硬式野球部

DATE:2025.09.25硬式野球部

終盤に打線が奮起し、亜大に逆転勝利!

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4回無失点投球の仲井(撮影・小野寺郁香)
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逆転の適時打を放つ出村(撮影・細野潤平)
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2安打を放った遠渡(撮影・飴山雅)
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決勝の適時打を放った眞邉(撮影・飴山雅)

令和7年度東都大学野球秋季1部リーグ、対亜細亜大2回戦が9月25日、明治神宮野球場で行われた。前日の1回戦で亜大に先勝を許し、勝ち点獲得のためにも負けられない駒大は、終盤に打線が爆発、逆転勝ちを収めた。

スコアと戦評は以下の通り

対亜細亜大2回戦
チーム/回123456789
駒大 0 0 2 0 0 0 0 2 3 7
亜大 1 0 0 0 3 0 0 0 0 4

◆戦評

1回裏、先発の西村陸努(商4)が2つの四死球などから1死満塁のピンチを招くと、小池(亜大)に三遊間をしぶとく破られる適時打を放たれ先制を許してしまう。しかし後続は併殺打に打ち取り、追加点は与えない。

西村を援護したい打線は2回表、⑤鳥山穣太郎(仏4)が右中間へ二塁打を放ちチャンスを作る。その後2死三塁とするも⑦遠渡真輝人(仏2)が見逃し三振に倒れ、先発の山城(亜大)から得点を奪うことが出来ない。

3回表、⑨武富航佑(市2)から3者連続四死球で1死満塁とすると、2番手として登板した田崎(亜大)から③出村夢太(法4)が2点適時打を放ち逆転に成功する。

2回以降は要所を締める好投が光っていた西村だが、5回裏、1死から山里(亜大)に左本塁打を浴び、同点とされてしまう。続く打者を四球で歩かせると、芹澤(亜大)に勝ち越しの2点本塁打を放たれ勝ち越しを許してしまう。西村はここで降板、石橋利久(商4)へと継投。しかし2死満塁のピンチを招くと早くも石橋を降板させ本間葉琉(法3)へと継投する。本間は中飛に打ち取りさらなる得点は与えない。

6回裏、4番手として登板した仲井慎(法3)が亜大打線を三者凡退に抑え、流れを引き寄せる。

7回表、先頭の⑦遠渡真輝人(仏2)が今季初安打となる中安打を放つ。その後2死一、三塁とチャンスを拡大するも後続が凡退し点差を縮めることが出来ない。

8回表、先頭の③出村が二安打で出塁すると④眞邉麗生(法2)の左中間への二塁打で代走の堀内蓮生(法2)が一気に本塁を陥れ1点差に詰め寄る。さらに2死三塁のチャンスで⑦遠渡が執念の適時内野安打を放ち、ついに同点に追いつく。

9回表、代打⑨百瀬和真(法3)の四球と2つの失策などで1死満塁とすると、④眞邉、⑤鳥山の2者連続適時打が飛び出す。さらに⑥知花慎之助(法2)の内野ゴロの間にも1人が生還し、3点を勝ち越す。

勝利目前の9回裏、粘る亜大に2死一、三塁と仲井が一発同点のピンチを招くも後続を打ち取り勝利。3回戦へ望みを繋いだ。

◆インタビュー

◆香田誉士史監督

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ーー今日は粘り強く中盤で勝ち切ったという形だったがどう振り返るか
「2発(本塁打を)食らって、ちょっと気持ちが後手に回る展開かなと思ったが、とにかくこの1戦を一生懸命最後まで戦おうということをずっと言ってきていたので、よく粘ってひっくり返してくれたなと思う」

ーーその過程の中で監督として何か声掛けをしたか
「こういう展開は今までもオープン戦も含めて想定内。どっしり行くぞと(伝えた)。やるべきことをやって、取るべきアウトを取ってつないでいくぞという感じ。まずは1点を取りに行こうという(話をした)くらい」

ーーその中で今日はいい働きをしてくれた
「そう思う。無死一塁で(ランナーが)出ていても、もう打たすぞということで思い切っていこうという声掛けはしていた。見事に打ってくれたなと思った」

ーーかなり打線が全体を通しても粘り強くやっているように見える
「粘り強く、今年もスタートから2部のときも、夏もずっとそういう練習をしてきたつもりではある。結果としてこのように結びついて、それが最後に勝ちに繋がったところは嬉しく思う」

ーーそれが1部の舞台でも発揮できているということか
「そう思う。今日の1勝は大きい」

ーー山城(亜大)を序盤に降板させたことが終盤につながったと思うが、どのように攻略を狙ったのか
「真っ直ぐはシュート気味に来るボール。良い時はかなり良いと思っていたので、まず立ち上がりどうかなというところ(を見ていた)。とにかく流そうと思っても良いバッティングはできないので、しっかり入って打ち出していこう、強く打っていこうと特に左バッターにはそういう指示をしていた。向こうの流れ的なところで、もう少し(山城が)長く来るのかなと思っていたが、早く降ろせたことがその後のピッチングスタッフのいろいろな事情も、もしかしたらちょっとずつ狂ったのかなと思うし、そこは良かったと思う」

ーー先発は仲井という選択肢もあったと思うが、西村にした意図は
「西村は、非常に良いピッチングを8月もずっとしていた。本当に仲村竜、仲井、西村、鯉川なども含めて常にその中で今のベスト(を尽くしている)。先週のGタウンでの時のベストなスタッフの考えと体調を見て、今日に関してはこれがベストだと思って(投げさせた)。誰が行っても良いような状況はしてきているので、チームでは特に驚くような話ではない。(西村は本塁打を)2つ浴びてしまったが、初回の1点から良く粘ってくれたと思う」

ーー8、9回の先頭が粘り強く出塁したことが逆転につながったか
「本当に粘り強く練習はやってきてたつもりではある。あのようなところでその粘りをしっかり体現して見せてくれた。事実、内野安打、四球を取ってくれるというところが、練習してきた、普段からやってきた賜物ではないかなと思う」

ーー出村の内野安打については
「足が速いというか一生懸命走った結果。全力疾走は常日頃、人が見ても全力疾走だと思えるような全力疾走をしようと言っている。自分では全力で走ってるつもりですみたいなのが野球の中に多いと思うので(人が見てもというところ)。よく(内野安打を)取ってくれたと思う」

ーー今日は仲井の登板は想定してたか
「後半に西村から仲井は想定していた。ロングで。勝っていても負けいてもいこうと思っていた。その間に本間とか石橋などが入り、仲井がロングというようなことはイメージはしていた」

ーー眞邉の背番号が春は8番だったが、秋は10番。理由はあるか
「体もどんどんみんな大きくなってきていて、全員購入してるわけではないので、サイズの兼ね合いもある。だが、その中で眞邉は8も似合ってたなとは思うが、10が似合うような気が自分はして、決める時にバンと飛び込んできたので(10にした)」

◆眞邉麗生(法2)

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ーー9回の勝ち越し適時打の場面はどのような思いで打席に入ったか
「打席に入る前に監督から『思い切って行け』という言葉があった。その前の打席までちょっと自分の中でも吹っ切れなかったというか、思い切って行けなかった部分もあった。あの一言で本当にやってやるというスイッチが入った。自分から仕掛けに行って、それが良い形でいったので、技術どうこうより気持ちで打った」

ーー打った球種とコースは
「真っ直ぐで真ん中付近に来た甘い球を思い切っていった」

ーー仕掛けたというのは具体的にはどのような感じか
「自分から向かっていくというか、ピッチャーに(対して)受け身になるのではなくて、自分から打ちに行くという感じでどんどん前で仕掛けて行った。それが良い形になったと思う」

ーー勝ちに繋げられた、今の思い
「本当にこの1勝はとても大きい。自分の中でも行けるという(気持ちが大きくなった)。優勝目指してやっているので、この粘り強い試合ができたというのは本当にチームとしても勢いづく1勝だったのかなと思う」

ーー1部に上がってきて、何か違うことはあるか
「真っ直ぐの強さや、変化球のキレというのが全然違う。自分の中で本当に決めて打たないといけないし、ふんわりと打席に入ったら本当に差し込まれて終わってしまうし、もったいない打席になってしまう。気持ちの入り方というのが全然変わってきて、レベルの高さを感じる」

ーー9回を振り返って
「満塁の難しい場面で代打の井路端(広明(法1))が倒れてしまって絶対にカバーしないと一気に流れが亜大に行くと思った。点を取らないとというところで、本当に粘って打ちにいけた」

ーー優勝という言葉もあったが、2部から這い上がってきて、1部という舞台でプレーすることへの思いは
「他のチームには、2部から上がってきて舐められたくないし、本当に駒澤は今年は違うというのを見せつけたい。挑戦者という感じで自分たちもかかっていきやすいので、全チームを倒して、優勝して全国を取るという(気持ちでやっている)。元々そのような思いでずっとやってきたので、そこは体現できるかできないかの話。今のところうまくできてると思うので、もっともっと勝ち進んで優勝目指して頑張っていく」

ーー試合中の応援(眞邉、もつ鍋、キムチ鍋)についてどう感じているか
「応援は聞こえている。確かにちょっと面白い。だが、自分の集中するゾーンに入ったら、もう何も考えない。(そんなに打席では意識していない)。盛り上げて頂いて、本当にありがたい」

執筆者:大岸颯太

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