数学特論4

結び目理論

講義概要:
位相幾何学(トポロジー)は位置(=位)と形(=相)を扱う幾何学です。 形は多様体論として、位置は結び目理論として研究されています。 結び目は、様々な数学的手法で研究されていますが、本講義では、基本群とホモロジー群を必要とせず、ザイフェルト行列からアレキサンダー多項式を導入する方法で結び目の不変量を構成します。
授業の到達目標:
結び目の古典的不変量を理解すること。また、結び目からザイフェルト行列を作り、アレキサンダー多項式を計算できるようになること。 最終的に、様々な結び目の古典的不変量を、アレキサンダー多項式等から評価できるようになることが目標です。
事前・事後学習の内容:
予備知識としては線形代数(行列式等)と位相空間(同相写像等)になります。
授業計画:
  1. 第1回 結び目理論の基礎概念 結び目の同値関係について学びます。また、結び目の半群、結び目のコボルディズム群について学びます。
  2. 第2回 結び目のリスト、結び目理論の基本問題 結び目の正則表示と表について学びます。また、結び目の大域的問題、及び、局所的問題について学びます。
  3. 第3回 結び目の古典的不変量 ライデマイスター移動について学びます。最小交点数、橋数、解消数、絡み数、彩色数について学びます。
  4. 第4回 ザイフェルト行列 ザイフェルト曲面、結び目の種数、ザイフェルト行列、S同値について学びます。
  5. 第5回 演習 これまで学んだことについて、問題を解いて、理解を深めます。
  6. 第6回 ザイフェルト行列とその不変量 アレキサンダー多項式、及び、コンウェイ多項式を学びます。また、アレキサンダー多項式の基本的性質、結び目の符号数について学びます。
  7. 第7回 演習 これまで学んだことについて、問題を解いて、理解を深めます。
  8. 第8回 トーラス結び目 トーラス結び目を分類します。また、トーラス結び目の不変量について調べます。
  9. 第9回 結び目から多様体をつくる デーン手術、結び目の巡回被覆空間、アレキサンダーの定理について学びます。
  10. 第10回 タングルと2‐橋結び目 有理タングル、2橋結び目について学びます。
  11. 第11回 組み紐の理論 ブレイド、ブレイド群について学びます。また、結び目とブレイドの関係、及び、ブレイド指数について学びます。
  12. 第12回 新しい結び目の不変量 ジョーンズ多項式について学びます。また、スケイン不変量、及び、カウフマン多項式について学びます。
  13. 第13回 演習 これまで学んだことについて、問題を解いて、理解を深めます。
  14. 第14回 テスト これまで学んだことについて、テストをします。
教科書:
『結び目理論とその応用』村杉邦男 著(日本評論社)
参考書:
『結び目の数学』C.アダムス(原著) 金信泰造(翻訳)(丸善出版)
『結び目理論入門(上)』村上斉 著(岩波書店)
成績評価方法:
試験: 60% 期末テストで評価します。
レポート: 30% 授業中に出したレポートで評価します。
平常点評価: 10% 出席で評価します。
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