第75回 箱根駅伝の結果
2000.01.04 T.Takai
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 駒沢大学陸上部、箱根駅伝34回目の出場にして、初の総合優勝なる。
しかも、往路・復路とも制しての完全制覇、見事でした。
おめでとうございます。そして、感動をありがとうございました。

記録

 以下では、今年の結果をまとめてみました。
箱根駅伝記録速報サイトの生データを加工してあります。

ゼミ生大高君の分析「箱根駅伝の魅力に迫る」はこちら
昨年の「第75回箱根駅伝の結果」はこちら


往路 上位3校の各中継点通過タイムと通過順位
大学 駒澤 順天堂 中央
通過タイム 順位 通過タイム 順位 通過タイム 順位
1 01:03:44 2 01:03:44 2 01:03:46 4
2 02:12:35 2 02:12:35 2 02:14:59 9
3 03:17:20 3 03:17:55 4 03:19:39 6
4 04:21:38 3 04:20:09 1 04:23:47 8
5 05:33:40 1 05:35:39 5 05:35:23 4
復路
 区  通過タイム 順位 通過タイム 順位 通過タイム 順位
6 06:33:03 1 06:35:11 3 06:33:58 2
7 07:36:15 1 07:40:34 3 07:38:44 2
8 08:43:51 1 08:45:11 2 08:45:11 2
9 09:52:51 1 09:55:22 2 09:56:33 3
10 11:03:17 1 11:07:35 2 11:09:58 3

 1-3区、伏兵法政の驚異的頑張り。駒大は、最大の敵順天堂と、熾烈な秒差の2位争い。4区でトップにたった順天堂、一方3位に落ちた駒大。往路優勝は、持っていかれたと思われたが。5区山登りで、1年生松下選手が見事な力走で順天をとらえた。一度は、後ろからきた東海大に抜かれたが、歯を食いしばって喰らいつく。最後は抜き返して、往路2連覇の立役者に。
 復路の駒大、6区では中央に追い上げられるも、大西選手は区間2位でしっかりトップをキープ。7区揖斐選手は、区間記録に迫る快走で、2位以下との差を2分以上広げる。順天との差は、4分以上に。
 これで勝負あったかに見えたが・・・、さすがにディフェンディングチャンピオンの順天堂。8区で奥田選手が激走して、駒大との差を一気に3分も縮めて、1分20秒差と迫ってきた。
 しかし、順天堂の追い上げもここまで。駒大9区はエース西田選手、予定通り(?)の区間新で、追いすがる順天復路のエース入船選手を1分以上突き放す。さらに、最終10区でも、高橋選手が区間新の完璧な仕上げをして、初の完全制覇が達成されました。

 昨年は、9区・10区で区間新を出した順天堂に逆転を許してしまった駒大。しかし、同じ轍は踏まない。昨年作られたこれらの区間記録を、ともに駒大の2選手が塗り替えてしまいました。これで、昨年の4区藤田敦史選手と合わせて、3つの区間記録を駒大の選手が保持することに。すばらしいですね。

上位3校の各区間タイムと区間順位
往路
大学 駒澤 順天堂 中央
区間タイム 順位 区間タイム 順位 区間タイム 順位
1 01:03:44 2 01:03:44 2 01:03:46 4
2 01:08:51 2 01:08:51 2 01:11:13 12
3 01:04:45 6 01:05:20 8 01:04:40 4
4 01:04:18 8 01:02:14 1 01:04:08 7
5 01:12:02 4 01:15:30 12 01:11:36 1
復路
 区  区間タイム 順位 区間タイム 順位 区間タイム 順位
6 00:59:23 2 00:59:32 3 00:58:35 1
7 01:03:12 1 01:05:23 3 01:05:23 2
8 01:07:36 7 01:04:37 1 01:06:27 2
9 01:09:00 1 01:10:11 2 01:11:22 4
10 01:10:26 1 01:12:13 3 01:13:25 8
※ グレー部分は4年生が出場した区間。駒大は、4年以外のメンバー7名は、すべて1,2年生。

 駒大は、復路3区間で区間賞を奪い、しかも、うち2つは区間新。平均順位でも、 3.4位と安定感は一番。
順天堂、中央も区間賞は2つずつ奪ったが、区間12位というのも1区間ずつあった。

レースの経過
タイム差グラフ


各選手持ちタイムに基づく計算
各区登録選手の1万mベストタイム
 区   Km   駒澤   順天堂  中央
1 21.3 注) 28'55"50 29'28"16 29'18"30
2 23.0 28'35"80 28'44"51 29'45"80
3 21.3 29'15"00 30'28"02 29'24"80
4 20.9 29'23"60 29'41"10 29'17"50
5 20.7 29'13"60 30'25"60 29'23"40
6 20.7 28'45"33 29'09"40 29'42"60
7 21.2 29'08"20 29'40"62 29'17"30
8 21.3 29'02"00 29'43"24 29'24"60
9 23.0 28'41"60 28'52"38 29'35"30
10 23.0 29'21"70 29'40"00 29'49"10
  平均 29'02"23 29'35"30 29'30"87
※ 選手の持ちタイムでは、すべての区間で駒大が順天堂を上回っている。
ちなみに、昨年は、両校の平均持ちタイムでは、今年とさほど変わらないのに、
4つの区間で駒大が順天堂を下回っていた。
(順天堂を最大の敵とは見ていなかったためか・・・)

つまり、今年の駒大のオーダーは、順天堂対策として、実に見事に組まれていたということ。
そして、実際の結果でも、4区と8区を除く8区間で、同タイムか駒大の選手の方が速かった。

注) 駒大1区の選手は、1万mの記録が箱根駅伝記録速報サイトに掲載されていなかったので、
駒澤大学公式サイトの選手紹介ページ掲載の、ハーフマラソンの記録を元に推定。


1万mベストのペース×区間距離でのタイム計算値(分)
区分 駒澤 順天堂 中央
往路 311.03 317.85 315.58
復路 317.28 321.74 323.48
総合 628.30 639.60 639.06
※ 各校とも、先行逃げ切り狙いで、往路に持ちタイムの良い選手を起用する傾向がある。
昨年の駒大は、往路により大きなウエイトを置いた布陣で臨んだが、
復路に強い選手を温存していた順天堂に逆転を許してしまった。
今年は駒大も、順天堂と同じ程度に、往・復のバランスをとった。

実際にかかったタイム(分)
区分 駒澤 順天堂 中央
往路 333.67 335.65 335.38
復路 329.62 331.93 334.58
総合 663.28 667.58 669.97
※ 復路の方が2Kmほど距離は長いけれど、
往路の5区山登りと復路の6区山下りの差が少なくとも10数分。
選手の力が同等なら、タイム的には、上のように往路>復路になるのが普通のはず。

しかし、昨年の駒大は、往路 332分に対し復路 340分と、
復路が8分近くも余計にかかっており、いかに往路重視の布陣だったかが分かる。

今年は、往路で昨年より、わずかながらタイムを落としたものの、
エースを配した復路では10分以上上回り、総合でも9分以上の短縮。
往路復路とも昨年とほとんど同じタイムだった順天堂に、4分以上の大差をつけた。

大エースの藤田選手が卒業して、少し心配していたけれど、
新エースと、進境著しい1,2年生選手達の結束した総合力が、
藤田選手の抜けた穴を補って余りあることを実証したレースでした。


 駒大のレース運び、往路は、ライバル順天の他、法政、東海、帝京など伏兵の
頑張りもあって大混戦でしたが・・・、5区山登りでトップに立った1年生松下選手が、
追い上げてきた東海大を振り切り、頭ひとつ抜け出して往路優勝を獲ったのが大
きかった。

 そして、復路では圧倒的な強さを見せつけました。順天堂に逆転を許した昨年
の轍を踏まぬよう、9区にエース西田選手を温存するなど、復路重視のオーダー
をとったことがズバリ的中。
 駒大は、復路で3つの区間賞、うち2つが区間新と、ほぼ完璧な仕上げ。
百戦錬磨の沢木監督率いる「逆転の順天」に、つけ入る隙を与えませんでした。

 4強と言われた今年の箱根駅伝。逆にいえば、大本命なき戦国時代。
実際、蓋を開けてみれば、2強の神大・山梨の大苦戦、東海・帝京・法政など伏
兵の活躍、中央・早稲田といった古豪の復活、と徐々に勢力地図も塗変えられい
るようにも見えます。

 そのなかにあって駒大は、総合力で他校を一歩リードしていることを示しました。
しかも、今回10人のメンバー中、7名が1・2年生という若いチームです。これから
ますます強くなることでしょう。
 この記念すべき2000年の初制覇が、駒大黄金時代の幕開けだったと言われ
るよう、21世紀も走りつづけてください。心より応援しています。


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