図書館Library

図書館長より

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図書館は古来、古今東西の文献を収蔵する「智の蔵」として機能してきました。万巻の書物を集めた図書館は、歴史を知り、先人の英知と業績に出会う場であり、新たな智を切り拓く拠点となってきたのです。古代世界最大の図書館とされるエジプトのアレクサンドリア図書館は数十万巻におよぶ書物を収蔵していたといわれ、古代ギリシャの数学者・物理学者であるアルキメデスもアレクサンドリア図書館で学んで新しい発明へのヒントを得たと伝えられています。

しかし、こうした図書館のイメージは、近年、大きく変化しつつあります。文献のデジタル化が進み、今や、インターネットを介して世界各国の文献に接することが可能になりました。かつては紙媒体で探すしかなかった学術論文も、その多くが大学等の発行機関のリポジトリからオンラインで提供されています。また、政府の統計資料や会議資料のなかには、最初から電子データのかたちで公開され、紙媒体の資料が提供されなくなっているものも少なくありません。これからの図書館はさまざまな形態の資料に到達するための入り口として、「智の蔵」というより「智の交差点」としての役割を期待されることになっていくでしょう。

2020年には新型コロナウィルス(COVID19)の影響で多くの図書館が閉館を余儀なくされましたが、この経験は、従来、来館者へのサービスを中心としてきた図書館が非来館型サービスの充実に舵を切るきっかけとなりました。駒澤大学図書館も、電子ジャーナルや電子図書の収集拡充、データベースの利便性向上に努力しているところです。

とはいえ、とりわけ学生たちにとって、実際に書架の間を歩き、書物を手に取ってページを繰ってみる経験は何物にも代えがたいものでしょう。ふと目にした本から、世界が開け、新しい自分に出会えるかもしれません。より多くの学生が図書館を利用し、「未来に繋がる自分へ繋げる」体験をすることを、心より願っております。

私たち図書館職員は、図書館が新時代の「智の蔵」となり、利用者の皆様にとって未来への出会いの場となるよう、これからも努力を重ねてまいりますので、一層のご支援をお願い申し上げます。

図書館長 大山 礼子

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