駒沢大学陸上部、箱根駅伝34回目の出場にして、初の総合優勝なる。 しかも、往路・復路とも制しての完全制覇、見事でした。 おめでとうございます。そして、感動をありがとうございました。 |
往路 | 上位3校の各中継点通過タイムと通過順位
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復路 |
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1-3区、伏兵法政の驚異的頑張り。駒大は、最大の敵順天堂と、熾烈な秒差の2位争い。4区でトップにたった順天堂、一方3位に落ちた駒大。往路優勝は、持っていかれたと思われたが。5区山登りで、1年生松下選手が見事な力走で順天をとらえた。一度は、後ろからきた東海大に抜かれたが、歯を食いしばって喰らいつく。最後は抜き返して、往路2連覇の立役者に。 復路の駒大、6区では中央に追い上げられるも、大西選手は区間2位でしっかりトップをキープ。7区揖斐選手は、区間記録に迫る快走で、2位以下との差を2分以上広げる。順天との差は、4分以上に。 これで勝負あったかに見えたが・・・、さすがにディフェンディングチャンピオンの順天堂。8区で奥田選手が激走して、駒大との差を一気に3分も縮めて、1分20秒差と迫ってきた。 しかし、順天堂の追い上げもここまで。駒大9区はエース西田選手、予定通り(?)の区間新で、追いすがる順天復路のエース入船選手を1分以上突き放す。さらに、最終10区でも、高橋選手が区間新の完璧な仕上げをして、初の完全制覇が達成されました。 昨年は、9区・10区で区間新を出した順天堂に逆転を許してしまった駒大。しかし、同じ轍は踏まない。昨年作られたこれらの区間記録を、ともに駒大の2選手が塗り替えてしまいました。これで、昨年の4区藤田敦史選手と合わせて、3つの区間記録を駒大の選手が保持することに。すばらしいですね。 |
往路 |
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復路 |
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※ グレー部分は4年生が出場した区間。駒大は、4年以外のメンバー7名は、すべて1,2年生。 |
駒大は、復路3区間で区間賞を奪い、しかも、うち2つは区間新。平均順位でも、
3.4位と安定感は一番。 順天堂、中央も区間賞は2つずつ奪ったが、区間12位というのも1区間ずつあった。 |
各選手持ちタイムに基づく計算 各区登録選手の1万mベストタイム
ちなみに、昨年は、両校の平均持ちタイムでは、今年とさほど変わらないのに、 4つの区間で駒大が順天堂を下回っていた。 (順天堂を最大の敵とは見ていなかったためか・・・) つまり、今年の駒大のオーダーは、順天堂対策として、実に見事に組まれていたということ。 そして、実際の結果でも、4区と8区を除く8区間で、同タイムか駒大の選手の方が速かった。 注) 駒大1区の選手は、1万mの記録が箱根駅伝記録速報サイトに掲載されていなかったので、 駒澤大学公式サイトの選手紹介ページ掲載の、ハーフマラソンの記録を元に推定。
昨年の駒大は、往路により大きなウエイトを置いた布陣で臨んだが、 復路に強い選手を温存していた順天堂に逆転を許してしまった。 今年は駒大も、順天堂と同じ程度に、往・復のバランスをとった。
往路の5区山登りと復路の6区山下りの差が少なくとも10数分。 選手の力が同等なら、タイム的には、上のように往路>復路になるのが普通のはず。 しかし、昨年の駒大は、往路 332分に対し復路 340分と、 復路が8分近くも余計にかかっており、いかに往路重視の布陣だったかが分かる。 今年は、往路で昨年より、わずかながらタイムを落としたものの、 エースを配した復路では10分以上上回り、総合でも9分以上の短縮。 往路復路とも昨年とほとんど同じタイムだった順天堂に、4分以上の大差をつけた。 大エースの藤田選手が卒業して、少し心配していたけれど、 新エースと、進境著しい1,2年生選手達の結束した総合力が、 藤田選手の抜けた穴を補って余りあることを実証したレースでした。
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