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知床の自然
地理院地図3D「知床根北峠」 グーグルアース「知床根北峠」(グーグルアースアプリが端末にある場合に表示できます)
データは、メリーランド大学公開のランドサットETM画像及び米地質調査所公開のSRTM-3標高データを用いた。 |
(火山山脈) 北海道から北東方向に突き出た半島を「知床」と呼んでいる。アイヌ語「シレトク」は「大地の行き詰まり」の意味。 火山を含む山脈が、知床岬でそのまま海に没していくようにもみえる。 海別岳(うなべつだけ・1419m)は、50万年前に活動を終えた火山。 遠音別岳(おんねべつだけ・1330m)は20万年前に活動を終えた火山。 羅臼岳(らうすだけ・1619m)は現在活動中の活火山である。ウトロ温泉や羅臼温泉など、周辺は温泉に恵まれる。 (冬は厳寒、夏も冷涼) ウトロのクリマダイアグラム 海岸部のウトロでは、2月の平均気温が-6.5℃、8月は19.0℃で、ケッペンの気候区分ではDfb(冷帯湿潤気候)になる。 なお、標高900m以上では、平均気温10℃以上の月が3か月未満となりDfc(冷帯湿潤気候)に、 標高1500m以上では、8月の気温も10℃以下となりET(ツンドラ気候)に相当する。 (流氷と海の生態系) オホーツク海沿岸には1月下旬頃に流氷が見られるようになり、2月頃には接岸する。 流氷には多くの植物性プランクトンが付着しており、春になると一気に増殖する。 それに伴い動物性プランクトンも増加するので、オホーツク沿岸は豊かな漁場となる。 大量の小魚はクジラやイルカ、アザラシやトド、海鳥などの生態系を支えている。 (陸の生態系) エゾジカ、キタキツネ、ヒグマ、エゾリス、モモンガ、エゾタヌキなどの哺乳類が生息。 オジロワシ、オオワシ、シマフクロウなど他の地域で絶滅した鳥類も多い。 かつて、生態系の頂点にいたニホンオオカミを駆除してしまったため、 エゾジカが増え、その食害による森林破壊が懸念されている。 |
知床自然センター
環境省日本の世界自然遺産(知床)
ユネスコ世界遺産(知床)
気候変動の影響(国連広報/気象キャスターネットワーク)