エル・ニーニョ(ラ・ニーニャ)と異常気象

太平洋赤道付近の表面海水温は4〜5年周期で大きく変動することが知られています。
海水温の変化は高気圧や低気圧の分布に深くかかわっていて、海水温分布の変化により、
もともと多雨の地域に雨が降らなくなったり、少雨の地域に大量の雨が降ったり、
異常気象の原因となります。

2021年秋に再び「ラ・ニーニャ」が発生し、2023年の早春までに終わりました。

2023年春からは「エル・ニーニョ」が発生して、2024年春には終わりました。

2024年秋からは「ラ・ニーニャ」が発生するとみられています。

「エル・ニーニョ」「ラ・ニーニャ」とも、世界的な異常気象に影響を及ぼしていると考えられています。

エル・ニーニョ監視速報(気象庁・最新)

最新の表面海水温の情報(米国気象局・気候予測センター)

エル・ニーニョ年の例(南米ペルー沖の水温が平年より高くなっている)
エルニーニョ年の表面海水温・平年偏差(1998年1月〜3月・アメリカ海洋大気庁資料より)
赤い表示が平年より海水温の高い地域で、南米ペールの沖合いに帯状に高温になっている。
白色の地域はほぼ平年並みの海水温で、水色は平年より低い海域。
エル・ニーニョとは...
南米ペルー沖の海面温度が、高くなる現象のこと。「ニーニョ(nino)」とは男の子の意味で、
定冠詞「エル(el)」をつけると、神の子イエス・キリストという意味になる。
例年クリスマス頃になると、ペルー沖の海水温が高くなる。カタクチイワシ漁は休みに入り、
バナナやココナッツに恵みの雨が降る。それらを含めて、神に感謝を込めて「エルニーニョ」と呼んだらしい。

ラ・ニーニャ年の例(南米ペルー沖の水温が平年より低くなっている)
ラ・ニーニャ年の表面海水温・平年偏差(1989年1月〜3月・米海洋大気庁資料より)
青い表示が平年より海水温が低い地域で、太平洋中央部の赤道付近が帯状に低温になっている。
白色の地域はほぼ平年並みの海水温で、橙色は平年よりも高い海域。
ラ・ニーニャとは....
エル・ニーニョとはまったく逆のパターンで、4〜5年に1度ペルー沖に、大規模な冷水域があらわれ、
数ヶ月持続する。「ニーニャ(nina)」とは女の子の意味で、「ラ(la)」は定冠詞である。
エル・ニーニョ現象と同様に太平洋沿岸諸国に異常気象をもたらすとみられる。


続きをよむ