人は話し方が9割2(永松茂久著)
眼横鼻直(教員おすすめ図書)
Date:2026.07.10
Date:2026.07.10
書名 人は話し方が9割2
著者 永松茂久
出版社 すばる舎
出版年 2024年
請求番号 361.45/920
Kompass書誌情報
デジタル化が加速し、AIがどんな問いにも瞬時に答をくれる便利な時代になりました。しかしその一方で、生身の人間同士の「対話」に、難しさを感じている方も多いのではないでしょうか。SNSの短いやり取りに慣れ、いざ対面となると、どう振る舞えばいいか戸惑ってしまう――。これは今や、世代を問わず多くの人が抱える切実な悩みかもしれません。
そんな「会話の呪縛」をふっと解いてくれるのが本書です。著者の永松氏は、誰とでもうまく話そうとする思い込みこそが、自分を苦しくさせている原因だと説きます。
たしかにAIは正確な情報をくれますが、相手の心に寄り添い、共に笑い、価値観を認め合うといった「血の通った交流」は、人間にしかできません。本書が勧めるのは、高度なテクニックを磨くことではなく、「相手を否定しない」「話しやすい相手との時間を大切にする」といった、驚くほどシンプルで優しい心の持ち方です。
いかに技術が進歩しても、私たちの人生の土台はやはり人との繋がりにあります。最初から完璧を目指さなくていい。まずは身近な人との何気ないお喋りを「ラクに」楽しむことから始めてみてはいかがでしょうか。
効率や正解ばかりを求めて息苦しくなりがちな日常の合間に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。人間ならではの「対話の温かさ」を、きっと思い出させてくれるはずです。
医療健康科学部教授 遠山 尚紀