学習の視点と卒論について

 

 今日、周知のとおり「日本版ビッグバン」(金融制度改革)の一環として日本の企業会計制度の改革がひとつの重要な政策課題にあげられている。そのさい、国際会計基準との調和化は“世界に通用しない”日本の企業会計の避けて通れない緊急課題であり、とりわけ金融(派生)商品に代表される時価会計導入の問題は「制度」改革のみならず「理論」上きわめて重要な問題をはらんでいる。

 そこで、例えば「日本の制度会計の何が世界に通用しないのか、その基本問題は何であるか」、「伝統的な期間損益計算の枠組みとはいかなるものであり、今日そのどこがどう問われているのか」、「時価会計の導入が避けて通れない今日、それに伴う問題は何であり、何が解決されねばならないか」などといった各テーマ(問い)を設定し、特に「制度改革と理論の役割」(制度・政策・理論)といった視点から議論できる力を養成したいと考えている。

卒論のテーマは基本的には自由とするが、重要な点は「何を問題としているか」(問題の所在)を明確にすることである。「問い」が明確でなければならないということである。ゆえに、卒論の価値したがって評価はこの「問いの質」に大きく左右されると考えてもらいたい。

 

なお、過去4年間の卒論のテーマは卒論テーマ集を参照されたい。

また、卒論の書き方(論文構成の組み方)についても参照されたい。


前のページに戻る