「スキー場の気候学」


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地形と風向き

K.地形と風向き
一般に、稜線付近では風が強く、尾根を直角に横切る風向になることが多いです。
谷間では比較して風は弱く、谷に沿った風となることが多い。



ゲレンデと風向き

L.ガーラ湯沢スキー場・降雪時の風向き
日本海側のスキー場の場合、降雪時の風向きが決まっている場合が多い。
概観して、等高線と平行する風向きとなることが多い。
つまり、吹雪の時、リフト乗車時には横からの風を受けることが多い。
なお、孤立峰の場合は、降雪時にとても強い風に見舞われることがある。

M.冬季の降雪による気候区分
スノーベルト:北西季節風により、きまって雪の降る地域です。

サブスノーベルト:北西季節風が強い時に雪の降る地域です。
サンベルト:北西季節風では雪は降らず、晴天となる地域です。

冬の天候による気候区分を行ってみました。境界は鈴木秀夫氏の区分を参考にしました。
「スノーベルト」「サンベルト」の呼称は、中村和郎駒澤大学名誉教授が、
米国で使われていた表現を日本に導入したものです。
それに「サブスノーベルト」の呼称を新たに加えました。



最深積雪と豪雪地帯

N.最深積雪の立体分布図
北陸から北日本を俯瞰的に眺めたもの。過去30年平均の最深積雪の分布図。
年により積雪の量は違いますが、「最も雪深い時期の平均的な積雪」とみてください。
赤は2m以上のエリアで、人間の背丈以上の積雪が当たり前のところ。
黄色は1m以上のエリアで、腰以上の積雪が当たり前のところ。
黄緑は40cm以上のエリアで、年に一度はひざ上の積雪が当たり前のところ。
日本海側を中心に雪深い様子が良くわかります。

O.法律上の「豪雪地帯」の分布図
「豪雪地帯」「特別豪雪地帯」は、豪雪地帯対策特別措置法に基づき、
国土交通大臣が市町村単位で指定します。
(市町村合併等により、現状の市町村域と一致しない場合があります。)
「豪雪地帯」や「特別豪雪地帯」では、公務員に「除雪手当」が出たり、
市町村が行う豪雪対策事業に国からの補助金が出たりします。
公立学校の校舎の工事などにも補助金が出たりするようです。

豪雪地帯対策における施策の実施状況(国土交通省)

豪雪地帯特別措置法の仕組み(国土交通省)