乱打戦の末に惜敗 延長12回にサヨナラ打浴びる




令和7年度東都大学野球秋季1部・2部入替戦、対立正大1回戦が11月10日に明治神宮野球場にて行われた。
秋季1部リーグを戦い抜いた駒大は6位という結果に終わり、再び1・2部の間をさまようこととなった。リーグ戦から約3週間、迎えた入替戦、対立正大1回戦では延長12回までもつれる熱戦を繰り広げたが、あと一歩及ばなかった。
スコアと戦評は以下の通り
| 入替戦 対立正大1回戦 | |||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| チーム/回 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 計 |
| 駒 大 | 3 | 0 | 0 |
0 |
0 | 1 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
8 |
| 立正大 | 1 | 1 | 1 | 2 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x |
9 |
◆戦評
初回、②眞邉麗生(法2)が内野安打で出塁し、すかさず盗塁を決める。④吉村航希(現1)が左中間を破る適時二塁打を放ち、先制点を奪う。さらに⑤遠渡真輝人(仏2)が死球でつなぐと、⑥永野陽大(仏2)が右中間を深々と破る適時三塁打を放ち2点を追加。駒大は初回で3点を獲得する。
駒大の先発は仲井慎(法3)。仲井は1回裏を粘りの投球で1点にしのいだが、2回裏に椎木(立正大)に左本塁打を浴びる。
3回裏には右本塁打を放たれ、3-3と同点に追いつかれる。
4回裏、再び立正大の一発を浴び、さらに適時打で点を失い3-5。立正大のペースが続く。
5回からは本間葉琉(法3)が救援登板するも、犠飛で追加点を許し、苦しい展開に。
反撃は6回表。③小林伶斗(政4)が中安打で出塁すると、四球と押し出しで1点を返し、点差を縮める。
7回表には②眞邉が右前安打で出塁し、続く③小林の適時二塁打で1点差に。さらに④吉村の右前安打でチャンスを広げると、⑤遠渡が左中間へ運ぶ逆転の適時二塁打を放つ。駒大応援席が大きく沸き、試合の流れを完全に引き戻したかと思われた。
しかしその裏、福田敦(立正大)に1死一、二塁から適時三塁打を浴び、再び逆転を許す。
ここでは終われない駒大は9回表、③小林の二塁打で好機をつくると、④吉村が適時二塁打を放ち、土壇場で試合を振り出しに戻した。
9回裏から登板した田本聖貴(営3)が立正大打線を三者凡退に抑え勝負は8-8で延長戦へ。
両チーム得点を譲らぬまま迎えた12回裏、2死三塁のピンチで安田大(立正大)を敬遠。迎えた椎木(立正大)との対決は初球を適時右前打へ運ばれサヨナラ負け。あと一歩、届かなかった。
◆インタビュー
◆香田誉士史監督

ーー粘った(試合内容だった)が悔しい負けになったが
「仲井も良い感じに来てはいたが、毎回得点され、このような試合になった。しかし後半に粘って追いついたというところは良かったし、最後の田本は良く頑張った。結果このような試合になったので明日全力でやる」
ーーリーグ戦を終えてから、どのような調整をしてきたか
「リーグ戦を通した反省を全員でさらけ出して、最後は『皆で一丸となって向かっていこう』というミーティングをした。あとは体の部分をもう一度、自主的、自発的に動かして、4年生を中心に引っ張ってくれという形でやって来た」
ーー明日に向けて
「思い切ってやるだけ」
ーー最後マウンドに行った際は、田本にどのような声掛けをしたのか
「『最後頑張ろうぜ』と掛けた。よく投げてくれていたので」
ーー(サヨナラ打の)椎木(立正大)と勝負したのは
「満塁まではOKだから、林コーチと話して(椎木か次打者か)どちらかというところで決断した。なので田本の責任ではなく、こちら側の責任」
ーー立正大の打線はどのように感じるか
「リーグ戦前半から非常に打つというのは聞いていた。実際に最終戦(秋季2部リーグ拓殖大3回戦)を見てもバットは振れるし、長打力もあると思っている」
◆田本聖貴(営3)

ーー自身の投球について
「長打が立正大はあったが、緩急を上手く使って抑えられたなと思っている」
ーー最後、真っ直ぐで勝負したのは
「1人1人しっかりと抑えてきたが、自信のある球は真っ直ぐだったので、思い切って投げた」
ーー入替戦という大舞台で、このマウンドで勝負できるというのはどう感じるか
「緊張もあったが、1番は楽しめた」
ーー最後の球は、狙ったコースではなかったのか
「少し内側に入ってしまった」
ーー手術をしたのか
「大学1年次の冬に肘のトミージョン手術を受けた」
ーーしばらく投げられなかったのか
「2年次は、ほぼ投げられなかった」
ーーその間チームも苦戦したり、自身も投げられなくてとても苦しい思いをして、我慢してきた中、今神宮球場で投げていることについて
「神宮球場で投げるために手術をしたというのもある。まだまだなので、これからもっと活躍できるように頑張りたい」


