駒澤大学 シラバス照会

 履修コード/科目名称  016901 / 児童文学
 開講年度・期  2016年 通年  開講曜日・時限  木曜日 4時限
 単位数  4
 付記  ◎予
 主担当教員氏名(カナ)  牧野 節子(マキノ セツコ)
 副担当教員氏名(カナ)  
 授業概要 児童文学の古今の名作の魅力にせまる。
児童文学とはどんなものか、どんなジャンルがあるか、どんな作品が書かれてきたか、いろいろな作品にふれるとともに、児童文学の変遷についても学ぶ。
また、映画化された作品の鑑賞や、パロディの考察など、さまざまな切り口から原作をながめ、作品を描いた作家の背景も探る。
 到達目標(ねらい) 児童文学についての幅広い知識を習得し、その楽しさ、おもしろさ、奥深さを理解し、文学作品の深い味わい方を獲得する。
 授業スケジュール
第 1 回 授業内容と進め方の説明
=前期=児童文学の全体像をつかむ
児童文学とはなにか
*アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ『星の王子さま』
第 2 回 ジャンルとグレード 
*児童文学のさまざまなジャンルについて
*作品と読者対象年齢について
第 3 回 日本の児童文学の創世記
*巌谷小波 *三輪弘忠
*童謡童話雑誌『赤い鳥』掲載の
  芥川龍之介の作品  宇野千代の作品など
第 4 回 外国の児童文学について
*翻訳文学の読み方 楽しみ方
*映画化作品の観方 楽しみ方
*ロアルド・ダール『チョコレート工場の秘密』
*ティム・バートン監督『チャーリーとチョコレート工場』
*メル・スチュアート監督『夢のチョコレート工場』
第 5 回 時代背景と登場人物の関係その1
*小川未明『野薔薇』
*魚住直子『ハッピーコール』
第 6 回 時代背景と登場人物の関係その2
*F・H・バーネット『秘密の花園』
*アニエスカ・ホランド監督『秘密の花園』
第 7 回 絵本その1
*マイク・セーラー『ぼちぼちいこか』
*西内ミナミ『ぐるんぱのようちえん』
*M・B・ゴフスタイン『おばあちゃんのはこぶね』
*エドワード・ゴーリー『ギャシュリークラムのちびっこたち』など
第 8 回 絵本その2
*ドン・フリーマン『くまのコールテンくん』
*レイモンド・ブリッグズ『スノーマン』
*シェル・シルヴァスタイン『おおきな木』など
第 9 回 ファンタジーその1
*イギリスの代表的なファンタジーとその時代背景
*ジェームズ・M・パリ『ピーター・パン』
*P・L・トラヴァース『風にのってきたメアリー・ポピンズ』
第 10 回 ファンタジーその2
*『ハリー・ポッターとJ・K・ローリング~そして魔法はかけられた』
第 11 回 ミステリー
*アーサー・コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの冒険』
第 12 回 YA(ヤングアダルト)その1
*森絵都『アーモンド入りチョコレートのワルツ』
第 13 回 YAその2
*ルイス・サッカー『穴』
*アンドリュー・デイビス監督『穴』
第 14 回 NF(ノンフィクション)と少年詩
*国松俊英の作品
*まど・みちおの作品
*はたちよしこの作品
第 15 回 前期のまとめ
*レポート提出
第 16 回 =後期=ひとりの作家を掘りさげていくおもしろさ
*時代で作家を読む
*テーマで作家を読む
*背景で作家を読む
宮沢賢治その1
*神山征二郎監督 新藤兼人脚本『宮澤賢治―その愛―』
第 17 回 宮沢賢治その2
*『虔十公園林』
*『月夜のでんしんばしら』
*道尾秀介『シャドウ』、野村美月『゛文学少女゛と慟哭の巡礼者』のなかでの賢治
第 18 回 ジャン・ジオノ
*『木を植えた男』
第 19 回 ルーマー・ゴッデン
*『ねずみ女房』
*『人形の家』
第 20 回 アレックス・シアラー
*『青空のむこう』
*『魔法があるなら』
第 21 回 新美南吉
*『うた時計』
*幼年童話『去年の木』『ひとつの火』『でんでんむしのかなしみ』
第 22 回 小川未明
*『金の輪』
*『飴チョコの天使』
*童話作家宣言
第 23 回 ロアルド・ダールその1
*『おばけ桃の冒険』
*ヘンリー・セリック監督『ジャイアント・ピーチ』
*ダールの伝記あれこれ
第 24 回 ロアルド・ダールその2
*『マチルダは小さな大天才』
*『南から来た男』
*『ダールのへそ曲がり昔ばなし』
第 25 回 武井武雄
*「童画」という言葉
*『コドモノクニ』掲載作品いろいろ
*『おもちゃ箱』
第 26 回 ジャクリーン・ウィルソン
*『トレイシー・ビーカー物語 おとぎ話は大きらい』
*ジェフ・キニー『グレッグのダメ日記』
*トール・フロイデンタール監督『グレッグのダメ日記』
第 27 回 佐野洋子
*『おぼえていろよおおきな木』 
*『私が妹だったとき』
丘修三
*『ウソがいっぱい』
第 28 回 美しきものたち
*江國香織 『草之丞の話』
*山下明生『ごくらくちょうちょ』
*ノーマン・ロックウェル『ウィリーはとくべつ』
*エロール・ル・カイン『グリム童話 おどる12人のおひめさま』
第 29 回 レイ・ブラッドベリ
*『みずうみ』
*『華氏451度』
*フランソワ・トリュフォー監督『華氏451』
文学の未来を思う
第 30 回 一年のまとめ
*レポート提出
 準備学習  前回の授業内容の復習。
 履修上の留意点等  授業で紹介する作品を多く読むこと。
 成績評価の方法
試験
40 % レポート
小テスト
30 % 平常点
30 %
授業中に時々、その場で書ける短い課題を出す。その提出状況。




 教科書/テキスト  使用しない。適宜プリントを配布する。
 参考書
 図書館蔵書検索 図書館蔵書検索
 学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について 授業では映像も活用するが、その意図と意味が理解できていない学生が数名いることがアンケートでわかった。そこで今年度は、その説明をより丁寧に、また幾度か繰り返しする予定だ。そのため、すぐ理解できる学生には、説明が少々くどい印象になるかとも思うが、その点はご了解願いたい。
 関連リンク