授業概要 |
近世において、江戸は日本の首府、総城下町となったが、御府内といわれる江戸の町だけで存続し得たのではなく、それをとりまく江戸周辺の村々が、物・人・土地を江戸や江戸城に供給し補完することによって機能することができた。また、江戸周辺地域の村々も江戸と結びつくことによって他には見られない固有の展開を見せた。そして、江戸は、多様な武家と町人・百姓が混在する都市となった。
この江戸の社会の様子を弘前藩が作成した江戸藩邸の記録「弘前藩庁日記(江戸)」から読み解く。 |
到達目標(ねらい) |
本講義では、江戸の藩邸の記録「弘前藩庁日記(江戸)」をテキストにして、江戸・江戸周辺地域社会について考えることを目的とするとともに、古文書を読む力、正確な解読力をつけることを目的とする。 |
授業スケジュール |
「弘前藩庁日記(江戸)」を講読する。まず、近世文書の読み方についての指導からはじめ、さらに講読した記事の内容について解説し、あるいは受講生に調べてもらう。予習してくることを前提に授業を進める。
第1回 授業についてのガイダンス
第2回 弘前藩の江戸屋敷と本所深川地域についての概説
第3回 藩日記と日記役について
第4回~第28回 享保期「弘前藩庁日記(江戸)」の講読と解説
なお、進度は受講者に合わせる。
また、10月初め頃に4日間程度、授業の一環として長野県佐久市において史料調査実習(合宿)を行う(第29・30回分、課題授業として実施)。必ず参加すること。 |
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履修上の留意点等 |
史料調査実習は必ず参加すること、課題授業として実施する。 |
成績評価の方法 |
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教科書/テキスト |
教科書はなし。テキスト「弘前藩庁日記(江戸)」は講読対象部分をコピーして配布する。 |
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参考書
図書館蔵書検索
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中野達哉『江戸の武家社会と百姓・町人』(岩田書院 2014年) |
学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について |
大学院科目のため対象外。 |
関連リンク |
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実務経験がある教員による授業科目 |
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アクティブラーニング型の授業科目 |
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