主力にけが相次ぎ苦戦-第102回東京箱根間往復大学駅伝競走-

第102回東京箱根間往復大学駅伝競走が1月2日と3日、大手町~芦ノ湖~大手町間の217.1キロで行われた。前年総合2位だった駒大は、主力メンバーにけが人が続出する厳しいチーム状況の中、1区の小山翔也(経3)、6区の伊藤蒼唯(政4)が駒大新記録、10区の佐藤圭汰(経4)が区間新記録を樹立した。しかし往路記録、復路記録、総合記録全てが更新される超高速レースで苦戦を強いられ往路7位、復路3位、総合6位となった。
結果は以下の通り。
| 総合成績 | |
|---|---|
| 1位 青山学院大学 | |
| 10時間37分34秒 ※大会新 | |
| 2位 國學院大學 | |
| 10時間40分07秒 ※大会新 | |
| 3位 順天堂大学 | |
| 10時間43分55秒 | |
| 4位 早稲田大学 | |
| 10時間44分29秒 | |
| 5位 中央大学 | |
| 10時間44分31秒 | |
| 6位 駒澤大学 | |
| 10時間44分50秒 | |
| 7位 城西大学 | |
| 10時間46分17秒 | |
| 8位 創価大学 | |
| 10時間51分40秒 | |
| 9位 帝京大学 | |
| 10時間53分15秒 | |
| 10位 日本大学 | |
| 10時間53分56秒 |
| 個人成績 | |
|---|---|
| ※( )は通過順位、[ ]は区間順位 | |
| 1区 21.3キロ | |
| 小山翔也(経3) | |
| 1時間00分48秒(5)[5] ※駒大新 | |
| 2区 23.1キロ | |
| 桑田駿介(経2) | |
| 1時間06分19秒(4)[8] | |
| 3区 21.4キロ | |
| 帰山侑大(現4) | |
| 1時間00分51秒(3)[2] | |
| 4区 20.9キロ | |
| 村上響(地3) | |
| 1時間03分24秒(7)[19] | |
| 5区 20.8キロ | |
| 安原海晴(商3) | |
| 1時間11分38秒(7)[7] | |
| 6区 20.8キロ | |
| 伊藤蒼唯(政4) | |
| 56分50秒(6)[2] ※駒大新 | |
| 7区 21.3キロ | |
| 谷中晴(経2) | |
| 1時間03分28秒(7)[9] | |
| 8区 21.4キロ | |
| 山川拓馬(営4) | |
| 1時間04分34秒(7)[4] | |
| 9区 23.1キロ | |
| 菅谷希弥(経2) | |
| 1時間09分17秒(7)[10] | |
| 10区 23.0キロ | |
| 佐藤圭汰(経4) | |
| 1時間07分31秒(6)[1] ※区間新 |
◆戦評
1区 小山翔也(経3)

駒大の1区を任されたのは、小山翔也。昨年の箱根では10区を任され区間2位という好記録を残した。全日本では1区を任されスターターとしての準備はバッチリ。今年の箱根の1区はハイレベルな攻防の中でのレースとなった。序盤から牽制が続く展開ではなく、高い走力が求められるハイペースな戦い。2つの集団に分かれたが、小山は先頭集団に位置し常に上位をキープ。
きつくなってからも安定した走りで先頭集団についていき、駒大新記録の1時間00分48秒を叩き出し区間5位でタスキをつないだ。
2区 桑田駿介(経2)

2区には前回大会4区で好走した桑田駿介が出走。初めての花の2区ながら他大学のエースのスピードに惑わされず、前半は落ち着いて自分のペースを刻む。徐々にペースを上げ、8.3キロの横浜駅前では2桁だった区間順位を、15.3キロの権太坂では区間7位まで上げる。5位で受け取ったタスキを4位に押し上げる走りを見せ、最後は中継所の残り3メートルまで、タスキを肩から外すのを忘れるほどの激走となり3区の帰山侑大にタスキを託した。
3区 帰山侑大(現4)

街から海に出る3区を任されたのは、往路唯一の4年生で副将の帰山侑大。戸塚中継所では4位でタスキを受け取り、3位の早稲田大学と22秒あった差を、スタートからわずか2.5キロでひっくり返し、3位に浮上。前半をやや突っ込んで入ったため、中盤から苦しくなりペースが上がらない状況が続いた。しかし、最終的に、城西大学とスタート時に1分7秒あった差を 8秒差まで詰め、3位で4区村上響にタスキを託した。帰山は学生最後の駅伝を、区間2位の好走で締めくくり、箱根路に別れを告げた。
4区 村上響(地3)

4区は箱根後に新主将に就任した村上響が出走。平塚中継所で、副将・帰山侑大から先頭と1分7秒差の3位でタスキを受け取ると、序盤に前を行く城西大を捉え、一時は2位に浮上した。しかしその後、10キロ地点で早稲田大に追いつかれて3位に後退すると、12キロ地点では國學院大にもかわされ、4位へと順位を下げる。後半に入っても苦しい展開が続き、先頭との差は2分16秒まで拡大。一度は抜いた城西大に抜き返されると、その後も順位を下げた。最終的に村上は、先頭と3分54秒差の7位で安原海晴へとタスキをつなぎ、区間19位と悔しい結果となった。
5区 安原海晴(商3)

5区の山登りを任されたのは、2度目の箱根出走となる安原海晴。前回大会は復路の8区に出走したが今回は往路最後の区間5区に出走した。同学年であり、新主将となった村上響から先頭と3分54秒差でタスキを受け取る。芦之湯の給水ポイントでは兄・太陽(24卒・現Kao)から力水をもらい芦ノ湖のゴールを目指した。チームのアクシデントにより出走することとなった初めての山登りは、区間7位。順位は変わらず首位の青山学院大との差を4分52秒の7位で往路を終えた。
6区 伊藤蒼唯(政4)

復路のスタート6区を任されたのは3回目の6区出走となる伊藤蒼唯(政4)。先頭と4分52秒差の7位でスタートした伊藤は、芦之湯の定点を区間記録から20秒早いタイムで通過し、7キロ過ぎで順天堂大を追い抜き6位に浮上。13.7キロの大平台の定点では、スタートから先頭の青学大と41秒詰めるハイペースで山を駆け降り、前を猛追する。その後はややペースダウンしたものの粘りの走りを見せ、区間記録とわずか3秒差の56分50秒でタスキリレー。惜しくも区間2位となったものの、大学駅伝ラストランを素晴らしいタイムで走り切った。
7区 谷中晴(経2)

7区を任された谷中晴は、1年次に箱根3区を走った経験を持ち、今季は出雲、全日本でも主要区間を担ってきた。今大会は伊藤蒼唯から4分27秒差の6位でタスキを受けた。序盤は流れを意識するような積極的な走りだったが、腹をかかえる場面もあり、中盤には汗が目立った。13キロ手前で順大にかわされ7位に後退。それでも粘りを見せ、伊藤から託されたタスキを山川拓馬へ5分16秒差でタスキリレー。未来のエースは最上級生に挟まれた重責を背負う走りとなった。
8区 山川拓馬(営4)

8区を任された主将の山川は7位でタスキを受け取る。12月にぎっくり腰になるなど万全の状態ではなかったが、1つでも順位を上げるために前を追った。16キロ手前の遊行寺坂の定点では区間記録にわずか1秒と迫る走りを見せる。最後は苦しい走りとなり、先頭との差を広げられる形となったが、区間4位の好走で主将の意地をみせた。
9区 菅谷希弥(経2)

9区を任されたのは、今大会が箱根初出走となる菅谷希弥。8区を走った主将・山川拓馬から7位でタスキを受け取った菅谷は、前を走る6位城西大から24秒もの差をつけられるも鶴見中継所を目指す。復路で最長距離である9区は、23.1キロに及ぶコースの中盤に、選手を苦しめる権太坂が立ちはだかる「復路のエース区間」である。タイム差を縮めようと着実に走り続ける菅谷だが、権太坂では戸塚中継所で24秒だった城西大との差が37秒になる苦しい展開に。その後平たんな道のりが続くも、14.7キロ地点ではさらにその差が広がる。10区ではエース・佐藤圭汰が控えていたものの、順位を上げることはかなわず7位でタスキをつないだ。
10区 佐藤圭汰(経4)

10区を走ったのはエース佐藤圭汰。1カ月前に大腿骨の疲労骨折をし、決してベストとはいえないコンディションの中のレースとなった。鶴見中継所で、菅谷希弥から6位城西大と1分14秒差の7位でタスキを受け取った佐藤は激走を見せる。6位城西を13.5キロ地点の新八ツ山橋を少し過ぎた地点で捉え、一気に抜き去るとその後も前を猛追。惜しくも、5位中央大を捉えることはできなかったものの、1時間7分31秒の区間新記録を樹立した。駒大は10時間44分50秒の総合6位でフィニッシュ。主力にけがが相次ぎ、万全ではなかったものの、意地を見せる箱根となった。
◆箱根翌日の様子
激戦を終えた翌日、1月4日の早朝。駒大陸上部の新体制が始動した。新主将には村上響(地3)、新副主将には小山翔也(経3)が就任した。村上主将中心にどのようなチームを築き上げていくか、注目だ。







