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総長メッセージ

人格形成の学統

学校法人駒澤大学 総長:池田 魯參

学校法人駒澤大学 総長:池田 魯參学校法人駒澤大学は『寄附行為』第3条で「建学の理念」を「この法人は、教育基本法、学校教育法及び私立学校法に基づき学校を設置し、仏教の教義並びに曹洞宗立宗の精神に則り、学校教育を行うことを目的とする」と規定します。

仏教とは、言うまでもなく「仏の教え」です。仏(ブッダ)とは、さとりを開いた覚者という意味で、一般名称です。紀元前5世紀、さとりを開き覚者となったゴータマブッダ・釈尊(釈迦牟尼仏)は、自分と同じように全ての人が人生の大事を悟って欲しいと願い、出会った人々に種々の教えを説示しました。

仏のさとりは智慧と慈悲です。釈尊は私たちに智慧と慈悲の大切さを示します。智慧とは、いかなるものも相応の原因や条件の下で存在するので、単一で存在するものは一つもないという「縁起の理法」の体得です。慈悲とは、あらゆるものごとに慈(いつく)しみと悲(いた)わりの心をめぐらし、世のため人のために言動することです。

インドで創まる仏教はアジア世界に伝わり今日では世界全域に広がりました。日本では聖徳太子以来、仏教は大きな影響を与えました。鎌倉時代、終生釈尊の生き方を敬慕した永平寺開山道元禅師は、中国から「曹洞宗の教え」を伝え、『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』等の著述で仏教を高く評価しました。四代目總持寺開山瑩山(けいざん)禅師はこの宗旨を相承し、弟子の教育に力を尽くし、教団の基礎を築き上げました。門下に輩出した弟子たちは全国各地に曹洞宗の法灯を広め、今日まで脈々と相承されて来ました。

したがって学校法人駒澤大学の建学の理念は、「『一仏(釈尊)両祖(道元・瑩山禅師)』の教えに基づく」と言い換えることができます。この理念を「行学一如」と表現しています。すなわち、仏の智慧と慈悲を"行い"、仏の智慧と慈悲に"学び"続けることが、人生の最も大事な真実(一如)であるということです。これをさらに具体化し、「信誠敬愛」と表現します。信義を重んじ自らの信念に従い責任ある言動ができる人間。誠心誠意真心を込め誠実に事に当れる人間、異なる民族・文化を敬いどんな小さないのちも大切にできる人間。慈悲の心でいつも変わらぬ愛情深い言動ができる人間。こういう人間に成りたいという願目です。

学校法人駒澤大学は、豊かな教養と専門の学術を極めることは勿論、「行学一如」「信誠敬愛」の人格を形成することが大事であると考え、教職員一同総がかりで「駒澤人を創る」ことに努めています。