禅文化歴史博物館The Museum of Zen Culture and History

第17回ふれあい禅寺めぐり「円覚寺で学ぶ鎌倉の禅」を催行しました

お知らせ(禅文化歴史博物館)
Date:2025.11.24

11月20日(木)、北鎌倉にある臨済宗円覚寺派大本山円覚寺に赴き、第17回ふれあい禅寺めぐり「円覚寺で学ぶ鎌倉の禅」を催行しました。
当日は秋晴れに恵まれ、ちょうど見ごろを迎えた美しい紅葉のもと、小川隆館長が山門など山内の紹介を行いながら、会場となる信徒会館に向かいました。夏目漱石『門』の作品名は、この山門に由来します。

山門
山内紹介
信徒会館

10時から「鎌倉の禅からZENへ」をテーマに円覚寺管長横田南嶺老師からお話を頂戴しました。創建当時の円覚寺の歴史や、時を明治に移し世界にZENが広まった経緯を話される横田老師の語り口は、目の前にその光景が広がる臨場感があり、参加者も熱心にメモを取っていらっしゃいました。その後、横田老師の丁寧なご指導のもとイス坐禅の実践が行われました。特に姿勢について、画像や割りばしなどを用いてわかりやすく教えていただきました。日常生活でも意識できるポイントを知ることができ、大変貴重な時間となりました。

法話
イス坐禅

その後、行われた山内拝観では、円覚寺教学部の蓮沼直應部長のご案内のもと、今回特別に国宝「舎利殿」の見学をさせていただきました。舎利殿は修行道場と同じ境域内にあるため、通常は立ち入ることができません。舎利殿の説明では蓮沼部長のご配慮により、本学大学院出身で小川館長が指導教授だった修行僧の安保紹興さんを特別に説明役に充てていただき、在学中の話を交えながらの詳しい説明をうかがうことができました。

「舎利殿」見学1
「舎利殿」見学2
「舎利殿」見学3

一旦会場に戻り、蓮沼部長から禅宗の食事の作法と心得についてお話をいただき、「般若心経」と「食事五観文」を唱えたのち、昼食として円覚寺弁天茶屋特製「精進弁当」をいただきました。食後は、禅宗のお寺らしく、みんなで協働して会場の片づけをしました。

精進弁当

食後は有志で、仏殿と選仏場、居士林を拝観し、ここでも蓮沼部長に大変丁寧で詳細な説明をしていただきました。自由参加の拝観でしたが、ほとんどの方が参加され熱心に耳を傾けていました。

仏殿
選仏場

今回の禅寺めぐりのため、格別のご配慮と懇切丁寧なご指導を賜った横田老師、蓮沼部長をはじめ、円覚寺の皆様に心より感謝申し上げます。
「鎌倉の禅」を濃密に感じた、とても有意義な1日となりました。

総門

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