第 6 課 - レイヤ 2 : 概念

データリンク層はさらに二つの層に分けられる
IEEE802では汎用性を持たせるためにデータリンク層の中でさらに二つの副層を設けている。 汎用性ということの意味は次のようである。データリンクの規格にはさまざまなものがあり、後の章で詳述するが、Ethernetや、トークンリング、FDDIなどがあって、それぞれの規格で共通にヘッダ規格を利用できるようにしているということである。
そして、その二つの副層とは、論理リンク制御(LLC)副層媒体アクセス制御(MAC)副層のことを言う。
論理リンク制御 (LLC層)
データリンク層の二つの副層のうち上位に位置するものを論理リンク制御副層(Logical Lind Control)という。 論理リンク制御はLANに接続される端末間のデータ転送方法に関するプロトコルである。 端末間でフレームを送受信するにあたって、受信したすべてのフレームに抜けがないか、また正しい情報として受信できたかを判断し、受信フレームに異常があった場合は送信元に再送信を要求する。また、受信側が正常に受信できる状態にないときは、送信側は送信を一時見合わせ、再送信の時間間隔を長くして対応する。
媒体アクセス制御 (MAC層)
データリンク層の二つの副層のうち下位に位置するものを 媒体アクセス制御副層(Media Access Control)という。 MAC層では以下のような処理が行われる。
MACアドレス
データリンク層においてネットワーク上の各機器を識別するための識別コードをMACアドレスという。 MACとはMedia Access Controlのことである。LANに接続された各機器にMACアドレスは埋め込まれている。そのため、「物理アドレス」とか「ハードウェアアドレス」あるいは「イーサネットアドレス」とも呼ばれる。 PCの場合はPC本体ではなくPCに付いているNIC(ネットワークインターフェースカード)に埋め込まれている。 よって、同じPCでもNICを交換したら、MACアドレスも変わってしまう。

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