授業概要 |
シルクロードの十字路アフガニスタンとペルシアを中心に東西美術工芸の交流を考えることを目的とする。古代から東西交流の要衝として栄えたアフガニスタンは、1979年の旧ソ連軍侵攻に続く内戦のため荒廃し、その貴重な遺跡や遺宝は破壊され、また行方不明となった。今年は4月から6月まで上野・東京国立博物館で一時行方不明になっていたアフガニスタン遺宝が出品される「黄金のアフガニスタン展」が開催されるので、受講生はこの展覧会に必ず行って欲しい。前期はこの展覧会の内容に沿ってアフガニスタン芸術を学んでいく。また後期は、西アジア芸術をリードしてきた古代ペルシアの装飾性の高い美術を時代に沿って見ていく。年間を通して美術館や美術展の情報を提供し、美術展カタログ(図録)の魅力についても考えてみたいと思う。 |
到達目標(ねらい) |
シルクロード美術の理解とともに、美術館・博物館見学のマナー、展覧会カタログの活用の仕方など、美術鑑賞の知識を習得することを目標とする。 |
授業スケジュール |
第 1 回 |
西域美術史の授業について 美術館とカタログ(図録)の活用の仕方
|
第 2 回 |
東京国立博物館「黄金のアフガニスタン展」について
アフガニスタンの歴史と美術概説
|
第 3 回 |
ティリア・テぺの黄金遺宝
|
第 4 回 |
バクトリアのギリシア都市アイ・ハヌム(1) DVD
|
第 5 回 |
バクトリアのギリシア都市アイ・ハヌム(2)
|
第 6 回 |
クシャーン王朝とべグラム
|
第 7 回 |
東西美術の宝庫 べグラム遺宝
|
第 8 回 |
失われたバーミヤンの大仏と壁画(1)
|
第 9 回 |
失われたバーミヤンの大仏と壁画(2)
|
第 10 回 |
青い宝石ラピスラズリの東西交流
|
第 11 回 |
ハッダ 西方文化と仏教の出会い
|
第 12 回 |
フォンドキスタンの華麗な仏教芸術
|
第 13 回 |
ガンダーラの彫刻
|
第 14 回 |
ガンダーラ芸術の文様
|
第 15 回 |
アフガニスタン芸術のまとめ 前期試験
|
第 16 回 |
後期の授業について ペルシアについて
|
第 17 回 |
ペルシアとその美術
|
第 18 回 |
彩文土器の動物たち
|
第 19 回 |
ルリスタンブロンズの不思議な造形
|
第 20 回 |
メディア王国からアケメネス朝ペルシアへ
|
第 21 回 |
アケメネス朝ペルシアの芸術(1) ペルセポリスの芸術
|
第 22 回 |
アケメネス朝ペルシアの芸術(2) 王墓と工芸品
|
第 23 回 |
パルティアの芸術
|
第 24 回 |
ササン朝ペルシアの芸術(1) 王と彫刻
|
第 25 回 |
ササン朝ペルシアの芸術(2) 工芸と文様
|
第 26 回 |
ソグドの芸術(1) ササン朝ペルシアとソグド民族
|
第 27 回 |
ソグドの芸術(2) ソグドの葬具
|
第 28 回 |
イスラムの芸術(1)
|
第 29 回 |
イスラムの芸術(2)
|
第 30 回 |
ペルシア芸術のまとめ 後期試験
|
|
準備学習 |
本年4月12日から6月19日まで上野・東京国立博物館で開催される「黄金のアフガニスタン展」を観に行くこと。前期はテキストとともに、この展覧会の内容に沿って講義する。 |
履修上の留意点等 |
・前期レポートは「黄金のアフガニスタン展」の見学レポートとする。
・レポートの提出期日を厳守すること。 |
成績評価の方法 |
40 % |
試験 |
40 % |
レポート |
|
小テスト |
20 % |
平常点 |
|
|
|
|
|
|
|
|
試験は前期・後期の最後に実施、レポートは年2回出題する。
|
|
教科書/テキスト |
松平美和子著 『シルクロード美術鑑賞への誘い』 芙蓉書房出版 2800円 ISBN 978-4-8295-0401-7 |
参考書
図書館蔵書検索
|
松平美和子編 『シルクロード美術展カタログ内容総覧』 芙蓉書房出版 |
学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について |
パワーポイントで多くの画像を使うため、一つの画像を映す時間が短くなりがちなので、一画面ずつゆっくり映し説明していきたい。 |
関連リンク |
|