第一課 コンピューティングの基本
1.1 コンピュータ・ハードウェアの基本
- CPU
- CPU
(Central Processing Unit)【中央処理装置】
コンピュータの中で、各装置の制御やデータの計算・加工を行なう中枢部分。メモリに記憶されたプログラムを実行する装置で、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算・加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
- メモリ (主記憶装置, メインメモリ)
- RAM
(Random Access Memory)【ラム】
半導体素子を利用した記憶装置。コンピュータのメインメモリ(主記憶装置)に利用される。メインメモリのことをRAMと呼ぶこともある。
- ROM
(Read Only Memory)【ロム】
読み出し専用記憶装置。一度書き込まれた情報を読み出すための記憶装置で、書き換える必要のない情報や、書き換えられては困る情報を記憶させる。
- フラッシュメモリ
(flash memory)
何度でも電気的に記憶の消去・書き込みができるROM。
- EPROM
(Erasable Programmable Read Only Memory)【イーピーロム】
記憶の消去・書き込みを何度でも行えるROM。
- 外部記憶装置
- フロッピーディスクドライブ (フロッピーディスク)
(floppy disk)
記憶媒体の一つ。磁性体を塗布した一枚の円盤とそれを防護するジャケットで構成される。容量が小さく、データの読み書きの速度も速くないが、安価なため広く普及している。
- HDD (ハードディスク)
(hard disk)
記憶装置の一つ。磁性体を塗布したアルミニウムやガラスのディスクを一定の間隔で何枚も重ね合わせた構造になっており、これをモーターで高速に回転させて磁気ヘッドを近づけてデータを読み書きする。
- CD-ROMドライブ (CD-ROM)
(Compact Disk Read Only Memory)
CDを使ったコンピュータ用の読み出し専用記憶装置。容量は700MBで、音楽80分のデータ量に相当する。
- MOドライブ (MO)
(Magneto Optical disk)
磁気記憶方式に光学技術を併用した書き換え可能な記憶装置。
- メモリーカード
- インターフェース
- NIC (ネットワークカード, LANボード, LANカード)
(network card)
パソコンやプリンタなどを構内ネットワーク(LAN)に接続するための拡張カード。本体に用意された拡張スロットに挿入して使用する。「NIC」「LANボード」「LANカード」などとも呼ばれる。LANの規格によって仕様が違うが、現在最も普及しているのはEthernetであるため、単にネットワークカードと言った場合はEthernetに接続するためのカードである場合が多い。
- キーボード
(keyboard)
タイプライターのように、指でボタンをたたくことでコンピュータに文字を入力する装置。
- マウス
(mouse)
表にボタンが、裏にボールがついた小さな入力装置。机上で滑らせることにより裏のボールが回転し、移動方向、移動速度などのデータがコンピュータに入力される。画面上にはマウスの動きに合わせて移動する小さなキャラクタ(カーソル)が表示され、これを操ることによってコンピュータを操作する。
- ディスプレイ
(display)
文字や図形を表示する装置。モニタとも呼ばれる。
- バス
(bus)
コンピュータ内部で各回路がデータをやり取りするための伝送路。
- ブート (起動)
(boot)
コンピュータを起動すること。また、人間がコンピュータに電源を投入してから、操作可能な状態になるまでに自動的に行われる一連の処理。一般的に、電源が入るとまずマザーボードに記憶された「IPL」(Initial Program Loader)というプログラムが起動し、ハードディスクの先頭にある「MBR」(Master Boot Record)という領域を読み込む。MBRの内容からハードディスク内のどの領域(パーティション)からOSを起動するかを選択し、そのパーティションのブートセクタと呼ばれる領域に記録されたプログラムを呼び出す。ブートセクタに記録されたプログラムはディスクからOSをメモリに読み込んで起動し、操作可能な状態になる。
- ロード (読込)
(load)
ハードディスクなどの外部記憶装置に記憶されているデータをコンピュータ内のメインメモリに呼び出す操作。外部記憶装置は、電子回路で構成されるコンピュータの他の部分に比べて、動作が極めて遅い。このため、ワープロソフトなどのアプリケーションソフトは、外部記憶装置に保存されている文書をメモリに読み込み、メモリ上で編集などを行なうようにできている。アプリケーション内でのメニューでは「開く」などと表現されている場合が多い。ロードとは逆に、編集した内容を外部記憶装置に書き込む操作を「セーブ」(保存)という。
- セーブ (保存)
(save)
作成したり編集したデータを、ハードディスクなどの外部記憶装置に記憶させる操作のこと。
通常、ワープロソフトなどのアプリケーションソフトでは、文書をコンピュータ内のメインメモリに記憶した状態で編集などを行なうため、コンピュータの電源を切ると内容は失われてしまう。消失を防ぐためには文書をハードディスクなどにファイルとして保存する操作を行なわなければならない。これがセーブである。
セーブには、「新規保存」と「上書保存」の2種類ある。ディスク上に新しいファイルを作成して、そこにデータを保存するのが新規保存で、「別名で保存」「名前をつけて保存」などと表現する場合もある。既存のファイルの内容を呼び出して編集し、その編集内容を反映させるのが上書保存である。単に「保存」と言った場合は上書き保存のことを指す場合が多い。
- 記憶装置 (外部記憶装置, 主記憶装置)
(storage unit)
コンピュータ内でデータやプログラムを記憶する装置。ハードディスクやフロッピーディスクなどの外部記憶装置(補助記憶装置)と、半導体メモリを利用した主記憶装置(メインメモリ)に大別される。
外部記憶装置は磁気的に記録を行なうものが多いため、動作は遅いが記憶容量が大きく、電源を供給しなくても記録が消えないという特徴がある。
主記憶装置は半導体素子を利用して電気的に記録を行なうため、動作が高速でCPU(中央処理装置)から直接読み書きすることができるが、単位容量あたりの価格が高いため大量には使用できず、また、電源を切ると内容が失われてしまう。
通常、コンピュータには両方が装備されており、利用者がプログラムを起動してデータの加工を行なう際には必要なものだけ主記憶装置に呼び出して使い、長期的な保存には外部記憶装置が利用される。
- OS
(Operating System)
キーボード入力や画面出力といった入出力機能やディスクやメモリの管理など、多くのアプリケーションソフトから共通して利用される基本的な機能を提供し、コンピュータシステム全体を管理するソフトウェア。「基本ソフトウェア」とも呼ばれる。
ソフトウェアの開発者は、OSの提供する機能を利用することによって、開発の手間を省くことができ、アプリケーションの操作性を統一することができる。
また、ハードウェアの仕様の違いはOSが吸収してくれるため、あるOS向けに開発されたソフトウェアは、基本的にはそのOSが動作するどんなコンピュータでも利用できる。
企業や家庭の一般ユーザが利用するOSとして最もポピュラーなのはMicrosoft社のWindowsシリーズであり、この市場で9割以上のシェアを占める。
DTP業界やマルチメディア業界では、Apple社のMac OSが広く利用されていたが、近年では次第にWindowsのシェアが高まってきている。
企業のサーバや学術機関では各社のUNIX系OSや、無償配布されているLinuxやFreeBSDなどのUNIX系のOSが使われることが多い。この分野では、サーバ用のOSとしてMicrosoft社のWindows NT/2000がシェアを伸ばしている。
- PCMCIA
(Personal Computer Memory Card International Association)
携帯型パソコンに接続するICカードの仕様を策定するため、1989年6月に設立された米国の業界団体。
- PCカードスロット
(PC card slot)
ノートパソコンの側面などにある、PCカードの差込口。現在ではほとんどのノートPCと、一部のデスクトップPCについている。スロット幅によって、対応しているPCカードのタイプが判別できる。Type II対応のスロットはType IのPCカードも扱える場合が多い。Type IIIカードは他のタイプのカードの約2倍の厚さがあるため、Type III対応スロットは、縦に二段に分けることでType IやIIのPCカードを二枚扱える。Type III(もしくはType I/IIを2枚)対応のスロットが一般的だが、小型のモバイルPCではType II対応のスロットが一つだけ、ということもある。
1.2 コンピュータ・ソフトウェアの基本
【スタート】→【プログラム】→【アクセサリ】→【コマンドプロンプト】を開き、「ipconfig /all」と入力します。
Z:\>ipconfig /all
Windows IP Configuration(基本的なネットワーク設定)
Host Name . . . . . . . . . . . . : ホスト名
Primary Dns Suffix . . . . . . . : DNSサフィックス
Node Type . . . . . . . . . . . . : ノードタイプ
IP Routing Enabled. . . . . . . . : IPルーティングの有効/無効
WINS Proxy Enabled. . . . . . . . : WINSプロキシの有効/無効
DNS Suffix Search List. . . . . . : DNSサフィックス検索リスト
Ethernet adapter ローカル エリア接続:(個々のネットワークカードごとの設定)
Connection-specific DNS Suffix . : 接続ごとのDNSサフィックス
Description . . . . . . . . . . . : ネットワークカード名
Physical Address. . . . . . . . . : MACアドレス
Dhcp Enabled. . . . . . . . . . . : DHCP有効/無効
IP Address. . . . . . . . . . . . : IPアドレス
Subnet Mask . . . . . . . . . . . : サブネットマスク
Default Gateway . . . . . . . . . : デフォルトゲートウェイ
DNS Servers . . . . . . . . . . . : 優先DNSサーバ
代替DNSサーバ
NetBIOS over Tcpip. . . . . . . . : NBT有効/無効
MACアドレスは16進数6桁のベンダー・コード(OUI)と16進数6桁のベンダー割り当てコード(NICカード、インターフェース)からなっています。ベンダーコードを下記のサイトで検索すると、OUI、カンパニーID、組織名、住所が表示されます。
例:
MACアドレスが、00-00-4C-FE-68-72の場合、『00-00-4C』を『Search the public OUI listing . . .』に入力して、Search!ボタンを押します。
Here are the results of your search through the public section of the IEEE Standards OUI database report for 00-00-4C:
--------------------------------------------------------------------------------
00-00-4C (hex) NEC CORPORATION
00004C (base 16) NEC CORPORATION
7-1 SHIBA 5-CHOME
MINATO-KU
TOKYO 108-01 JAPAN
JAPAN
1.3 2 進数
- ASCII文字コード
- 基数
(radix)
数値を表現する際に、各桁の重み付けの基本となる数。我々が普段している10進数では、10倍ごとに桁が上がっていくので、基数は10である。2進数、8進数、10進数、16進数の基数はそれぞれ2、8、10、16である。一般に、n進数では、ある位の1つ上の位の数はn倍の数を表す。例えば、10進数では右から順に「1の位」「10の位」「100の位」…のようになるが、これが16進数になると「1の位」「16の位」「256の位」…のようになる。
- 2進数
(binary number)
基数を2とした数値の表現方法。桁が一つ移動する毎に値の重みが2倍(1/2倍)になる。「0」と「1」の2種類の数字を用いてすべての数を表現する。数字が2つからなることが電子回路のON/OFFと対応させることができるので、コンピュータ内部ではすべての数字を2進数に置き換えて処理している。
【例】
10110 =(1×24)+(0×23)+(1×22)+(1×21)+(0×20)
- 8進数
(octal number)
基数を8とした数値の表現方法。桁が一つ移動する毎に値の重みが8倍(1/8倍)になる。「0」から「7」までの8種類の数字を用いてすべての数を表現する。
- 10進数
(decimal number)
基数を10とした数値の表現方法。桁が一つ移動する毎に値の重みが10倍(1/10倍)になる。「0」から「9」までの10種類の数字を用いる。我々が日常生活で普段から使っている表記法である。コンピュータは電子回路で構成されるため、10進数は扱えない。このため、すべての数字を2進数に置き換え、「0」と「1」をスイッチのON/OFFに対応させて処理している。
【例】
2134 =(2×103)+(1×102)+(3×101)+(4×100)
- 16進数
(hexadecimal number)
基数を16とした数値の表現方法。桁が一つ移動する毎に値の重みが16倍(1/16倍)になる。「0」から「9」までの10種類の数字に加え、「A」から「F」までの6種類の文字を数字として用いる。「A」が10進数で言う「10」に、Bが11に、Cが12に、Dが13に、Eが14に、Fが15に対応する。16になると桁が一つ繰り上がって「10」になる。2進数での4桁をまとめて16進数として表すことがある。
【例】
B7A =(11×162) + (7×161) + (10×160)
- 1ビット(b)=情報量の最小単位
- 1バイト(B)=8ビット
- 1キロバイト(KB)=1024バイト(1024=2の10乗)
- 1メガバイト(MB)=1024キロバイト
- 1ギガバイト(GB)=1024メガバイト
- 1テラバイト(TB)=1024ギガバイト
10 進数から 2 進数への変換
10 進数 192 を 2 進数に変換しましょう。
- 192÷2 = 96 余り 0
- 96÷2 = 48 余り 0
- 48÷2 = 24 余り 0
- 24÷2 = 12 余り 0
- 12÷2 = 6 余り 0
- 6÷2 = 3 余り 0
- 3÷2 = 1 余り 1
- 1÷2 = 0 余り 1
余りをすべて集め、逆に並べると、2 進数 11000000 が得られます。
2 進数から 10 進数への変換
2 進数 1110000 を 10 進数に変換してみましょう。(右側の桁から順々に計算していきます。)
- 0×20 = 0
- 0×21 = 0
- 0×22 = 0
- 0×23 = 0
- 1×24 = 16
- 1×25 = 32
- 1×26 = 64
答えを全て足して、10 進数 112 が得られます。
1.4 基本的なネットワーキング用語
- インターネット
(Internet)
通信プロトコルTCP/IPを用いて全世界のネットワークを相互に接続した巨大なコンピュータネットワーク。
その起源は米国防総省の高等研究計画局(ARPA)が始めた分散型コンピュータネットワークの研究プロジェクトであるARPAnetであるといわれている。1986年に、ARPAnetで培った技術を元に学術機関を結ぶネットワークNFSnetが構築された。これが1990年代中頃から次第に商用利用されるようになり、現在のインターネットになった。
学術ネットワークの頃は主に電子メールやNetNewsが利用されていたが、ハイパーリンク機能を備えたマルチメディアドキュメントシステムWWWが登場すると、ビジネスでの利用や家庭からの利用が爆発的に増大し、世界規模の情報通信インフラとしての地位を得るに至った。
インターネットは全体を統括するコンピュータの存在しない分散型のネットワークであり、全世界に無数に散らばったサーバコンピュータが相互に接続され、少しずつサービスを提供することで成り立っている。
インターネット上で提供されるサービスやアプリケーション(WWWやFTP、電子メールなどの基本的なものからクレジット決済などの高度なものまで)は、そのほとんどがTCP/IPという機種に依存しない標準化されたプロトコルを利用しており、インターネット上では機種の違いを超えて様々なコンピュータが通信を行なうことができる。
インターネットに参加するためには、インターネットに既に参加しているネットワークに専用回線で接続する必要がある。一般家庭などから接続する場合は、公衆回線(電話回線やISDN回線・ADSL回線など)からの通信を受け付けてインターネットに接続してくれるインターネットサービスプロバイダと呼ばれる業者と契約する必要がある。
- プロトコル
(protocol)
ネットワークを介してコンピュータ同士が通信を行なう上で、相互に決められた約束事の集合。通信手順、通信規約などと呼ばれることもある。
英語しか使えない人と日本語しか使えない人では会話ができないように、対応しているプロトコルが異なると通信することができない。
人間同士が意思疎通を行なう場合に、どの言語を使うか(日本語か英語か)、どんな媒体を使って伝達するか(電話か手紙か)、というように2つの階層に分けて考えることができるが、コンピュータ通信においても、プロトコルの役割を複数の階層に分けて考える。
階層化することによって、上位のプロトコル(を実装したソフトウェア)は自分のすぐ下のプロトコルの使い方(インターフェース)さえ知っていれば、それより下で何が起きているかをまったく気にすることなく通信を行なうことができる。電話機の操作法さえ知っていれば、NTTの交換局で何が起きているか知らなくても電話が使えるのと同じである。
プロトコルの階層化のモデルは国際標準化機構(ISO)や国際電気通信連合(ITU)などによって7階層のOSI参照モデルとして標準化されており、これに従ってプロトコルを分類することができる。
現在インターネットで標準となっているIPは第3層(ネットワーク層)の、TCPやUDPは第4層(トランスポート層)のプロトコルであり、HTTPやFTP、SMTP、POPなどは第5層(セッション層)以上のプロトコルである。
- TCP/IP
(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)
インターネットやイントラネットで標準的に使われるプロトコル。米国防総省が、核攻撃で部分的に破壊されても全体が停止することのないコンピュータネットワークを開発する過程で生まれた。
UNIXに標準で実装されたため急速に普及し、現在世界で最も普及している。OSI参照モデルではIPが第3層(ネットワーク層)、TCPが第4層(トランスポート層)にあたり、HTTPやFTPなどの基盤となるプロトコルである。
- e-mail (SMTP, POP)
(Electronic Mail)
インターネット上の電子メールシステム。インターネットを通じて文字メッセージの交換ができる。単に「電子メール」「メール」などと言った場合は、e-mailのことを指す場合が多い。MIMEと呼ばれる拡張機能を使えば、文字だけでなく画像や音声、プログラムなども送受信できる。S/MIMEを使ってメッセージを暗号化することもできるが、この機能を使うには受信者側が対応している必要がある。メールの送信者はSMTPというプロトコルを使ってメールを送信する。送信されたメールはインターネット内のサーバをバケツリレー式に受信者の契約しているサーバまで運ばれ、受信者はPOPまたはIMAPというプロトコルを使い、メールをダウンロードする。
- WWW (HTTP)
(World Wide Web)
インターネットやイントラネットで標準的に用いられるドキュメントシステム。欧州核物理学研究所(CERN)のTim Berners-Lee氏が所内の論文閲覧システムとして1989年に考案したものを基礎としている。広く一般に公開されたのは1991年のこと。HTMLという言語で文書の論理構造や見栄えを記述し、文書の中に画像や音声など文字以外のデータや、他の文書の位置(ハイパーリンク)を埋め込むことができる。インターネット標準のドキュメントシステムとして1990年代中頃から爆発的に普及し、現在では世界規模での巨大なWWW網が築かれている。インターネットで最も多く利用されるアプリケーションである。WWWで用いられる技術についてはW3Cが標準化にあたっている。
- FTP
(File Transfer Protocol)
インターネットやイントラネットなどのTCP/IPネットワークでファイルを転送するときに使われるプロトコル。
- Telnet
【テルネット】
インターネットやイントラネットなどのTCP/IPネットワークにおいて、ネットワークにつながれたコンピュータを遠隔操作するための標準方式。また、そのために使用されるプロトコル。
- LAN
(Local Area Network)【ラン】
より対線や同軸ケーブル、光ファイバーなどを使って、同じ建物の中にあるコンピュータやプリンタなどを接続し、データをやり取りするネットワーク。
接続形態によってスター型LAN、リング型LAN、バス型LANなどの種類があり、また通信制御方式によってEthernet、FDDI、Token Ringなどいくつかの種類がある。
最も普及しているのはEthernet規格で、中でも、ツイストペアケーブルを使ったスター型LANである10BASE-Tや100BASE-TXが主流。
- WAN
(Wide Area Network)【ワン】
「広域通信網」の略。電話回線や専用線を使って、本社−支社間など地理的に離れた地点にあるコンピュータ同士を接続し、データをやり取りすることを言う。
1.5 ディジタル帯域幅
- 帯域幅
(bandwidth)
周波数の範囲のこと。「バンド幅」「バンドワイズ」とも言う。データ通信は搬送に使う電波や電気信号の周波数の範囲が広ければ広いほど転送速度が向上することから、「通信速度」とほぼ同義として用いられることが多い。
データ通信の速度が速い(遅い)ことを指して「帯域が広い(狭い)」と言う。特に、インターネットへの接続に関しては、電話回線やISDN回線など、現在一般家庭に広く普及している、通信速度が概ね100kbps程度以下の接続環境を「狭帯域」「ナローバンド(narrowband)」と呼び、ADSLやCATVインターネット、光ファイバー、FWAなど、近年登場した高速な接続環境のことを「広帯域」「ブロードバンド(broadband)」と呼ぶ。
- bps
(Bits Per Second)
通信回線などのデータ転送速度の単位。ビット毎秒。1bpsは1秒間に1ビットのデータを転送できることを表す。1kbps(1キロbps)は1000bps、1Mbps(1メガbps)は1000kbps(100万bps)である。
- スループット
(through put)
コンピュータが単位時間内に処理できる情報量のこと。コンピュータ間の通信におけるアプリケーションソフト間の実質的な通信速度(理論値からプロトコルのオーバーヘッド等を差し引いた実効速度)の意味で使われることもある。
- ナローバンド
概ね128kbps以下の速度を持つ「低速な」通信回線のこと。特に、電話回線を通じたインターネットへのダイヤルアップ接続のこと。
- ブロードバンド
(broadband)
高速な通信回線の普及によって実現される次世代のコンピュータネットワークと、その上で提供される大容量のデータを活用した新たなサービス。光ファイバーやCATV、xDSLなどの有線通信技術や、FWA、IMT-2000といった無線通信技術を用いて実現される、概ね500kbps以上の通信回線がブロードバンドである。
- ISDN
(Integrated Services Digital Network)
電話やFAX、データ通信を統合して扱うデジタル通信網。
- ADSL
(Asymmetric Digital Subscriber Line)
電話の音声を伝えるのには使わない高い周波数帯を使ってデータ通信を行なう、xDSL技術の一種。一般の電話に使われている、1対の電話線を使って通信する。
「非対称(asymmetric)」の名の通り、ダウンロードに使う電話局→利用者方向(下り)の通信速度は最高1.5〜12Mbps、アップロードに使う利用者→電話局方向(上り)の通信速度は0.5〜1Mbps程度と、通信方向によって最高速度が違っている。
ADSLが使っている周波数帯は電気信号の劣化が激しいため、ADSLを利用できるのは電話線の長さがおよそ6〜7kmまでの電話回線に限られる。また、ADSLを利用できる電話回線でも、実際の通信速度は回線の距離や質に大きく影響される。
ADSLはxDSL技術の中で最初に実用化されたもので、既に一般家庭に広く普及している電話線を使うために手間がかからず、しかも一般家庭でも利用できる料金で高速なインターネット接続環境を提供できる技術として急速に普及した。
- 通信速度
- UTPカテゴリ
まとめ
- NICとは、ネットワーク通信を提供するプリント基板カード
- ネットワーク上のコンピュータどうしが直接通信するためには、同じプロトコルを使用することが必要
- LANとは、地理的に限定された地域で、ワークステーションや端末などの機器を接続するネットワーク
- WANの役割は、地理的に広い地域で運用できること
- 2 進数は、1 と 0 に基づく( 2 の累乗に基づく)数体系
- 10 進数の 151 を 2 進数に変換したものは、10010111
- 2 進数の 11011010 を 10 進数に変換したものは、218
- 帯域幅の単位は、ビット/秒
- 帯域幅は、ネットワーク・メディアまたはプロトコルのスループットの容量を表すのに使用される
[Back]