い理解を得て、実際に論理的に思考し、表現する実践的な能力を身につける。命題論理、述語論理の初歩的な内容について理解し、簡単な練習問題が解けるようになる。完全性定理、非古典論理等、より高度な内容を理解するため必要となる知識を身につける。本科目の内容は「総合教育研究部・学士課程教育の方針」に基づく。
 授業スケジュール
第 1 回
授業の計画・内容 イントロ:論理とはなにか
準備学習
(予習・復習等)
教科書の導入部を読み、疑問点をまとめておく。 60分
第 2 回
授業の計画・内容 論理についての三つの立場
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(論理とは何かという問いが具体的にどのようなものなのか、「論理的」という語の日常的な用法の例示) 60分
第 3 回
授業の計画・内容 言語の性質としての論理
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(論理とは何かという問いに対する哲学史上の三つの立場の相違点と共通点、関係をまとめ) 60分
第 4 回
授業の計画・内容 論理と証明
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(論理を言語の性質としてみることの根拠、授業中に解いた問題がこれらの根拠とどういう関係にあるか) 60分
第 5 回
授業の計画・内容 人間のもっとも基本的な活動としての推論
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(論理と証明の関係、証明概念の哲学的特徴づけ) 60分
第 6 回
授業の計画・内容 演繹と帰納
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(推論とはそもそも何か、人間の行為という観点からの特徴づけ) 60分
第 7 回
授業の計画・内容 推論の記号化
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(演繹と帰納の相違の一般的特徴づけ、演繹と帰納の区別に関する練習問題の解答の解説を自分で行う) 60分
第 8 回
授業の計画・内容 真理関数1:言葉の意味とは何か
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(推論の記号化によって何が明らかとなるのかの一般的理解)、間違えた問題の解き直し 60分
第 9 回
授業の計画・内容 真理関数2:関数としての意味
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(言葉の意味とは何かという哲学的な問いの理解、および代表的な答えの列挙とその解説) 60分
第 10 回
授業の計画・内容 命題論理の意味論1:「かつ」と「~でない」の真理表
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(関数として意味を捉えることの眼目、真理関数という考え方) 60分
第 11 回
授業の計画・内容 命題論理の意味論2:「または」と「ならば」の真理表
準備学習
(予習・復習等)
「かつ」と「~でない」の真理表をその場で書けるように復習。授業中に解けなかった問題の解き直し。 60分
第 12 回
授業の計画・内容 命題論理の意味論3:トートロジーと矛盾
準備学習
(予習・復習等)
「または」と「ならば」の真理表をその場で書けるように復習。授業中に解けなかった問題の解き直し。 60分
第 13 回
授業の計画・内容 命題論理の意味論4:論理的な推論とトートロジー
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(トートロジーと矛盾式の一般的理解)、トートロジーと矛盾式の判別問題のうち、解けなかったものの解き直し 60分
第 14 回
授業の計画・内容 日本語の推論を論理学の言語へ翻訳する
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(論理的な推論とトートロジーの関係の一般的特徴づけ)、論理的な推論とトートロジーの相互書き換えについて解けなかった問題の解き直し 60分
第 15 回
授業の計画・内容 理解度の確認
準備学習
(予習・復習等)
授業内で解いた日本語の推論から命題論理の論理式への書き換え問題のうち、自分が解けなかったものを解きなおす、自分で解答の解説を作る 60分
第 16 回
授業の計画・内容 公理系とはなにか
準備学習
(予習・復習等)
前期で扱った内容に関して、テストでわからなかった問題を解き直し、復習する。 60分
第 17 回
授業の計画・内容 命題論理の公理系(サンプル1)
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(公理系についての一般的特徴づけ、公理系とそうでないものの区別) 60分
第 18 回
授業の計画・内容 命題論理の公理系(サンプル2)
準備学習
(予習・復習等)
前回の授業で扱った公理系のサンプル1を用いて、授業中に解けなかった問題、追加された問題を解き、解答解説を自分で作る 60分
第 19 回
授業の計画・内容 命題論理の自然演繹1:「かつ」の導入と除去
準備学習
(予習・復習等)
前回の授業で扱った公理系のサンプル2を用いて、授業中に解けなかった問題、追加された問題を解き、解答解説を自分で作る 60分
第 20 回
授業の計画・内容 命題論理の自然演繹2:「ならば」の導入と除去
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(自然演繹のほかの公理系との違い、特徴づけ、導入則と除去則の関係)、「かつ」についての練習問題の解き直し 60分
第 21 回
授業の計画・内容 命題論理の自然演繹3:「~でない」の導入と除去
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(仮定という考え方の自然演繹における特徴づけ)、「ならば」についての練習問題の解き直し 60分
第 22 回
授業の計画・内容 命題論理の自然演繹4:「または」の導入と除去
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(否定、矛盾という考え方の自然演繹における特徴づけ)、「~でない」について練習問題の解き直し 60分
第 23 回
授業の計画・内容 命題論理の自然演繹5:総合問題
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(選言という考え方の自然演繹における特徴づけ)、「または」についての練習問題の解き直し、追加問題 60分
第 24 回
授業の計画・内容 命題論理の自然演繹6:日本語の推論を自然演繹に翻訳する
準備学習
(予習・復習等)
授業中に解けなかった問題の解き直しと、解答解説の作成 60分
第 25 回
授業の計画・内容 伝統的論理学の基礎
準備学習
(予習・復習等)
日本語の推論の自然演繹への証明図への書き直しについて、授業で解けなかった問題の解き直し、これまで授業で扱った日本語の推論の書き直し 60分
第 26 回
授業の計画・内容 伝統的論理学と述語論理の違い
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(伝統的論理学の基本的な前提と、そこから具体的な体系が導き出されてくる過程の理解) 60分
第 27 回
授業の計画・内容 述語論理の意味論の基本的な考え方
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(伝統的論理学と述語論理における言語観の相違、表現できる推論の範囲の相違) 60分
第 28 回
授業の計画・内容 述語論理の自然演繹1:全称量化
準備学習
(予習・復習等)
前回の内容をノートにまとめ、整理する(述語論理の意味論の基本的な考え方、具体的なモデルのイメージ) 60分
第 29 回
授業の計画・内容 述語論理の自然演繹2:存在量化
準備学習
(予習・復習等)
述語論理の自然演繹における全称量化子の基本的な用法を、授業中にあげたものと追加された練習問題を通して理解 60分
第 30 回
授業の計画・内容 まとめと理解度の確認
準備学習
(予習・復習等)
述語論理の自然演繹における存在量化子の基本的な用法を、授業中にあげたものと追加された練習問題を通して理解 60分
 履修上の留意点等
 成績評価の方法
80 % 試験
20 % レポート
小テスト
平常点




前期と後期でそれぞれ試験を行います。二回のこの試験を受けていることが、単位取得の必要条件になります。また、授業内に1~2回小レポートを出す予定です。
 教科書/テキスト
野矢茂樹『論理学』東京大学出版会
 参考書
 図書館蔵書検索 図書館蔵書検索
授業内で適宜指定します。
 学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について ひとりひとりの習熟度により合わせた対応を目指します。
 関連リンク
 実務経験がある教員による授業科目
 アクティブラーニング型の授業科目