駒澤大学

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生涯学習Lifelong learning

秋季公開講座

平成28年度 秋季公開講座

全日程を終了いたしました。 

講座Ⅰ:禅文化の世界 -具象化した禅思想-

時間:13時から14時40分まで
会場:駒澤大学深沢キャンパス 120周年アカデミーホール

 道元禅師は『正法眼蔵随聞記』において「我れ本幼少の時より、好み学せしことなれば今もややもすれば、外典等の美言案ぜられ、文選等も見らるるを、詮なき事と存ずれば、一向にすつべき由を思ふなり」と述べ、禅僧は坐禅?道にのみ集中すべきで、余事に気を取られてはならないと主張する。
 ここでは「学問」が取りあげられるが、この論法で行けば今回の講座で論じられる事柄の総てが、遠ざけるべき対象となる。たしかに曹洞宗における「禅文化」の展開は、臨済宗の華々しさからすれば「地味」と言ってもよく、たとえば茶道にせよ華道にせよ、「道」のつくさまざまな世界は、臨済禅の専売特許の観なしとしない。それは道元禅師の教えを、ある程度反映しているとも言えよう。ともあれ道元禅師の世界を、臨済禅のそれと同一のレベルで論じてもあまり意味がない。
 衣食住に及ぶ「道元禅」の世界は、決して華々しいものではなく――表面的には「平凡」の一語に尽きるかも知れぬ――、よほど注意しないと気づかない場合が多い。言いかえるなら、道元禅師の「仏法」は、我々の日常の生活の隅々にまで行き渡っているとも言える。「平常心是道」は絵空事ではないのである。
 今般の公開講座のテーマは、「禅」という心の内面に関わる世界が、形をとったらどうなるかを考えようとするものである。御願いした学内外の先生方は、日頃、それぞれの専門分野でご活躍される。
日常生活に具象化する「禅」の世界を、聴講の皆様が、皆様なりに御理解されることを期待してやみません。

仏教学部教授 永井 政之

1

禅文化の諸相

10月 8日(土) 仏教学部教授
 永井 政之
2 黄檗の伝来と江戸の禅宗 10月22日(土) 禅文化歴史博物館学芸員
 塚田 博
3 禅宗と風水(1) 10月29日(土) 総合教育研究部非常勤講師
 鈴木 一馨
4 禅宗と風水(2) 11月 5日(土)
5 禅宗伽藍と庭園 11月12日(土) 多摩美術大学教授
 枡野 俊明
6 中国民間版画から見た庶民の信仰 11月19日(土) 首都大学東京非常勤講師
 三山 陵
7 禅と精進料理-感謝の食- 11月26日(土) 精進料理研究家
 高梨 尚之
8 禅文化の周辺-東アジアの紙銭- 12月 3日(土) 禅文化歴史博物館学芸員
 佐藤 大樹

講座Ⅱ:西洋の古典に学ぶ徳と義務の倫理

時間:15時10分から16時50分まで
会場:駒澤大学深沢キャンパス 120周年アカデミーホール

 ある人の振る舞いについて「法律に違反していなくてもモラルに反する」という言い方がなされる場合、私たちの間で共有されている何らかの倫理観がそこで前提されているのは明らかだとしても、そもそも「モラル」が一種の「慣習」を意味することからすれば、それがどのような原理・原則によって支えられているのかはそれほど明確であるとは言えません。
 この講座では、古代ギリシャのアリストテレスに代表される「徳倫理学」と近代のカントに代表される「義務論」、さらに徳や義務を多様な人間関係や共同体の場で考察したヘーゲルや和辻哲郎の古典的著作を取り上げながら、その現代的な意義について考えたいと思います。
 そこで、最初の3回では、西洋倫理学の3つの立場(功利主義、義務論、徳倫理学)を確認した上で、アリストテレスの倫理学における幸福論や「徳中庸説」を取り上げながらその現代的意義を検討し、次の3回では、カントの道徳哲学を取り上げ、義務にしたがうことを厳格に求めるカントの発想について、その由来や意義を明らかにする予定です。そして、最後の2回では、ヘーゲルの「人倫」における心情倫理と責任倫理の総合や「相互承認」の思想、和辻における人間関係と日本的風土に根差した倫理学を学び、その現代的意義を考えることにします。

総合教育研究部教授 河谷 淳

1 徳倫理学の現代性 10月 8日(土) 総合教育研究部教授
 河谷 淳
2 アリストテレスの幸福論 10月22日(土)
3 アリストテレスの「徳中庸説」 10月29日(土)
4 カントの厳格主義 11月 5日(土) 総合教育研究部講師
 滝沢 正之
5 カントと自己愛の感情 11月12日(土)
6 カントと歴史・政治・戦争 11月19日(土)
7 ヘーゲルにおける「人倫」 11月26日(土) 駒澤大学名誉教授
 久保 陽一
8 和辻の倫理学 12月 3日(土)